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Solidity言語でEthereumを触ってみる!

Last updated at Posted at 2020-04-14

1. はじめに

Ethereumを預けたり取り出したりすることが可能なスマートコントラクトを作る
テストネットのイーサリアムファウセットを使ってイーサを受け取り、
金庫のようなコントラクトを作成する手順について、またそれに付随する知識を書き留める

[注意]
実際のメインネットにプログラムはあげないようにしてください

2. 作成環境

・MacBook Pro (16-inch, 2019)
プロセッサ 2.3 GHz 8コアIntel Core i9
メモリ 16 GB 2667 MHz DDR4

・Metamask(Ethereum wallet)
Ropstenテストネットワークを使用しテスト用のトークンを入手するためのウォレット。Google chromeの拡張機能としてインストール。外部所有アカウント(EOA)と呼ばれる。

・Remix (Solidity IDE)
 様々なバージョンのSolidityのコンパイラが使用可能。Solidityはバージョンによって書き方が異なる場合が多いため人気が高い。今回はsolidity compiler v0.6.6を使用する。

3. テスト用イーサファウセット作成

3.1 Ethereumウォレットの作成

ウォレットには、google chromeの拡張機能である Metamask(https://metamask.io) を使用する。

image.png

3.2 テスト用イーサを入手する。

作成したコントラクトを動かすためにはGas(手数料)が必要であるため、テスト用イーサを入手する。MetaMask Ropsten Ether Faucet 1etherをfaucetにrequestしテスト用イーサを取得する。
(https://faucet.metamask.io/)
image.png

また、Depositした際のFaucetとMetamaskのトランザクションの詳細を確認することができる。
image.png

3.3 コントラクトの作成

高級言語solidity v0.6.6を使用してコントラクトを作成する。下図が作成したプログラムである。

Faucet.sol
1 pragma solidity ^0.6.6;
2 
3 contract Faucet(){
4     function withdraw(uint withdraw_amount) public {
5         //引き出し額を制限する(0.1ETHまで)
6         require(withdraw_amount<=100000000000000000)
7         
8         //リクエストしたアドレス元にその金額を送金する
9         msg.sender.transfer(withdraw_amount);
10     }
11     //入金を受け入れる
12     receive() external payable{}
13     fallback() external payable{}
14}

このコードは、単純なコントラクトへの入金、引き出しをするコントラクトである。
4行目のwithdraw関数はコントラクトに入金されているイーサを1*10^17weiまで出金しリクエスト元に送られる。12行目は入金を受け入れる。13行目のfallback関数という、コントラクトを起動したトランザクションが、コントラクト内のいずれの関数を指定しなかった場合、または関数を指定しない場合、またはデータを含んでいなかった場合に呼び出される。今回の場合は何も処理をしない。

このコントラクトをsolc(solidityのコンパイラ)でバイトコードにコンパイルする。

3.4 コントラクトのデプロイ

イーサリアムネットワークで使用するためにはコントラクトを「登録(Deploy)」する必要がある。ブロックチェーンにコントラクトを登録するためには、宛先がゼロアドレス(*1)である特別なトランザクションを作成する必要がある。トランザクションを作成するとGasが発生する。

(*1)アドレス(0x0000000000000000000000000000000000000000)をゼロアドレスと言い、コントラクトをDeployする際に使用される、特別なアドレス。

image.png

Confirmを押すとコントラクトの登録を実行し、ウォレットからGasが支払われる。

3.5 コントラクトへの入金

デプロイしたコントラクトにイーサを入金する。デプロイしたコントラクトはネットワーク上にアドレスを持ち、そのアドレスにイーサを入金(deposit)する。

image.png

image.png

上図では0.5ETH送金しているが、Gas(手数料)が必要なため、実際にかかる費用は0.500126ETHとなっている。実際にトランザクションが実行されたかどうかはEtherscan(https://ropsten.etherscan.io/) にて確認することが可能である。

スクリーンショット 2020-04-14 11.49.09.png

3.6 コントラクトから出金

コントラクトのwithdraw関数を呼び出し、トランザクションを作成する。Remixからトランザクションを構築しMetaMaskが承認する。
image.png
Withdraw関数が実行されると、コントラクトにある分までのイーサを出金できる。上図の例では1*10^17 weiを指定し、実行している。トランザクションが作成され、承認されるとウォレットに入金される。
image.png

5. まとめ

Solidityを使ってコントラクトを作成し、コントラクトに入出金するまでをまとめた。EOAがトランザクションを作成しコントラクトを実行できるが、自律的にコントラクトが実行されることはない。今回は単純なコントラクトだが実際に使っていくにはどのようなことに注意して書いていく必要があるのかを調査していきたい

6. 参考文献

[1] Mastering Ethereum (O’REILLY)
[2] Ethereum
https://ethereum.org/ja/
[3] solidity v0.6.6 Document
https://solidity.readthedocs.io/en/v0.6.6/index.html

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