Pythonにおけるエラー処理の構文

はじめに

Pythonのコードを実行中にさまざまなエラーや例外が発生することがある。それらの場合を想定して、エラー処理を適切に行えるように、本記事では、Pythonのエラー処理構文についてまとめる。

エラー処理の基本構文

Pythonでは、エラー処理のためにtryとexceptを使用する。基本的な構文を次に示す。

try:
    # エラーが発生する可能性のある処理
except エラーの種類:
    # エラーが発生した場合の処理

次に例を示す。

try:
    result = 10 / 0
except ZeroDivisionError:
    print("ゼロで除算することはできません。")

このコードを実行すると、ゼロ除算を試みた際にZeroDivisionErrorが発生し、対応するexceptブロックが実行される。

複数種類のエラー処理

次のコードで複数の異なるエラーを個別に処理することができる。

try:
    # エラーが発生する可能性のある処理

# ゼロで除算しようとした場合
except ZeroDivisionError:
    print("ゼロで除算することはできません。")

# 指定されたファイルが見つからない場合
except FileNotFoundError:
    print("ファイルが見つかりませんでした。")

# その他のエラーが発生した場合
except Exception as e:
    print(f"予期しないエラーが発生しました: {e}")

「その他のエラーが発生した場合」について、汎用的なExceptionクラスを使用している。

elseとfinally

elseブロックはtryブロックが成功した場合に、finallyブロックは例外の有無にかかわらず必ず実行される。

try:
    result = 10 / 2
except ZeroDivisionError:
    print("ゼロで除算することはできません。")
else:
    print(f"計算結果は: {result}")
finally:
    print("処理が終了しました。")

上記のコードは次のような挙動となる。

• エラーが発生しない場合にelseブロックが実行される
• 例外の有無にかかわらず、finallyブロックが実行される

参考