ラスベガスで開催されているre:Invent2022での「Identifying and realizing business value with AWS」セッションのレポートです。
開催概要
Identifying and realizing business value with AWS
ENU201
企業が競争力を維持し、新たな市場を開拓するために既存のビジネスモデルをデジタル化する際、ITが制限要因になると考える人がいます。このような誤解をどのように乗り越え、利点に変えていくのでしょうか。AWSが開発するすべての製品・サービスの根底にあるのは、「逆算」による顧客中心主義の仕組みです。このチョークトークでは、どのように顧客から逆算して、意味のある望ましいビジネス成果を特定することができるかを考えます。多くの場合、これがクラウド変革の旅を開始し、社内のイノベーション文化を推進するきっかけとなることを発見してください。
Elements of Successful journey
マイグレーションやトランスフォーメーションを、何年もかけて何百何千という顧客が行ってきた。その 成功する要素 を考えてみたときAWSの価値を最大化するためにいくつキワ立ったポイントがある。
IT組織だけでなく、ビジネス組織や顧客など、すべてのチームについて考える必要があり、ポリシーの作成と、それが伝わったことの確認も重要。
マイグレーション手法のマップ
Working backwards
どうやってAmazonは革新的なアイデアを出し続けているのか。それが製品であれサービスであれ、建物の運用方法であれ、何であれ、何年も前から社内のすべての部門で一貫して利用されている、いくつかのメカニズム、プロセス、ツールと呼ぶべきものがある。
その1つが「Working Backwards(逆算)」と呼ばれるプロセス。
それを行うためのツール・手法について↓
Working backwards artifact
逆算から始めるにあたり作成するもの
1. プレスリリース
革新的なコンセプトやデバイス、製品、サービスのアイデアを思いついたとして、例えば、2024年6月30日付けのプレスリリースを作成する。本物のプレスリリースと同じように書き、何を提供したのか?なぜ、それを提供したのか?どんな効果があるのか?自社のリーダーや、主要顧客、主要パートナーなどからの架空の引用文も掲載する。
架空の、しかしできるだけ正確なビジョンを描いたプレスリリースを作成する。
2. FAQ
どのような質問をされることを想定するか?顧客体験はどのようなものか?価格はどのように決定するのか?
うまくいかない可能性があるのはどんなことか?この製品が市場に出るまで、どの程度の時間がかかるのか?このソリューションが正しいかどうかを判断するにはどうすればいいのか?
3.ヴィジュアル
アイデアを伝えるのに役立つビジュアルを作成する。その製品で何ができるようになるか
自分の提案を明確に伝えるためのものであれば、何でも構わない。
5 customer questions
PRとFAQの作成のために、まず5つの重要な質問から始める。
自分たちがやろうとしていることは何なのか、本当にお客さんが望んでいることなのか?つまり、お客さまにとって欲しいものなのか、それともお客さまのビジネスに大きな影響を与えるような本当に必要なものなのか?
- 誰が顧客ですか?
- 顧客の課題/機会は何か?
- 最も重要な顧客のベネフィットは明確になっているか?
- 顧客の要求やニーズはどのように把握するのか?
- 顧客の体験はどうか?
AWS CAF
AWS クラウド導入フレームワーク (AWS CAF) は、AWS の経験とベストプラクティスを活用し、AWS の革新的な利用によるデジタルトランスフォーメーションとビジネス成果の加速を支援します。
ビジネス、人材(people)、ガバナンス、プラットフォーム、セキュリティ、オペレーション。これらが6つの重要な柱であり視点(perspective)。
6つの柱=視点と、その能力要素(capabilities)
終わりに
「Working Backwards(逆算)」というキーワードは今回のre:Inventの他のセッションでも何度か出てきました。
このキーワードは有名で、自分も普段意識するようにして活用させてもらっています。
私は社内サービスの開発をしているのですが、開発者目線だけで突っ走らないように、企画・要件段階で先に社内周知文章やFAQから作成するようにしています。
ただ雰囲気でやっているところもあるなぁ〜と感じたので、今回でてきた具体的な手法のうち知らなかったものも取り入れてみようと思いました。
今回のセッションはChaltalkということで、このあとホワイトボードを使ってのインタラクティブな議論がありました。
自分の英語力ではただそれを聴いて眺めていることしかできなかったので、こういうの参加できたらもっといいだろうな〜と感じました。これからのモチベーションにします。
今回のレポートは以上です!