PDFとかもういらんやろ、原則HTMLにしろ。
PDFじゃなくてHTMLにすべき理由
もはや印刷なんてしない
ご存じの通りPDFにはページという概念があって1ページ目2ページ目みたいに文書が分かれている。
この改ページは完全に印刷することを前提とした概念だが、もはや印刷とかほとんどしない。私が生活で触れる全てのPDFファイルの内、95%はディスプレイの中でしか見てないと思う。ディスプレイで見るなら改ページとかむしろ邪魔で見づらくなるだけである。
また文書を作る側としても、改ページの位置が不自然だから直さなきゃとか無駄にやらなきゃいけないことが増える。
もはやHTMLだってポータブルである
PDFは Portable Document Format の略で、どの環境でもずれなく同じに見えるポータブル性が売りだった。
だが今はHTMLだってポータブルである。昔はブラウザによって同じHTML、CSSでも表示が異なってしまうとかあったが、今はそんなことはほぼ無い。最新機能とか使わなければどの環境で見ても同じに見える。
HTMLは画像とか埋め込むときに別ファイルにしないといけないからメールとかで交換しづらい(ポータブルでない)だろという意見がありそうだが、大丈夫、HTMLにはデータURLがある。これを使えば画像等のあらゆるメディアのデータをHTML内に埋め込める。そうすれば1ファイルのみで交換できPDFと同じである。ベクター画像なら<svg>
要素で直接書くこともできるし。
表現力が高い
PDFはあくまで印刷することを前提にしているので静的である。印刷を前提にしないならもっといろんなことができる。
説明をわかりやすくするためにアニメーションを入れたり動画を入れたり、サイドバーから好きな章や節に飛べたり、注釈はいちいちどこにあるか探さなくてもホバーするだけで表示されたり、埋め込まれた表は好きにソートしたりフィルタリングしたり…
文書とは情報や知識を伝えるための物だという目的を考えれば、静的である必要なんてないはず。インタラクティブ性やアニメーションを活用することで伝わりやすくなることは多いので、どうせディスプレイで見るならこの高い表現力を活かさない手はない。
(エンジニアにとって)編集や変更履歴管理がしやすい
これはエンジニア限定のメリットだが、HTMLはプレーンテキストファイルなので編集したり変更履歴管理がやりやすい。エンジニア以外の人にとってはHTMLでもPDFでも変わらないのでメリットでもデメリットでもない。
あとがき ~「文書」の未来~
ホームページに掲載されている企業のプレスリリースとか製品の説明書とか、さらにはエンジニア専門の転職サイトでさえ職務経歴書はPDFで、とかだからね。PDF好きすぎないかと思う。
今後文書というものは静的なものであるという概念が壊れていくんじゃないですかね。サイドバーから好きな章や節にぱっと飛べたり、注釈はどこにあるか探さなくてもホバーすれば出てきたり、文書に埋め込まれた表は好きにソートできたり、インタラクティブな文書という概念が生まれるんじゃないかと思ってる。
まあある意味Webサイトという物自体がそれなんだけど、今まできっちりした「文書」と言えばPDF!、HTMLはWebサイトを作るための物!という考え方が固定的すぎて、実はこれHTMLの方が良くない?みたいな事は沢山ありそう。