はじめに
この記事は長野高専 Advent Calender 2022の1日目の記事です。
さて今回はReplitというオンラインIDEを紹介します。高機能で初学者向けの機能が沢山備わっているのでとてもお手軽にプログラミングを始めることが出来ます。もちろん中上級者にも最適なオンラインIDEとなっています。
Replitとは
Replitはブラウザで完結するオンラインIDEです。自分のPC上に開発環境を構築しなくとも、Webブラウザさえあれば、開発、実行、デバッグが完結するようになっています。対応言語も非常に豊富で、公式やコミュニティのテンプレート、既存のGitHubリポジトリからプロジェクトを作成することが可能です。また、GUIアプリケーションやWebサーバーを作ることもできます。
Replitのいいところ
基本無料
Replitの利用料金は基本無料で、有料プランでプライベートプロジェクトの作成やVMの性能をアップさせることができます。また、有料プランならVMを動作させたままにすることも可能なので簡易的なホスティング先としても使用可能です。
無料で出来ること
- 無制限のプロジェクト作成
- 500MBのストレージ
- 500MBのVMメモリ
- 0.2-0.5vCPU
- 他ユーザとの共同編集機能
有料プランで出来ること
- プライベートプロジェクトの作成
- 5プロジェクトまでの4vCPUと4GBの高性能VMの使用
- 5プロジェクトまでのVMのバックグラウンド起動
- 5GBのストレージ
- 1プロジェクトにつき1GBのストレージ
- 2GBのVMメモリ
- 2vCPU
上記の有料プランはHacker Planとして月7ドルのサブスクライブとして提供されていますが、他にも従量課金制のプランもあります。特にバックグラウンド起動は月0.60ドル(現在のレートでも100円以下!)で動作させることが出来るので、ホスティング先として見るのなら非常に安いです。
補完機能とフォーマット機能付き
オンラインIDEなので、何も設定しなくとも補完機能やフォーマット機能が付属しています。ローカル環境にIDEやエディタをインストールしなくてもすぐにコーディングを始めることができ、特にフォーマットはボタン一つでできるのでかなり便利です。
コミュニティによる豊富なプロジェクトやテンプレート
Replit内で作成したプロジェクトはコミュニティ内で公開することが出来ます。様々な種類のアプリケーションがコミュニティ内に公開されているので、人気のプログラムを実行したり、ソースコードを読んだりして学習に役立てることが出来ます。
また、Replit内で作成したプロジェクトはテンプレートとしてコミュニティ内で公開することが出来ます。既にたくさんのテンプレートがコミュニティによって作られていて、更にTwitterやDenoなどの公式から提供されているテンプレートもあるため手軽にフレームワークを動作させることが出来ます。
GitHubとの連携機能
ReplitはGitHubのリポジトリからプロジェクトを作成することが出来ます。また、作成するだけでなくプロジェクト内で編集したコードをReplit上からコミットしてプッシュすることも出来ます。RevertなどもGUI上から簡単に行えるのでGitの学習にも役立てることが出来ます。
その他機能
他にもReplitにはプログラミング初学者に嬉しい機能がたくさんついています。
- 他人との共同編集、チャット機能
- ソースコードに対してコメントすることも出来るのでコードレビューもReplit上で完結させることが出来ます。
- 組み込みのデバッグ、Unit Test機能
- 環境変数設定機能
- 簡易的なIDaaS、KVS
終わりに
私は部活などでプログラミングを教えたりする機会が多いのですが、初学者にはハードルの高い環境構築をせずに本格的なプログラミングを無料で始めることが出来るので非常に便利です。皆さんもプログラミングを教える機会があれば是非Replitを選択肢に入れてください!