委任とは
委任という言葉が少しわかりづらいですが、つまり「任せる」という意味です。
一般的な「委任(delegation)」は「上司が部下に自分の仕事の一部を移管して任せる」ことです。
Power Appsにおける「委任」は「データベースの検索処理をデータベース側に任せる」ことを言います。
委任が発生すると検索条件をSharepoint、Dataverseなどのデータベースに与えます。
その中で検索をかけさせて、その結果だけをアプリに受け渡すので、データが何万件あってもアプリの品質を損なうことなく検索をかけてくれます。
逆にデータソース側で検索をかけることができない場合、Power Appsのローカル上に全件データを取ってきてPower Appsのローカル上で検索をかけることになります。そうすると、アプリが重くなりますよね。
実はそれだけではなく、Power Appsの制約として一度に持ってこれるデータは標準で500件、上限で2000件までと決まっています。
大きなデータソースに処理をかけた場合は、2001件目以上のデータが返ってこなくなります。
なので、大きなデータを扱う際はこの委任に気を付けなければいけません。
逆に、データ件数がそこまで多くない場合は気にしなくて大丈夫です。
例えば、先祖返り(ローカルデータと元データで変わってしまう現象)が発生するなどの例はありません。
回避する方法としては例えば、委任できるフィルターをかけて、次に委任できないフィルターをかけると2000件以上のデータを取ってくることもできます。