日本時間で11月25日にBitcoin Core v24.0がリリースされました。
今回のリリースで最も特徴的な変更である「mempoolfullrbf」について簡単に解説したいと思います。
BitcoinにはBIP125で提案されたReplace By Fee(RBF)という機能があります。
これは、後で手数料を上乗せするかもしれないというフラグをトランザクションごとに立てるものです。
混雑時に、mempoolに入っている安い手数料のTXを高い手数料のTXで置き換えたい時に使います。
Bitcoinではかつて「first-seen」という原則があり、二重支払いがあった場合、mempoolに最初に取り込んだTXを優先し、後発は無視するポリシーでしたが、混雑時に手数料を上乗せするRBF的には不便でした。
v24.0では、mempoolfullrbfをtrueとし、RBFを許容します。
将来的に、すべてのトランザクションでRBFを有効にするfull-RBFの案もあり、mempoolfullrbfオプションで、full-RBFを有効化できますが、デフォルトはoffです。
デフォルトではopt-in RBFのみ許可されます。
Bitcoin Core以外の実装のいくつかでは、full-RBFを有効にしているものもあります。
マイナーだけでなく、中継ノードがmempoolfullrbf設定でopt-in RBFを有効にすると、転送するトランザクションに違いが出てくるでしょう。
Bitcoin Coreでは慎重にfull-RBFはデフォルトで無効ですが、opt-in RBFで様子見をするのだと思います。
今回の話で分かったことがありましたらまた書きたいと思います。