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6ヶ月間の育休でやって良かったこと10選

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はじめに

2024年9月に次女が産まれるのにあわせ、10月から3月末までの6ヶ月間、育児休職を取得しています。
6ヶ月間という長期間にわたって仕事から離れることに多少の不安はありましたが、実際に始まってみると、かなり色々なことができ、とても充実した育休期間となりました。

この記事では、私が育休期間中に実践してみて良かったことや、「こんなこともできて良かった!」ということをご紹介します。
育休取得を検討されている方々、または育休取得中の皆さんが、育休をより少しでも育休期間を充実したものにするためのヒントとなれば幸いです。

1. 仕事から完全に離れたこと

育休取得にあたっては、会社の規則上、社用PCを返却しなければなりませんでした。一方、社用スマホは持出しが可能だったので、持出し申請を行いました。
9月末までに私が担当していたプロジェクトはすでに、ひと段落させたつもりではあったものの、その後の進捗など、育休期間中もたまにはメールやチャットを見たいなあ、と薄っすら考えていたのです。

ところが、育休期間に入ってしばらく経つと、会社のOfficeアカウントがロックされてしまい、OutlookにもTeamsにもアクセスできなくなってしまいました。
せっかく社用スマホを持出ししているのに、これで会社の情報が一切遮断されてしまったのです!

ただ、結果的には、こうして会社から閉ざされたことはとても良いことでした。

長女(3歳)もまだまだ手がかかる時期ですし、次女(0ヶ月〜6ヶ月)に関しては父母が全てをまかなってあげないといけない時期、さらに妻も出産直後で心身の疲労が散々溜まっている時期です。
私が会社や業務に中途半端に携わってしまったり、それらについて考えてしまったりしていたら、家事や育児に100%のフルコミットができなくなってしない、家事・育児が疎かになるどころか、最悪私自身もパンクしてしまっていたでしょう。

また、残されたチームメンバーにとっても、もはやたいしてコミットもしない前任者が中途半端に口出ししてきていたとしたら、最悪だったでしょう。
かえって迷惑をかけることになっていて、復帰後に冷たい目線を向けられる、なんてことが起きえたかもしれません。

2. 夫婦間で家事・育児の分担ルールを決めたこと

次女の出産前から私も、積極的に家事・育児に参画していた自負は(だけは)ありましたが、次女の出産後はますます私が色々と担当できるよう心がけました。
これは、妊娠〜出産で妻の体調がまだ万全とは言えず、妻のサポートを行うという意味合いもありました。

ただ、食材・日用品の在庫の管理や買い物だったり、または子どものお洋服の準備など、妻のほうが得意で、私が不得意なことも多々あります。

そこで、次のように家事・育児が分担されることとなりました。

  • 妻のタスク
    • 食材・日用品の買い物(ネットショッピングがメイン)
    • 献立決め
    • 作り置きの調理
    • 娘たちのお洋服・子ども用品の準備
    • 長女・次女のお風呂上がりのお世話
    • 授乳(夜中の授乳も含む。次女は完全母乳で育てています)
  • 私のタスク
    • 食材・日用品の買い物(妻からのおつかい)
    • 決められた献立に則った調理(皿洗い等の後片付けも含む)
    • 洗濯
    • トイレ掃除、お風呂掃除など
    • 長女・次女をお風呂に入れること
    • 長女の保育園の送り迎え

分担を見ていただければなんとなく分かっていただけるとおり、これは妻が監督、私が選手、または妻がマネージャー、私が担当社員というような役割分担です。

私が決められたことをルーティン的にこなすことが好きで得意だったこともあり、このような役割分担に落ち着きました。

この分担は夫婦二人にとって居心地が良いものになっています。そのため、「たまにはあなたが今日食べるものを考えてよ!」と怒られることはありませんし、「なんで僕ばっかりトイレ掃除しないといけないんだ」と不愉快になることもありません。

また、名のついていない突発的な家事・育児も多々あります。
例えば、赤ちゃんが急に泣き出した、オムツを変えないといけないのかもしれない。インターホンが鳴った、荷物が届いたのかもしれない。などです。
これらについて、我が家では「手が空いている人がやる」というような、曖昧な決まりにはなっていません。

初動はパパという絶対的な原則が存在するのです。

妻は役割として「授乳」を担っています。
授乳は、男が代わってあげたくても代わってあげることのできない、唯一の絶対的な育児です。
産まれてしばらくは、3時間に1回くらいのペースで授乳を行うことになります。
夜中であろうとも、です。
それでも授乳は、妻しか行うことができないのです。

このアンフェアを解消するために、せめて私は、赤ちゃんの泣き声で目が覚めたら妻よりも早く起き上がり、オムツを変えてあげることにしています。
その後、もし授乳の時間であれば、後から起きてきた妻に引き渡します。特に溜まっているタスクがなければ、そのまま私は寝てしまいます。

もちろん日中であっても、夫婦どちらがやっても良いような細かなタスクについては、私が初動を担当することが多いです。

初動はパパ」というルールが決まっているおかげで、「なんで僕がまたオムツを替えなくちゃならないんだ!」「どうして私だけ夜長く起きていないといけないの」といった不満が溜まることは少なくなったでしょう。

家事・育児の分担ルール、それから「初動はパパ」について、皆さんもぜひ参考にしてみてください。

ミルクを用いて子育てを行っている場合は、また別の分担になり得たでしょう。

3. 夫婦間で育児に対する価値観を共有したこと

多感な3歳の長女、そしてまだ一人では何もできない0歳の次女を相手に、育児の方針が夫婦間で異なってしまうことは悲惨なことです。

例えば、食事中に長女が「野菜を食べたくない」と言ったら。寝る時間になっても「まだ遊びたい」と言ってパジャマに着替えようとしなかったらどうしましょう。
これらに対する大人からのリアクションが夫婦間で異なっていると、きっと子どもは混乱してしまいます。
場当たり的な対応を取られている、親身に私のことを考えてくれていないのでは、と勘違いしてしまうかもしれません。

また、赤ちゃんの夜泣きについても様々な“説”があって、いったい何が正解なのか、大人でも不安に感じてしまうほどです。
抱っこ癖がつくと良くない、だの、孤独を埋めてあげることが自己肯定感の向上につながる、だの、ネットで調べると様々な記事が出てきて様々なことが述べられていますが、絶対的な正解のようなものはもちろん見つかりません。

自分の、そして自分たちの育児の方針はこれで正解なんだろうか?、と悩むことも多々ありました。

そこで、私たちは、育児に関するいくつかの書籍を読み、夫婦二人ともがそれらの内容を把握したうえで、私たちの家族における価値観を一つのものにしてきました。

ポイントは、夫婦のどちらか一人だけが本を読むのではなく、夫婦二人ともが同じ本を読んだことです。

同じ前提知識を持っていれば、「あの本に書いてあったあれ、実践してみない?」と提案することもできれば、「あなたのあの時の行動、こういう観点で良くないよ」とフィードバックを与えることができるため、夫婦双方の納得感も高くなります。もし意見が割れてしまっても、そこから建設的な議論を行うことができるでしょう。
また子ども達に対しても一貫性のある声かけができるようになります。
 
参考までに、我が家で読んだ書籍をご紹介します。ぜひ手に取ってみてください。
(順不同)

「寝んトレ」についてなど、これらの書籍のなかでも異なる意見が書かれているものありました。
自分たちが実践しやすく納得感の高いものについて、書籍の内容を参考に、自分たちなりの教育方針・価値観を作っていきました。

4. 家族の時間をたっぷり取ったこと

育休期間中は業務から完全に離れることができため、家族の時間をたっぷりと取ることができました。

例えば、子どもが熱を出せば病院へ、長女の通う保育園での保護者会へ、また、長女が保育園に通っている間に妻と次女と私の3人で近所のファミレスにブランチへ、出かけたこともありました。

仕事のストレスを抱えることがなかったので、育児・家事に対して積極的に、かつ大らかに、参加することができました。

特に、3歳の長女はいわゆるイヤイヤ期に突入。主張が強くなり、感情的な言動をとることも多くなってきました。
加えて、家族に0歳の赤ちゃんが増え、とても可愛がってくれてはいるものの、大なり小なり“赤ちゃん返り”のような言動も見られました。
幸い育休期間中の私は、いくらかは辛抱強く冷静に向き合ってあげることができていると思います。
(前述の『自分の親に読んでほしかった本』を読んで、強く反省し、意識している部分でもあります。)

余談ですが、家族に対して精一杯の思いやり・優しさを持って接することができたのは、対象が家族だったからというのももちろんありますが、「寛大でありたい」と強く心がけていたからでもあります。
業務に復帰してからもチームメンバーに対して親切に、丁寧に、接っしていきたいものです。

5. 家具・家電を整備したこと

育休期間中は夫婦がともに家事や育児に向き合うことができる貴重な期間ですが、それでも私たちは日々の家事をただダラダラとこなすのではなく、より効率的な方法を常に模索していました。

共働きだった頃から乾燥機付き洗濯機、浴室乾燥、食洗機、お掃除ロボット、ホットクックなどを使ってはいたのですが、より便利にしようと、育休期間中にはヘルシオを購入し、さらにホットクックももう一台買い足しました。

手隙の時間に下ごしらえだけ済ませておけば、夕方の忙しい時間(保育園へ長女をお迎えに行き、子どもたちをお風呂に入れなければならない時間帯)に、“料理”で大人の手を一つ減らさなくてもよくなります。しかも、自分たちで作るよりはるかに美味しいご飯が食べられるので、最高です。

妻は妻で、産前から、収納の見直しなど家事がしやすくなるようしてくれていました。

また、1万円以内なら上申不要で決裁可能というルールも設けました。

このルールは、妻から「クチポール」というカトラリーの購入を相談されたときに設けたものです。

はじめ相談されたときは、「ずっと欲しいと思っていたカトラリーがコストコで安く買えるから」と説明されても、私には正直全く価値なんて分からないし、スプーンやフォークなら今もあるのになんでわざわざ高い食器を買い足すのか、と疑念を抱いていました。

ただ、妻からすると、ずっと検討していたものであり決して衝動買いではないこと、さらにクチポールを使うことで日々のQoLが上がるなら安いものである、という考えでした。

こんなことで喧嘩になるのは本当に馬鹿らしい。そう考えた私たちは1万円以下なら上申不要で決裁可能というルールを設けて運用してみることにしました。

家族で使うもので欲しいものがあるときに、その絶対額が1万円以下であれば、相談なく購入可能(もし意見が割れても購入可能)」というルールです。

それが相対的に・相場的に高いものであったとしても、1万円以下であれば家計全体に与える影響は大したものではありません。個人が検討を重ねた結果、購入しても良い、むしろ購入したほうが良い、と考えるものなのであれば、いちいち夫婦で相談する時間がもったいないし、それが喧嘩の原因になるなんてもってのほかです。

企業では、役職によって決裁可能な金額が定められていることもあろうかと思いますが、合理的な組織のルールを家庭にも持ち込むことは、家庭を円滑に運用するためにも大いに役立つと思います。

6. 在宅ワーク環境を整備したこと

家族のものだけではなく、自分のもの、特に在宅ワーク環境周りのものは(自費で)整備を進めました。

育休を終えた後もまだまだ育児は続きます。そのため、復帰後も可能な限り在宅勤務をさせていただきたいと考えています。
ところが、もともとの自宅の作業環境は決して良いものとは言えず、リモートワークが多いと精神的にも肉体的にも(肩こりとかで)疲れてしまいそうです。

例えば、新しく2台のモニターを購入。1台は横、1台は縦のデュアルモニター環境としました。
元々使っていた古いモニターに比べ、1台あたりの画面は大きくなりましたし、USB-Type-CでPCにも給電できるものになったため、デスク周りの配線もシンプルになりました。

また、日々の抱っこで大幅に悪化した肩こりを軽減するため、オフィスチェアも購入。

「身体が喜ぶチェア。首・腰・腕の負担を徹底軽減」とのことで、作業中の姿勢を改善させつつ、ひと休憩したいときにもリラックスできそうです。

これで在宅勤務でも、高いパフォーマンスで仕事を進めることができそうです。

7. 業務から少し離れた技術を学んだこと

業務では主に、データ分析や全社データ基盤の導入検討などをやっていました。
育休期間中はせっかくなら少し離れた技術を学んでおこう、と、Streamlitをかじってみました。

Streamlitとは、Pythonでデータサイエンスや機械学習のWebアプリを構築するためのオープンソースフレームワークのこと。
少ないコードでインタラクティブなUIを作成できるのが特徴で、データ分析結果の可視化やモデルのデプロイなどに活用されています。

Pythonを忘れないためにも、また、データ分析ばかりでなくアプリ開発等の経験もしておきたかったことなどから、次の教材でStreamlitを勉強してみることにしました。

 
ちなみに、Streamlitで砂時計アプリを作ったのですが、これは日々の生活のなかでかなり使っています。

長女に「2分間自分で歯磨きして」や「あと5分経ったらおもちゃ片付けてね」などとお願いするとき、このアプリをテレビにミラーリングして使っています。
自分で作ったので、シンプルなUIでごちゃごちゃした広告は出てこないし、痒いところに手が届く機能(1分や2分のタイマーをプリセットしたボタンを出していること、設定時間が終了したら音とともに風船が飛ぶこと、など)を設けられたのは良かったです。

Streamlit以外にも、友人と協力してNFTコレクションを作成・販売してみました。

NFT・ブロックチェーンの仕組みの理解はもちろん、3Dモデリングの勉強にもなりました。

8. 読書ができたこと

長らく積読してしまっていた本を家事・育児の隙間に読み終えました。
特に、赤ちゃんのお世話をしているときは、30分や60分といった短い合間が頻繁に発生します。そうした細切れの時間でも、読書は簡単に家事・育児から心を解放し、気分転換につながるため良かったです。

また、育休期間中は、ビジネス本や技術書ではない、普段ならなかなか手を出さなかっただろう本も、意識的に手に取りました。
例えば、、、

図書館でザッピング・ジャケ買い的に選んだ本たちなのですが、これらがびっくりするくらい面白く、心に刺さりました。
やはり、本の世界は広大で素晴らしいですね〜。

9. 映画・ドラマを観たこと

赤ちゃんの寝かしつけの間、抱っこしながらNetflixやAmazon Primeで映画やドラマを観ていました。
極悪女王インフォーマなどの話題作も観ましたし、ウォッチリストに入れていていつか観ようと溜めていた作品も視聴しました。

また、DJ Mixを作ったり、激ムズでお馴染みのクラッシュ・バンディクー4をがんばってクリアしたり(かなりがんばりました)など、まとまった時間があれば趣味にガツンと時間を費やすこともありました。

10. セルフケアを十二分に行ったこと

妻と相談・融通しあいながら、3時間ずつくらいだけ、どちらかがワンオペをし、もう片方が気晴らしに外出する、といったことがありました。
夫婦二人が24時間ずっと一緒に家にいると、多少なりともストレスは溜まるものです。

妻は妻で、買い物や骨盤矯正・整体、ペーパードライバー講習などに出かけていましたが、私は主にセルフケアに多くの時間を費やしました。

例えば、

  • ジムで筋トレ(週1,2回くらい)
  • 全身脱毛(VIO込み)
  • 顔のほくろ除去
  • 花粉症の鼻レーザー治療
  • ストレートネック改善のための整形外科への通院

これらの中には土日の予約が取りづらいもの、ダウンタイムがあるもの等も含まれます。
平日に時間の融通が利きやすい育休期間中にこれらをできたのは良かったです。

最後に

こうして振り返ってみると、大変ながらもかなり充実した育休期間を過ごすことができました。
これが1ヶ月や2ヶ月の育休なら、こんなにはっきり“充実した”と感じることはなかったでしょう。

一生の思い出に残る、良い期間となりました。

全ての人に育休を、特に長期の育休を、オススメしたいです。

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