(2016年時点での内容をアーカイブとして掲載しているため、一部の掲載内容が最新情報とは異なる場合がありますので、ご了承ください。最新のIBM Cloudのアップデート情報はIBM Cloud アップデート情報 や 柔らか層本をご参照ください。)
概要
ローカル・ロードバランサー(以下LLB)を利用して、保守作業中のお詫び画面を表示する方法を紹介します。
Sorryサーバーのイメージ・テンプレート
メンテナンス時などに案内画面を表示するSorryサーバーのような一時利用のサーバーは、事前に作業中である旨のウェブページを含むイメージ・テンプレートを作成しておいて、必要な時にだけサーバーを注文して利用すると便利です。イメージ・テンプレートを利用したサーバーの作成方法は、1.5.2 仮想サーバーのOSリストア方法は?にあります。
メンテナンス中の案内表示
メンテナンス中は、通常運用のサーバーへのロードバランシングを無効にし、Sorryサーバーへのロードバランシングを有効にします。 こうすることで外部からのリクエストは、すべてSorryサーバーに振り分けられます。次の図は、保守作業中であることを案内する画面を表示する状態を表しています。 LLBの利用方法は、3.3.1 ローカル・ロードバランサーを使うには?にあります。
Sorryサーバーの追加
通常運用の例として、LLBに2台のウェブ・サーバーを登録していたとします。
ウェブ・サーバー1号機(WebServer1:50.23.120.50)
ウェブ・サーバー2号機(WebServer2:50.23.120.51)
これに加えて作業中の案内ページを応答するSorryサーバーを追加する方法を見ていきます。
Sorryサーバー(Maintenance-info:50.23.120.52)
カスタマーポータルから「Network」->「Load Balancing」->「Local」をクリックし、「Details-Local Load Balancer」画面を表示します。 「Details-Local Load Balancer」の右上にある「Add Service」をクリックすると下図の「Add Service」ウィンドが表示されます。
のウィンドでSorryサーバーを追加します。 この時、「Enabled」のチェックは外すようにお願いします。 チェックを入れたまま登録すると、LLBがリクエストを割り振ってしまいます。
サーバーの登録作業が終了すると、次のようにLLBに登録されているサーバーのリストが確認できます。 「Enabled」を見ると、通常サーバーは「Yes」、Sorryサーバーは「No」となっています。 これでSorryサーバーへの切り替え準備ができました。
メンテナンス中への切り替え設定
メンテナンス作業の案内画面に切り替えるには、次のようにLLBの振り分けサービスを切り替えます。
Sorryサーバーへの振り分けを有効にします。 「Actions」->「Edit Service」をクリックします。 「Edit Service」画面の「Enabled」にチェックを入れます。
通常運用サーバーへの振り分けを無効にします。 「Actions」->「Edit Service」をクリックします。 「Edit Service」画面の「Enabled」のチェックを外します。
次の図は、LLBの振り分け設定済みの状態です。 Sorryサーバーのみ、「Enabled」が「Yes」になっています。 これでユーザーへの影響無くメンテナンスを実施する状況が整いました。
LLB設定を通常の状態に戻す
メンテナンス作業が完了し、LLBを通常運用の状態に戻す時は、次のような手順で切り替え作業を行います。
- 通常運用サーバーへの振り分けを有効にします。
- Sorryサーバーへの振り分けを無効にします。
- 「Actions」->「Delete Service」をクリックし、SorryサーバーをLLBから削除します。
- 不要になったSorryサーバーは、キャンセルします。
補足:NetScalerの場合
NetScalyerで同様に保守中の案内画面を表示する方法は、3.3.2 専用ロードバランサー(NetScaler)を使うには? の「応用編:メンテナンス・ページを表示するには?」にあります。