2024/6に秋月電子秋葉原店2Fにて、ジャンク品のリモコン受信モジュールを購入しました。型名が書いてあるため、ネットですぐデータシートが手に入るだろうと高をくくっていましたが意外と見つからず、試行錯誤して使ってみた結果の紹介となります。
SLR-932AV-Aの外観
秋月店頭では10個入100円という破格で売られていました。20~30年ほど前の蛍光灯シーリングライトに入っていそうなレトロな見た目をしています。
殻割りをすると、これまたレトロな基板が出てきます。裏面にはドライバICが見えますが、型番は見えず詳細不明でした。
ピンアサイン
画像のように見て一番右側を1番としたとき、以下の通りとなっておりました。
ピン番号 | 機能 |
---|---|
1 | Vcc (+5V) |
2 | DATA |
3 | GND |
一般的な赤外線受光モジュールと同一の配置です。
出力論理も一般的なモジュールと同様に負論理(データ受信時にL)です。
電源電圧は、4.7-5.3Vの範囲で安定して動作しました。
最近は3.3Vで動作するMCUも多く、3.3Vで動作してくれるとありがたいのですが、残念ながら安定動作はしてくれませんでした。電源電圧が3.29Vまで下がると動作しなくなるため、3.3Vではギリギリ動作したりしなかったりとなります。
使用例
Wemos D1 miniというESP8266搭載のMCUボードで使用してみました。今回はArduino向けのIRremoteライブラリを利用しています(https://github.com/Arduino-IRremote/Arduino-IRremote )。
ESP8266では、通常5V系の信号であるDATAをIOに直結できませんが、実験時はCVCCより3.4Vというモジュールが動作するギリギリの電圧を供給することで直結を可能にしています。きちんと製作する場合は抵抗分圧回路等によりレベル変換をした方が良いと思います。
サンプルプログラムを動かしたところ、赤外線リモコンから送信されたデータがきちんと表示されました。
まとめ
1個10円と非常に安価ですが、使用電圧が5V限定という点を割り引いても有用なモジュールだと思います。
2024/6/28の段階では秋月店頭にまだ大量に在庫がありましたので、赤外線で何か作ろうと思っている方はぜひ購入をおすすめします。