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NetSuite CRM 設定と用語で気を付ける点 (B2C/B2B)

Last updated at Posted at 2025-01-31

Oracle NetSuiteは、クラウドにERP機能のほかCRM機能も一緒のデータストレージで取り扱うことができる数少ないサービスの一つです。つまり、マスタデータを二重に持つことなく、ERPとCRMの両方を一気通貫で使うことが出来ます。たとえば、

  • 製品の需要 (CRM)側と供給 (ERP生産管理)側を一気通貫で見ることができる
  • CRMだけだと受注までしか追えないが、ERPと統合することで受注→出荷→売上→請求→入金の部分までを一気通貫で追うことができる

というメリットがあります。この記事では、NetSuiteにおけるCRM機能の特徴を、世の中でよく使われているSalesforceと比較することで説明します。

Salesforceの顧客の取り扱いとLead Conversion

Salesforceでは「顧客」を表すエンティティはLead、(Business) Account、Personal Account、Contactというように何種類か存在し、Lead Conversionを使って

1️⃣B2B

「個人」から「組織」+「個人」への変換を行うのが標準的な方法でした。つまり、B2Bでは最初は組織内の個人に対して施策を実施するのですが、確度が高まり営業に渡すタイミングで組織内個人から組織そのものを相手に施策を実行する方針に変わっていきます。このライフサイクルの中で顧客を表すエンティティも変わっていくのです。

Accountが個人 (Person Account)の場合は、

2️⃣B2C

という変換になります。

NetSuite CRMの顧客の取り扱い

さて、NetSuite CRMでもB2B向けとB2C向けに、大きく2種類 (ステータスドリブン型、リードコンバージョン型) の顧客管理ライフサイクルを提供します。ただし、以下の特徴があります。

  • 「リード (Lead)」「潜在顧客 (Prospect)」「顧客 (Cutomer)」は同一エンティティ (レコード) の異なるステータスで表現される。ステータスフィールドの値を切り替えることで互いに変換することができる。これにより3つの異なるステータスドリブン型のワークフローを実現します。
  • Lead Conversionの概念もあり、これはSalesforceのLead Conversionとほぼ同じ。

リード/潜在顧客/顧客を表すエンティティは、URLを見ると custjob という名前がついています。そしてcustjobレコードのステータスはNetSuiteの顧客フォームの以下の場所で、ドロップダウンからステータスを選択します。

image.png

ステータスの種類はカスタマイズが可能ですが、デフォルトでは以下のような種類があります。

リード-Unqualified
リード-Qualified
潜在顧客-Closed Lost
潜在顧客-In Discussion
潜在顧客-Identified Decision Makers
潜在顧客-Proposal
潜在顧客-In Negotiation
潜在顧客-Purchasing
顧客-Lost Customer
顧客-Closed Won
顧客-Renewal

NetSuite CRMにおける顧客管理ライフサイクルについて、フロー図でまとめてみます。ちなみに、NetSuite社内では1-2️⃣変形型のB2Bの手法が取られています。

1.ステータスドリブン型

1️⃣B2C/B2Bの時間必要型

2️⃣B2C/B2Bの商談型

2️⃣の変形型 (B2B商談型で連絡先を常に伴う)

3️⃣B2C/B2Cの即決型

2.リードコンバージョン型


参考情報: Lead Conversion - NetSuite Application Suite Help Center

顧客の取り扱いの切り替え方法 (設定)

NetSuiteで顧客の取り扱いを切り替えるには、管理者が「設定」を変更します。たとえば「リードコンバージョン型」に設定するには以下の手順に従います。

まず、メニューの「設定」「会社」「一般プリファレンス」から、「デフォルト顧客の種類」を「個人」に設定 (デフォルトでは「会社」になっている)
image.png

次に、メニューの「設定」「会社」「機能の有効化」から「CRM」サブタブを選び、「リード変換」をONに設定 (デフォルトではOFFになっている)
image.png


以上、NetSuiteにおける顧客の取り扱いに関するライフサイクルやワークフローの変更方法に関するまとめでした。

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