#この記事で解説すること
Kofax RPA 11.0のトライアル環境をAWS上のWindowsサーバにインストールする方法を解説します。
#記事の更新日
本記事は2020/5/13の情報を元に更新されています。
#事前準備
##トライアルライセンスの入手
KofaxのHPでフリートライアルの申し込みをします。名前や会社名、メールアドレスを入力するとメールが
送られてきます。
「licenses.zip」という名前の添付ファイルがあるメールが来ているはずですのでご確認ください。
##インストーラーのダウンロード
メールにあるURLをクリックしてインストーラーが入ったZIPフィルをダウンロードしておきます。
#サーバ準備
次にインストールサーバをAWS上に用意します。本記事では東京リージョンを使っております。サーバへ接続するためのキーペアーは事前に作成されているものとします。
##マシンイメージの選択
AWSにログインをし、EC2のコンソールを開きます。左側のメニューの「インスタンス」をクリックするとインスタンスコンソールが開くので、「インスタンスの作成」をクリックします。
マシンイメージ(AMI)を選択する画面になるので、「Microsoft Windows Server 2019 Base」の「選択」をクリックします。
Technical Specificationsに記載にある通り、サポートされているOSを選択しています。
##インスタンスタイプの選択
次にインスタンスタイプの選択をします。本記事では"t3a.medium"を使用しますが、もう少しリソースの大きいインスタンスの方が良いかもしれません。選択したら次の「次のステップ:インスタンスの詳細の設定」をクリックします。
##インスタンスの詳細設定
デフォルトのまま、「次のステップ:ストレージの追加」をクリックします。
##ストレージの追加
デフォルトのまま、「次のステップ:タグの追加」をクリックします。
##タグの追加
デフォルトのままでもかまいませんが、作成したサーバ(インスタンス)が他のものと分かるようにタグをつけておくと後々便利です。
本記事では以下のようにタグを設定しています。
タグを追加したら、「次のステップ:セキュリティグループの設定」をクリックします。
##セキュリティグループの設定
デフォルトのままだと誰でもサーバへログインすることが出来てしまうので、ソースの部分を「マイIP」に変更します。これで自宅から以外はサーバへログインできなくなります。1
最後に「確認と作成」をクリックします。
##確認とキーペアの設定
確認画面になるので「起動」をクリックするとログインに必要なキーペアの設定を行うダイアログが表示されます。ここで新しく作成しても良いですし、既存のペアを使ってもかまいません。本記事ではあらかじめ作成してあるペアを使用します。
「選択した~~~」のチェックボックスにチェックを入れて、「インスタンスの作成」をクリックします。
数秒でインスタンスが起動します。
#Kofax RPA 11.0のインストール
インスタンスが起動したらリモートデスクトップでログインをし、Kofax RPA11.0をインストールします。
##サーバへリモートデスクトップでログインをする
AWSのインスタンスコンソールへ戻ると起動したインスタンスにIPアドレスが割り振られているのが解ります。
このIPアドレスをコピーしてリモートデスクトップを利用して接続をします。
###パスワードの取得
ログインするためのパスワードを取得します。AWSのインスタンスコンソールで作成したインスタンスを右クリックするとメニューが開きます。そこで「接続」を左クリックすると接続用のメニューが開きます。
接続用のメニューで「パスワードを取得」をクリックするとパスワードの復号化の画面になります。
復号化の画面で「ファイルを選択」をクリックして先ほど指定したキーペアの暗号化キーを選択するか、暗号化キーの中身をコピーしてテキストボックスへ貼り付けます。その後、「パスワードの復号」をクリックするとパスワードが表示されます。
表示されたパスワードをどこかにコピーしておいてください。
###リモートデスクトップで接続
Windowsキーを押して"リモートデスクトップ"と検索すると接続ツールが起動するので起動させます。「コンピュータ」のところに先ほど取得したIPアドレスを入力し「接続」をクリックします。
その後資格情報を聞かれるので、ユーザ名に"Administrator"、パスワードに先ほどコピーしたパスワードを入力し、「OK」をクリックします。
接続の確認画面が開くので「OK」をクリックします。
これでAWS上にあるWindowsサーバへ接続することができました。
##インストール
###ファイルのアップロード
上記でダウンロードしたZipファイルををサーバ上へアップロードします。操作を行っているパソコンでファイルを右クリックしてコピーをし、リモートデスクトップのサーバ操作画面で右クリックしてペースト(Paste)するとファイルをコピーできます。2G以上あるので時間がかかります。本記事執筆時には10分ほどかかりました。
###ファイルの展開
ファイルのアップロードが完了したらサーバ上でファイルの展開をします。ファイルを右クリックし「全てを展開(Extract All)」をクリックします。
###インストーラーの実行
"setup.exe"をクリックします。
インストール画面が表示されるので「Install」をクリックします。
しばらくするとセットアップウィザードが表示されるので「Next」をクリックします。
ライセンス同意画面が開くのでライセンスをよく読み、チェックボックスにチェックを入れて「Next」をクリックします。
タイプ選択画面になるので、「Typical」をクリックします。
最後に確認画面が出るので「Install」をクリックします。
###Document Transformationのインストール
その後、Document Transformationのインストールが始まるので、「Next」をクリックします。
ライセンス同意も同様によく読み、チェックボックスにチェックを入れて「Next」をクリックします。
インストールするものを聞かれるので何も変更せず「Next」をクリックします。
確認画面で「Install」をクリックします。
###ライセンスの入力
Document Transformationのインストールが完了するとKofax License Utilityが開きます。「File」-「Activate」をクリックします。
メールにあったプロダクトコードとシリアル番号を入れ、「Automatic」をクリックします。
Kofax License Utilityを閉じるとDocument Transformationのインストールが完了します。完了画面では「Finish」をクリックします。
###Desktop Automationのインストール
次にDesktop Automationのインストールウィザードが始まります。「Next」をクリックします。
ライセンス同意も同様によく読み、チェックボックスにチェックを入れて「Next」をクリックします。
インストールフォルダはデフォルトのままで「Next」をクリックします。
Virtual Input Driverのインストールをするか聞かれるので、チェックせずに「Next」をクリックします。
最後にDesktop Automationを起動するかのチェックを外し、「Finish」をクリックします。
全てのインストールが完了しました。「Close」をクリックします。
#Management Consoleの起動
インストールが完了したらManagement Consoleを起動します。Windowsメニューより"Start Management Console 11.0.0.0"を探しクリックします。
プロンプトのような画面が開き、"RoboServer Started"と出力されていたら起動が完了です。
起動したManagement Consoleのアクセスします。Windowsメニューより"Management Console 11.0.0.0"を探しクリックします。
Internet Explorerが開き、Management Consoleへアクセスします。最初にライセンス同意画面が開くので、ライセンスをよく読み「I AGREE」をクリックします。
ライセンスキーを聞かれるので、メールに添付されいたテキストを開き"Company Name"と"Non-production Key"をコピーして入力し、「Save」をクリックします。
#Design Studioの起動
Management Consoleが起動したらDesign Studioをサーバ上で起動してみます。Windowsメニューより"Design Studio 11.0.0.0"を探しクリックします。
ライセンス同意画面が表示されるので「I AGREE」をクリックします。
ライセンスサーバを聞かれる画面になるので先ほど起動したサーバ上のManagement Consoleを指定します。デフォルトで入っているものでOKです。そのまま「OK」をクリックします。
これでDesign Studioが起動します。起動したらシナリオを作成すれば処理を行うことができます。
#最後に
いかがでしたでしょうか。複雑そうに見えますがWindowsサーバさえ構築できてしまえばあとはクリックするだけでインストールは完了します。
使用したサーバも50円/時間くらいの料金ですので、少し触ってみたい方にはちょうど良いかと思います。
では、良いRPAライフを!
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厳密には今アクセスしている端末のIPアドレスのみがログイン可能になります。テザリングのようにIPアドレスが都度変更されるような場合はご注意ください。 ↩