16
15

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

pythonで2d CADファイル「.dxf」を作成[ezdxf]

Last updated at Posted at 2020-08-15

.dxf??

CAD(機械などの設計図を描くソフト)では様々なファイル形式が使われています。「.dxf」はその内の1つです。

他にもファイル形式はありますが、よく使われる「.dwg」であればAuto CAD等の特定のソフトでしか読み込むことができません。

一方「.dxf」は仕様が公開されているため、特定のソフトだけではなく、様々なソフトで読み込み、書き込みが可能です。(テキストエディタで開くと中身が読めます。)

そのため様々な企業間で図面のやり取りで使う、業界標準みたいなファイル形式なっています(多分…)。

ezdxf??

pythonでdxfファイルを作成したり、読み込んだりしてくれるライブラリです。
https://ezdxf.readthedocs.io/en/stable/

例えばAutoCAD(結構高価)を使えば、VBAを使って自動作画のプログラムが作れたりします。
https://www.youtube.com/watch?v=cL7vAIFjsmQ
AutoCADがあるなら、こちらのほうが便利な場合も多いでしょう。

しかしながら
pythonを使ってCADの自動作画したい,AutoCADを持っていなくてもCADの自動作画したい、そんな需要も中にはあるでしょう…(たぶん)。
そんなときに使えるのが「ezdxf」です。

インストールはAnacondaにもあるので簡単!
conda install -c conda-forge ezdxf

直線を描いてみる

ezdxfを使って、直線を描いて保存してみます(チュートリアルそのままですが)。
実質5行の命令文で.dxfファイルが作成できます。

#python 3.85
import ezdxf #'0.13.1'

#dxfのversion指定
doc = ezdxf.new("R2010")

#モデル空間に新しいエンティティを作成
msp = doc.modelspace() 

#直線を作成
msp.add_line(start=[0, 0], end=[100, 0])

#保存
doc.saveas('line.dxf')

作成した.dxfファイルを開くとこのような一本の直線ができています(寂しい)。
line.png

余談ですが
最初、普及率の高い無料CADのjwcadをダウンロードしてみたんですが、
使い方が全く分からなかったので(図形動かねーんだけど!)、
このCADファイルはLibre Office Drawで開きました。

使い慣れたらjwcadは素晴らしいCADらしいですが、操作方法が他のCADと違うみたいで、
他のCADを使っていた人がそのままの感覚で使うと、ハマルポイントがあるらしいです。
(jwcadの勉強が面倒なので、手抜き)

他にも無料のCADはあるらしいので、
普段、有償のCAD業務で使っている人がお家で遊ぶ分には、
他のCADを試すのもよいかもしれません。

1本の線だと流石にアレなので、もう少し線の数を増やして四角形を作ってみます。

import ezdxf #'0.13.1'
doc = ezdxf.new("R2010")  #dxfのversion指定

msp = doc.modelspace() #add new entities to the modelspace
msp.add_line([0, 0], [100, 0])
msp.add_line([100, 0], [100, 100])
msp.add_line([100, 100], [0, 100])
msp.add_line([0, 100], [0, 0])
doc.saveas('tetra.dxf')  #保存

作成したファイルを開いてみます。

shikaku.png

ちゃんと四角形が作図できました。

画層の設定

.dxf等の2d CADでは画層(レイヤー)の設定を考える必要があります。
画層とは、同じ線種の集まりで、画層毎に線種(ドットなど)や色などが異なります。

画層を事前に定義し、直線や円を描く際に画層を指定します(引数:dxfattribs)。

import ezdxf #'0.13.1'
#dxfでversion指定
doc = ezdxf.new("R2010", setup=True)

#画層の定義
doc.layers.new(name="MyLine1", dxfattribs={'linetype': 'DASHED', 'color': 7})
doc.layers.new(name="MyLine2", dxfattribs={'linetype': 'CONTINUOUS', 'color': 1})
doc.layers.new(name="MyLine3", dxfattribs={'linetype': 'CENTER', 'color': 2})

#add new entities to the modelspace
msp = doc.modelspace() 

#直線の追加
msp.add_line([0, 0], [100, 0], dxfattribs={'layer': 'MyLine1'})
msp.add_line([100, 0], [100, 100], dxfattribs={'layer': 'MyLine1'})
msp.add_line([100, 100], [0, 100], dxfattribs={'layer': 'MyLine1'})
msp.add_line([0, 100], [0, 0], dxfattribs={'layer': 'MyLine1'})

#中心[50, 50],半径50の円の追加
msp.add_circle(center=[50, 50], radius=50, dxfattribs={'layer': 'MyLine2'})

#円弧の追加
msp.add_arc(center=[50, 50], radius=40, 
            start_angle=0, end_angle=90, dxfattribs={'layer': 'MyLine2'})
msp.add_arc(center=[50, 50], radius=40,
            start_angle=90, end_angle=360, dxfattribs={'layer': 'MyLine3'})

#[50, 50]の位置に点を追加
msp.add_point([50, 50], dxfattribs={'layer': 'MyLine1'})

#画像の保存
doc.saveas('sample.dxf')

作成したファイルを開いくと、以下のようになりました。

sample.png

最初、[50, 50]の位置の点が小さすぎて、液晶モニタについたゴミと勘違いしていた。

16
15
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
16
15

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?