東京都の私立大学に在籍する障害者はどれだけ支援を受けられるか
法的整備
- 2016/04/01施行の「障害者差別解消法」では、「事業者」に対しては「努力義務」に留めているが、
- 2018/10/01施行の「東京都の差別解消条例」では、事業者に対して「義務」とされている
事業者とは?
「東京都の差別解消条例」の第二条の二で「事業者」を定義。
事業者 法第二条第七号に規定する事業者のうち、都の区域内において商業その他の事業を行う者をいう。
「法第二条第七号」は、「障害者差別解消法」の次の規定を指す。
事業者 商業その他の事業を行う者(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。)をいう。
この事業者には、「学校法人」(私立大学など)も含まれるようである。
補助金は?
「日本学生支援機構」に、次の記事がある。
障害のある学生を受け入れる大学等を対象に、
経常的経費に対する補助として日本私立学校振興・共済事業団が交付する私立大学等経常費補助金の一般補助において、
次により算定される額を加算しています。<平成25年度>
{(障害のある学生の数×1,600千円)+(障害のある学生に対する具体的配慮の取組数×400千円)}×5/10×増減率(定員充足率等の状況により学部等ごとに131%~1%)
※ 予算額との兼合いから、算定結果に一律の圧縮率を乗じることがあります。
※ 参考:「私立大学等経常費補助金取扱要領・配分基準」
確認してみると、確かに、「私立大学等経常費補助金 」の「平成29年度 取扱要領・配分基準」の45ページに数字が記載されている。
合理的配慮をどう勝ち取れるか?
合理的配慮の合意形成のプロセスが、最終的な砦となる。
合理的配慮は「負担が重すぎない範囲」で対応するわけで、何をもって「負担が重すぎないのか」という合意形成が必要となる。
内閣府の「合理的配慮提供における合意形成プロセス」に少し記事があるが、日本におけるプロセスについては調べていないが、「相談窓口」はある。
最終的には、私立大学における私立大学等経常費補助金の「 補助金の使われ方 」がキーになると思うのだが、障害者はどこまで知る(開示要求する)ことができるのだろうか?