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【UiPath】リモートデバッグを使ってStudioと別のPCでテストする

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はじめに

前々回と前回の記事では、UiPathをMacOSで動かすところまでを説明しました。

Macで動くワークフローを作る際、StudioはWindowsとなるため、両環境の差異に注意して実装する必要があります。
そこで、「リモートデバッグ」という機能を使って、Studio(Windows)から別のPC(Mac)へ遠隔操作によるデバッグを行ってみます。

つかうもの

※ クラウド環境は2022年10月時点のもの

  • UiPath Assistant v2022.10-beta  ※ Mac版
  • UiPath Studio v2022.4
  • Automation Cloud(Orchestrator)  ※ Community版

接続方式

リモートデバッグ機能には、2つの方式があります。

  1. リモートマシン接続
  2. Unattendedロボット接続

「リモートマシン接続」は、ローカルマシン(Studio)とリモートマシン(デバック対象のPC)を直接TCP/IPで接続する方法です。リモートマシンのIPアドレス(またはホスト名)とポート番号を指定して、接続を確立します。
同一ネットワークセグメント内のPC同士であれば、使いやすい方法かと思いますが、インターネット経由で離れたネットワークを繋ぐ場合は、もう1つの「Unattendedロボット接続」を選んだ方がよいかと思います。

「Unattendedロボット接続」は、Orchestratorを仲介して、リモートマシン(デバック対象のPC)をUnattendedロボットとして接続する方法です。パブリッシュやプロセスを作成などの手順は必要とせず、デバッグ対象のPCへワークフロー(パッケージ)を自動で転送し、実行してくれます。OrchestratorとUnattendedのライセンスが必要となります。

簡単なイメージを作ってみると、こんな感じになるかと思います。
接続方式1.png

今回は、「Unattendedロボット接続」を使ってみます。

リモートマシン接続でもチャレンジしましたが、エラーを解消できなかったので、また機会があったら記事にします。

Unattendedロボットを登録

テナントメニューの「アクセス権を管理」からデバック対象のPCにログインするためのアカウントを選択し、Unattendedロボットを有効化します。
ユーザ名、パスワードを入力して保存します。

OC設定1.png

画面上、所々「Windows」となっていますが、Mac PCをUnattendedロボットとして使う場合も設定は、Windowsの時と同じです。

次にフォルダーメニューの「設定」からデバック対象のマシンを登録します。その際、ランタイムライセンス「Production(Unattended)」を1以上に設定します。

OC設定2.png

リモートデバッグ設定

Studioを開き、デバッグタグの中の「リモートデバッグ」を展開すると設定メニューが出てくるので、これを選択します。

Studio設定1.png

接続の種類は「Unattendedロボット」、ユーザーとマシンは先ほどOrchestratorで設定したものを選択します。

Studio設定2.png

「リモートデバッグ」のアイコンを押すと、アイコン全体が選択された状態(色がグレー)になるので、これでリモートデバッグの設定は完了です。
通常のデバッグ(ローカルデバッグ)に戻す場合は、「リモートデバッグ」のアイコンをもう一度押します。アイコンの選択状態が解除されます。

Studio設定3.png

リモートデバッグを試す

デバッグの実行の仕方は通常の操作と同じです。
リモートデバッグ(Unattendedロボット接続)の場合、Orchestratorを経由して、ワークフロー(パッケージ)をデバック対象のマシンに転送するため、立ち上げに多少時間がかかります。焦らず待ちましょう。

デバッグ1.png

デバッグが始まると、画面上は以下のようになります。
ステータスバーが緑色になり、いつものローカルデバッグと見分けがつくようになっています。
デバッグ2.png

↓ いつものローカルデバッグはステータスバーがオレンジ色
デバッグ3.png

StudioのPCとデバッグ用のPCを並べてみると、動きが連動しているのが分かります。
ブレークポイントで止まり、スッテプインを押すと次のアクティビティまで動きます。

おわりに

RPA開発では、開発するPCと本番で動かすPCの環境が違っていることが割と多くあり、本番で動かした際、環境差異によるエラーが発生することもあるかと思います。
リモートデバッグを使えば、デバッグ段階で環境差異によるエラーを潰しこむことができるので、積極的に活用したい機能かと思います。

参考

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