課題研究について
産業能率大学通信教育課程では、一般の大学と同様にゼミナールや卒業研究といった科目が存在します。これらの科目は、「課題研究」と呼ばれています。「課題研究」には、「ゼミナール(問題解決入門)」、「ゼミナール(小論文のまとめ方)」、「卒業研究」の3科目(全て4単位科目)があります。
「ゼミナール(問題解決入門)」(4単位)は、半期で5回の会合(Zoomによる対面スクーリング)に参加し、ゼミ形式の学習を通じ、成果物を作成します。4単位のうち2単位がスクーリング単位として認定されます。
※なお、心理学に関する研究を希望する場合は、2024年現在、末崎ゼミしか選択肢はありません。
「卒業研究」の履修には、「ゼミナール(問題解決入門)」または「ゼミナール(小論文のまとめ方)」の単位修得が必要です。半期にわたりiNetCampusやメールを使用して教員の指導を受け、成果物を作成します。
これらの科目は、3年次「以上」の開講科目となります。卒業研究の履修を検討している方は、4年次前学期でのゼミナールの履修が推奨されています。大学によれば、4年次前学期「ゼミナール」から後学期「卒業研究」が理想的とのことです。
事前に卒業研究の成果発表会やゼミの見学会があるので、履修を希望する場合は参加をお勧めします。しかしながら筆者は、ゼミの見学会には、スクーリングと日程が被ってしまい参加でませんでした。
Youtubeでゼミ見学会に参加された方の感想がアップされてたので紹介します。
【通信大学】ゼミの体験会に参加してみた。
ゼミナール(問題解決入門)
通常の履修登録ではなく、履修申請期間にメールによる申し込みをする必要があります。また、年間単位数の上限である 44 単位にこの科目は含まれません。2023年後学期は、以下のような日程で進められました。
履修申請期間:2023年8月15日~28日
受講許可:2023年9月12日
第1回:2023年10月7日(土)/教員紹介/自己紹介/ゼミの進め方など
第2回:2023年11月11日(土)/研究テーマ決め/進捗報告・ディスカッション
第3回:2023年12月3日(日)/進捗報告・ディスカッション
第4回:2024年1月6日(土)/進捗報告・ディスカッション
第5回:2024年2月10日(土)/卒業研究・ゼミ成果発表会/ゼミ見学会
成果物提出〆切:2024年2月17日(土)
科目の概要
本ゼミナールは『卒業研究』履修のための前提科目であり、研究テーマ設定や成果物作成の基本的な展開方法を体系的に学習する授業科目です。
授業は「問題の認識」のプロセスに絞って進められます。すなわち、
● 生じている現象(結果、事実)の把握
● 問題の発見(不具合の明確化)
● 問題の共有化(関係する者が等しく問題と考える)
● 問題認識(解決すべき問題の明確化)
などです。
本ゼミナールでは、学習テーマ別のクラス毎に、受講期間内に原則 5 回のゼミ会合が開かれ、討議(ディスカッション)やプレゼンテーションを中心に授業が行われます。受講者は、最終的な成果物として概ね本文 5,000 字相当の小論文等を作成します。
到達目標
①研究活動方法としての問題解決プロセス(アプローチ方法、課題形成、仮説の設定、論理の展開など)と論文構成(資料・情報の収集、整理、引用など)に関する知識を習得できる。
②マネジメントに関する知識に基づき設定した自分自身の「研究テーマ」について、問題解決プロセス・論文構成の知識を活用して、一定水準の「成果物(ゼミ論文)」を作成できる。
履修条件
① 開講時に 3 年次以上(=4 年次含む)に在学中で、本学での学習成果(=本学での単位修得履歴)があり※編入の場合、学習成果がないため、3年次前期での履修は不可です。
② 本授業科目、および『ゼミナール(問題解決入門)』の単位が未修得であること
※ 本授業科目と『ゼミナール(問題解決入門)』または『卒業研究』を同時に履修することはできません
③ 受講申請として「志望理由書」を提出すること。また、担当教員による志望理由書の書類審査に合格すること。
④ 以下の PC 環境を有し、成果物作成に必要な操作(ワープロ)と印刷ができること(スマートフォンでは受講できません)。
末崎ゼミ(心理学ゼミ)
自分の関心のあるテーマについて、心理学に関連する切り口から分析するための計画を立てます。心理学に関連した内容であればなんでもよいので、ゼミ生のテーマは、ビジネスで役立てる心理学もあれば、ニッチなジャンルのテーマもあり様々です。2023年度後期は、ゼミ生4名と卒研生7名でした。※ゼミと卒研の進捗報告を同じ時間帯で実施
◆ 主な研究領域
・ ヒト同士のコミュニケーション
・ 臨床心理学/心理学
・ ジェスチャー/言語学/認知科学
◆ 学生に期待するテーマ例
①ヒト同士のコミュニケーション
②その他、心理学に関連する研究領域
主に①に関連する領域を深堀りすることを期待していますが、心理学に関連するテーマであればどんな内容でも構いません。具体的には、実験を行っている先行研究論文を丁寧にレビューし、学術的意義とご自身の関心に沿って一歩進める研究について計画を立てます。そのため、授業外での作業が各自求められます。ゼミは、その進捗を報告し、参加者からのアドバイスをもらう場として位置づけます。
論文作成のためパソコンを使用します。また、パワーポイントなどでスライドを作成して、ゼミ内の進捗報告などするため Office ソフトはある程度、使えることが前提です。
担当教員
末﨑 裕康 先生(産業能率大学情報マネジメント学部 教員)
心理学系コースの授業で、心理学実験演習や面接技法などを担当されています。
成果物について
ゼミの成果物は、本文 5,000 文字以上の小論文になります。ただし、卒業研究に向けた中間成果物という意味合いなので、完成された内容でなくても大丈夫です。
評価方法
ゼミへの参加(全5回)および、上記の成果物。
感想
元々、理工系の大学院を修了しているため、ゼミとは何か、研究とは何か、が分かって参加しているため、ある程度、スムーズに参加できました。ゼミ生は私を含め4名だったので、意外に履修する人は少ないようです。卒研生は7名いました。大学でのゼミや論文執筆が、全く初めてという方は、苦労するかもしれません。
大学院まで目指しているのであれば、履修は必須かと思います。なぜなら、大学院では研究計画書が必要となり、学部での研究がベースとなるからです。
第2回目のゼミぐらいまでで、それぞれ研究テーマを決めました。私は元々、会社で役立つ心理学を研究しようと思っていたので、以下のテーマで進めることにしました。
研究テーマ:サブスクリプションビジネスにおける消費者心理の研究 ―B to B ウェブサービスの成功要因の分析と考察―
キーワード:デジタルトランスフォーメーション(DX)、カスタマーサクセス、B to Bウェブサービス、購買行動モデル、消費者心理学
自分で文献を調査するので、関連する書籍を購入して読みました。なお、引用文献は、20件ですが、50本ほどの書籍や論文、ウェブページなどを参照したと思います。
参考文献:カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則
授業の内容も活かそうと思い、マーケティング論や消費者心理学のテキストも読み返しました。
参考文献:Marketing Essence
参考文献:消費者の心理をさぐる 人間の認知から考えるマーケティング
ゼミナールに関する諸先輩方の記事
【産業能率大学】ゼミナール(問題解決入門)を終えました
産業能率大学を卒業し勉強に燃える40代男性のブログ
【産能大編入記】ゼミ・卒論をどうするか悩む。
【産能】卒業研究 総括(長文)
かっつぇの日記☆産業能率大学大学院卒業生の毎日。
※随時、ブログを更新します。