NetSuiteは1年に2回、新機能リリースが自動的に展開され、その中のほとんどは無料です。そのサイクルは通常は2月または8月から始まり、それぞれ始まり月から3か月をかけて展開率が20%、60%、100%と上がっていきます。自分のテナントに新機能がいつ展開されるかは、NetSuiteアカウント向けに通知が来ます。
最新リリースの情報入手先
2025年3月中旬から展開が始まるリリース2025.1に含まれる新機能は、現在開催されているイベントSuiteConnectや以下の資料で参照することができます。英語のリリースが多いですが、ブラウザー付属の自動翻訳ツールや、YouTubeの自動字幕翻訳を使うことで、日本語でもかなりの精度で読むことができます。
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リリース・プレビュー・ガイド (日本語) - NetSuite Community
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NetSuite 2025.1 リリース・ノート (英語)1 - NetSuite Community
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リリース2025.1主要なアップデート (日本語) - NetSuite Community
紹介ポッドキャスト (英語)
最新リリース2025.1の概要
今回のリリースの3つのハイライトは スニーク・ピークによると
Suite全体にAI機能搭載
(Embedded AI across the suite)
財務エクセレンスおよびオペレーショナル・エクセレンス
(Financial and operational excellence)
顧客および従業員のエンゲージメント
(Customer and employee engagements)
となっています。ただし、すべての機能が日本・日本語で使えるわけではないことに注意が必要です。たとえば、2番目のハイライト「財務エクセレンスおよびオペレーショナル・エクセレンス」の主要機能「NetSuite SuiteProcurement」「NetSuite Bill Capture」「NetSuite Field Service Management」は、残念ながら日本・日本語ではどれも使えません。また、2025.1では「NetSuite Expert in SuiteAnswers」も北米で英語コンテンツのSuiteAnswersが対象になる予定です。
面白そうな機能 = 生成AI関連
NetSuite 2025.1 リリース・ノートには、リリース2025.1の改善点として約60の項目が挙げられています。しかし、その中でも興味を引くのは、やはり生成AI関連の機能でしょう。
NetSuite に実装予定の生成AI関連機能には、エンドユーザー向けと開発者向けの2種類があり、2024年9月にラスベガスで実施された年次イベント「SuiteWorld 2024」にて発表された内容の実装が進んでいます。直近では、2025年2月初旬に実施された「SuiteConnect New York」に合わせてプレスリリースが出ています。
- NetSuite、企業の効率化と成長の加速を支援するイノベーションを発表 (日本語) - 2024年9月9日のプレスリリース
- Oracle NetSuite、最新のAI機能で開発、プロセス、インサイトの加速を支援 (日本語) - 2024年9月9日のプレスリリース
- New NetSuite Features Build AI into Everyday Processes (英語) - 2024月9月13日のビジネスソリューション記事
- NetSuite Announces Innovations to Help Businesses Increase Efficiency and Drive Success (英語) - 2025年2月6日のプレスリリース
- NetSuite Extends AI Capabilities to Help Organizations Further Improve Efficiency (英語) - 2025年2月6日のプレスリリース
- Developers Get New AI, Enhanced Security, and Sample Code in NetSuite 2025.1 (英語) - 2025年2月6日のビジネスソリューション記事
リリース2025.1のリリースノートの中で触れられている主なAI機能には以下のようなものがあります。
- AIプリファレンスページの新設: 新しいAIプリファレンスページでは、管理者ロールを持つユーザーがText EnhanceおよびSuiteScriptの設定を管理できます。Text Enhanceの設定ページは削除され、[設定] > [会社] > [AI] > [AIプリファレンス] のText Enhanceサブタブで設定を管理します。他にはPrompt StudioやSuiteScriptサブタブも表示されます。
- NetSuite Prompt Studio: 管理者や開発者が、NetSuiteの生成AI機能 (Text Enhance、SuiteScript Generative AI API、SuiteCloud Development Framework(SDF)) が生成する応答の形式やトーン、創造性を設定できるようにします。生成AIのプロンプト設定をより細かく制御できるようになります。
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SuiteScript Generative AI APIの新しいメソッド: NetSuiteでは
N/llm
モジュールと呼ばれる、NetSuite でサポートされる大規模言語モデル (LLM) にリクエストを送信してスクリプトに応答を受信するためのAPIが少し前から利用可能です。SuiteScript Generative AI API は、米国、カナダ、英国、日本、アラブ首長国連邦のアカウントでのみ利用できます。2025.1ではPrompt Studioをサポートするための新しい2つのメソッドllm.evaluatePrompt()
、llm.evaluatePrompt.promise()
が追加されます。 - Text Enhanceをより多くのフィールドでサポート、Text Enhanceの部分的適用と「長くする」「短くする」の利用可能場所の拡大: テキストエリアフィールド、長文テキストフィールド、リッチテキストフィールド内で選択したコンテンツに対して、サポートされているText Enhanceのアクションを適用できるようになります。
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SuiteCloud Development Framework(SDF)のカスタムオブジェクトでの生成AI関連機能サポート: SDFカスタムオブジェクトは、NetSuiteをカスタマイズするためにXMLで定義するコンポーネントですが、
prompt
、textenhanceaction
といった、プロンプトを表すオブジェクトやText Enhanceアクションを表すオブジェクトがサポートされます。
NetSuiteの生成AI機能としては、日本語版でもすでにText Enhanceなどが利用可能になっていますが、さらに機能追加が予定されています。
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この記事は一般に公開されている2025年1月13日版 (v1) のリリースノートの情報に基づいています。リリースノートの内容はその後変更されている可能性があります。 ↩