競技プログラミングって何?
競技プログラミングは、プログラミングを使ってパズルを解くスポーツ
どんな人にオススメ?
- プログラミングを使って何かソフトウェアを作るより、プログラミング自体が好き
- パズルゲームや謎解きが好き
- プログラミング学んだけど、プログラミングですることがない
- プログラミングを就職や進学に活かしたい
- アルゴリズムやデータ構造を本格的に学んでみたい
一番重要なこと
競技と言っても何より楽しむが重要!
最初は自分の実力に合わせて楽しむ!
- すごい人を見すぎない
- 自分が「できたこと」を喜ぶ
- 小さい目標を立てて、コツコツやってく
- 楽しめなくなったら休むのも重要
実益もあるよ
- いい成績を収めると大会で優勝賞金
- 高校生のパソコン甲子園だと30万円とか
- Google Code Jam など大会だと、賞金25万ぐらい、上位者Tシャツなど
- 筑波大学のAC入試や慶応大学のAO入試などで活動実績として紹介できたり、慶応大学、首都大学東京、会津大学の特別推薦入試枠がもらえることも
- ドワンゴの大会など出てるとエンジニア就職面接で一次面接を免除、他の企業も就職やインターンに繋がるコンテストが沢山あるよ
高校生向けの有名な大会
こんなのがあるよ。
パソコン甲子園の予選はN高等学校(全国にあるキャンパス)でも開催 (N高生向け情報)
- 初心者でも予選参加OK、チャレンジすることで良い経験になる
- 2人チームで参加
- チーム募集は Slack の
#club_computer
まで
今日ははじめての競技プログラミングにチャレンジ
今日やることは以下の通り
- 環境構築
- プログラミング言語 C++ について
- 競技プログラミングのコンテストの Web サービス AtCoder にチャレンジ
※ただし、プログラミングに関しての基礎は知ってるものとする、N予備校入門コース2章4節程度までレベル
競技プログラミングの環境構築
g++ というプログラミング言語 C++ を利用するためのプログラムを使うのでそのインストールだけする。
-
Linux 環境で g++ コマンドをインストール (N予備校 入門コース 2章4節まで進める)
-
sudo apt-get install g++
で完了 - WindowsでのLinux環境の用意の仕方
- Linux 環境構築 (N予備校にログインすれば無料で見れる)
- ファイル共有 (N予備校にログインすれば無料で見れる)
-
-
Mac 環境で XCode をインストールして g++ コマンドインストール
- XCodeをApp Storeアプリでインストールして一度開けばOK
環境構築の確認
それぞれコンソールを開いて
g++ --version
を入力。Linux なら (バージョンは違ってもOK)
g++ (Ubuntu 5.4.0-6ubuntu1~16.04.4) 5.4.0 20160609
Mac なら (バージョンは違ってもOK)
Apple LLVM version 8.1.0 (clang-802.0.38)
と表示されればOK。
g++環境が用意できてない場合
Linux なら
sudo apt-get install g++
でg++をインストール。確認の[y/N]でyを入力してインストール。
MacならばApp StoreよりXCode をインストールして一度起動しておこう。
コーディングする環境
エディタを使う人が多い。
エディタは VS Codeがおすすめ。
ただパソコン甲子園本選は、TeraPadというエディタ。スーパーコンと情報オリンピックではVimかEmacsなので大会考えてる方はVim/Emacsになれるのも良いかも。
Windows の人は Visual Studioとかの統合開発環境(IDE)も便利。
競技プログラミングで使う言語 C++
- ほとんどの場合 C++ というプログラミング言語。
C++ って何?
- 他のプログラミング言語に比べて速度が早い
- 速さが求められるソフトウェアなんかによく使われる
- コードを書いたあとに、コンパイルということをして、そのマシン向けの機械語と呼ばれる形式に変換して実行する
- このコンパイルをするのが環境構築で用意した g++ というコマンド
C++ の文法の最速マスター
- for 文、 if 文、while文なんかは JavaScript とほとんど一緒
- 変数宣言と関数宣言が少し違う。var とか function の代わりに変数宣言、関数宣言の前に戻り値の型というデータの種類を宣言する必要がある
- 競技プログラミングでしかC++使わないよというのであれば「https://atcoder.jp/contests/APG4b」がオススメ
- 「C++0x基礎文法最速マスター 」がオススメ
便利な標準ライブラリもたくさんある
- やりたいことがあったら「やりたいこと C++」で検索するとたいてい出てくる
- 標準ライブラリについてもっと知りたかったら cpprefjp - C++日本語リファレンス
- わからないことがある度に調べたり、聞いたりするでOK
- キャンパス内には C++ の本が数冊あるのでそれを使って学ぶのも良い
- 通読して学べるサイトなら「ロベールのC++教室」がオススメ
- 絶対本じゃなきゃ嫌だし初めてのプログラミング言語としてC++を学んで競技プログラミングしたいっていう人にはオンラインジャッジではじめるC/C++プログラミング入門がおすすめ
- C++に関して一冊本を通読したいならば、新版 明解C++ 入門編 (明解シリーズ) がわかりやすい
みんなで Hello World! を表示するプログラムを書いてみよう
- hello.cpp ファイルを作って以下のように編集
#include <iostream>
using namespace std;
int main() {
cout << "Hello World!" << endl;
}
書いたら、コンソールで
g++ -o hello hello.cpp
./hello
で実行。これは、 hello という名前のプログラムにコードをコンパイルして機械語に変換してから実行している。 Hello World!
って表示されればOK。
基本的なプログラムの作り方
-
#include <iostream>
は、標準入出力を行うライブラリの読み込み -
using namespace std;
は、std という名前空間の利用の宣言 - 関数の宣言は function の代わりに int (整数型) というものを使う
- かならず main という名前の関数を使ってプログラムを実行
標準出力を使ったコンソールへの出力
- cout はconsole output (コンソール出力) を表したオブジェクト
-
cout << "Hello World!" << endl;
で、- cout に対して、
"Hello World!"
とう文字列を渡す - cout に対して、
endl
で末尾改行 を渡してる
- cout に対して、
数値を2つ受け取ってそれを足す
- add.cpp ファイルを作って以下のように編集
#include <iostream>
using namespace std;
int main() {
int a, b;
cin >> a >> b;
cout << (a + b) << endl;
}
を書く。
書いたらコンソールで
g++ -o add add.cpp
./add
で実行。2つの数値は、空白、改行、タブキーのいずれかで読み込めばOK。 12 3の場合。
12 3
15
などと足した結果が出てくる。
C++ についてはこれで OK
それでは、競技プログラミングにチャレンジしてみよう!
AtCoder について
- 競技プログラミングが日本語で楽しめるサイト
- 定期的に初心者向けと上級者向けの大会をやってる
- まずはアカウントを作成してみましょう
Practice Contest をやってみよう
- http://practice.contest.atcoder.jp/#
- 問題 A だけで OK
- サイト内の問題タブを開いて、提出からコードを出して見ましょう。
- 結果で AC が出れば OK
AtCoder Beginner Contest 050 (ABC050) をやってみよう
- http://abc050.contest.atcoder.jp/
- とりあえず問題 A, Bだけで OK
- 結果で AC が出れば OK
AtCoder Beginner Contest 051 (ABC051) をやってみよう
- http://abc051.contest.atcoder.jp/
- 問題 A, Bだけで OK
- サイト内の問題タブを開いて、提出からコードを出して見ましょう。
- 結果で AC が出れば OK
AtCoder Beginner Contest 052 (ABC052) をやってみよう
- http://abc052.contest.atcoder.jp/
- 問題 A, Bだけで OK
- サイト内の問題タブを開いて、提出からコードを出して見ましょう。
- 結果で AC が出れば OK
今後もしウデを上げたい時
- まずは ABC にチャレンジして、 A, B問題を解けるようにしてみよう (50回目以上が良問、AtCoder Problemsという便利なサイトがあります)
- 余裕ができたら C, D問題にもチャレンジ、 「AtCoder に登録したら次にやること ~ これだけ解けば十分闘える!過去問精選 10 問 ~」 がまずはよい。
アルゴリズムを網羅的に演習したい時
- アルゴリズムを網羅的にやりたい人には、AIZU ONLINE JUDGE の問題セット > Introductionが勉強になるので似たようなシステムなのでこれもアカウントを取って最初からチャレンジしてみよう(Introduction to ProgrammingからLibrary of Number Theoryまでがオススメ)
無料でもっとウデを上げたいという人
drkenさんのまとめてくれている蟻本シリーズがオススメ。
- AtCoder 版!蟻本 (初級編)
- AtCoder 版!蟻本 (中級編)
- AtCoder 版!蟻本 (上級編)
- [AtCoder 版!蟻本 (発展的トピック編)] (https://qiita.com/drken/items/0de3d205690d92307b7c)
もっと実力をつけるのに本を買ってもいい!という人
- もっと実力を付けたいとおもったら、「プログラミングコンテスト攻略のためのアルゴリズムとデータ構造(通称:螺旋本) 」がおすすめ、まずはこれを極めよう。その後、「プログラミングコンテストチャレンジブック 第二版(通称:蟻本) 」 で学ぶのがオススメ。これをやればかなり実力がつく。なお蟻本はじゃっかん問題が古めだけども今なお難しいです...。
- あとパソコン甲子園は紙の持ち込み可なのでこの2冊で学ぶと辞書的に使えるメリットがあります。
相当実力が付いてきたなと思ったら
- 相当実力が着いてきたなと思ったら、 AtCoder Regular Contest も解いてみよう。
- もっと競技プログラミングがしたくなったら、海外のCodeforcesや TopCoder SRM、 HackerRankなどもオススメ。
- 英語だけれど自動翻訳でなんとかなる。英語の勉強にもなるので翻訳して慣れるのも吉。
- セキュリティ分野向けのコンテストで CTF などもあるのだけどもそれはまた今度紹介していきます〜。