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Cloud Orchestratorを使うとき気を付けるポイント

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はじめに

本記事は、第9回 UiPath Friends 全国のLTで発表したものを再構成したものになります。

Orchestratorを使用する場合、オンプレとクラウドを選択できますが、オンプレは構築・運用のハードルが高く、手が出しづらいかと思います。クラウドならすぐ始められるので、とても便利なんですが、もちろん気を付けるポイントはあるので、本記事で説明します。

ちなみに、オンプレ版Orchestratorの運用のポイントを以下の記事でまとめてますので、併せてご覧ください。

前提

※ クラウド環境は2022年8月時点のもの

  • Automation Cloud (Orchestrator) Enterprise版/Community版

リリース頻度

Cloud Orchestratorのリリース頻度は、その他SaaSと比べても高い方です。
リリースノートを振り返ってみると、少なくとも月1回、だいたい月2~3回くらいの頻度ではないでしょうか。

リリース頻度が高いので、業務影響調査とか大変なのではと不安になる方もいると思いますが、これまでの経験上、既存機能や業務に影響を与えるレベルの大きなリリースは頻発していない(仮に多くの方に業務影響を与える変更がある場合は、下記で説明する非推奨化のタイムラインで告知されます)ので、実質的な影響は少ないと思われます。むしろ、直ぐバグ修正をしてくれるので、私はとてもウェルカムだと思っています。

リリースは、Community版とEnterprise版で別々にリリースされます。Community版のリリースの1週間後に、Enterprise版がリリースされます。

リリースノート

リリースノートはコミュニティ版のリリースの際に公開されます。

リリース頻度がとても高いので、リリースノートを毎回読むのは正直面倒ではありますが、1回のボリュームはそんなにはないので、慣れれば数分で読み切れます。
面倒かもしれませんが、リリースノートはとても重要なので、たとえ斜め読みでも構わないので、読む習慣をつけた方が絶対良いです。
また翻訳が機械的で分かりにくかったり、日本語翻訳が遅れることもありますが、慣れれば大したことはなくなります。

リリースノートのページ右下の「通知を受け取る」から、リリースノートの更新通知を受け取る設定ができるので、通知を受け取りたい方はメールアドレスを登録しておくことをお勧めします。月に数回、リリースノートのサマリがメールで送られてきます。
リリースノート1.png

非推奨化のタイムライン

リリースノートと同様、というかそれ以上に重要なのが「非推奨化のタイムライン」です。
このページには、サポートが終了し、将来いずれかの時点で削除される機能が掲載されています。
オンプレの環境であれば、バージョンアップを避けることで削除対象機能を使い続けることはできますが、クラウドの場合はそうはいきません。バージョンアップを迎えた時点で機能は使用できなくなるので、「非推奨化のタイムライン」は必ず押さえておくべき事項になります。

もし使ってる機能が掲載されていたら、対策を検討しましょう。早めに動きだして損はありません。

非推奨化のタイムライン1.png

相互運用性

OrchestratorとStudio/Robotのサポート関係についてです。
Cloud Orchestratorは、すべてのStudio/Robotのバージョンに対応しているわけではなく、直近3バージョンのみ対応しています。なので、新しいStudio/Robotのバージョンがリリースされると、直近4番目のバージョンが相互運用性の範囲から外れるため、Studio/Robotのバージョンアップが必要になります。

2022年8月現在では、v2022.4(LTS)、v2021.10(LTS)、v2021.4(FTS)のStudio/RobotがCloud Orchestratorに接続できます。ただし、v2021.4はFTS(Fast Track Support)なので、メインストリームサポートおよび延長サポートは既に切れています(2022年4月26日まで)。実質、相互運用性がサポートされているバージョンは、v2022.4とv2021.10となります。
以下、プロダクトライフサイクルも合わせて確認してください。

手順書などを作る場合

運用手順などをドキュメントにまとめる際、Orchestratorの画面をスクリーンショットにとって、貼り付けることはよくあるかと思いますが、あまりお勧めしません。
Cloud Orchestratorは高頻度でリリースされます。大きな見た目の変化はあまり発生しませんが、細かい見た目の変化なら頻繁に起こります。スクリーンショットの違いが気になる場合、取り直す羽目になるので、手順書を維持するコストが増えてしまいます。

サービス稼働状況

「UiPath Status」は、UiPath社が提供するクラウドサービスの稼働状況がまとまっているWebサイトです。
Cloud Orchestratorに限らず、UiPathのクラウドサービスを利用するなら、ココは必ず押さえておくべきです。

英語のみの対応だったり、リージョンで絞り込みができないのが、ちょっと残念だったりしますが、特に難しいことが書いてあるわけではないので、何とかなります。

Status1.png

リリースノートと同様に、画面右上の「SUBSCRIBE TO UPDATES」から更新通知を受け取ることができます(メール、Slack、RSSなど)。
私は普段使用するTeamsでRSSを受け取ってます(全サービス&全リージョンが通知されるので情報量が多くなってしまいますが)。

Status2.png

リージョン

「リージョン」とは、クラウドサービスにおいて物理的なサーバの設置地域(データの所在地)のことを指します。
UiPathに限らず、クラウドサービスを利用する際は、自分のデータがどこの国で管理されているか知っておくことは重要です。

UiPathのクラウドは、サービス単位で提供可能なリージョンが異なります。
例えば、Automation Cloudは日本リージョンで、Orchestratorは欧州リージョンといったように、それぞれ異なるリージョンを選択することも可能です。

リージョン1.png

Enterprise版のOrchestratorは、日本、欧州、米国、カナダ、オーストラリア、シンガポールの5つの地域から選択することが可能です。リージョンはテナント作成時に選択します。一方、Community版の場合は欧州のみとなり、Enterprise版のように選択はできません。

おわりに

細かく見ると他にも気を付けるポイントはありますが、以上が最低限、気を付けておいた方がよいポイントになります。

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