sin関数、cos関数、tan関数の引数は角度ではなくラジアンで指定します。
ラジアンは、角度360°を2π(2×3.14...)、180°をπ(3.14...)として扱う単位です。
例えばsin180°の三角比を求める場合は、「np.sin(np.pi)」とします。結果は「1.2246467991473532e-16」が返ります。最後の「e-16」の「e」はネイピア数ではなく、大きな数や小さな数を表すときに使われる記号です。
■ eの右側に正の整数がある場合
eの左側の小数に、eの右側の回数だけ10を掛けます。
例えば「1.1e2」であれば、1.1に10を2回掛ける、つまり100を掛けるため、「110」を表します。
■ eの右側に負の整数がある場合
eの左側の小数に、eの右側の回数だけ10で割ります。
例えば「1.1e-2」であれば、1.1を10で2回割る、つまり100で割るため、「0.011」を表します。
先ほどの三角比の「1.2246467991473532e-16」は、eの左側の数を10で16回割ります。小数点を左側に16回移動することになるため、ほとんど0に近い数字になります。sin180°の三角比は「0」ですが、円周率のように無限に続く数をコンピュータで計算すると誤差が出るため、このような結果になります。