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メモ:ActiveStorageで格納した画像をCloudfront配信する

Last updated at Posted at 2019-08-14

この記事は

  • Rails5.2からActiveStorageという添付ファイル系のライブラリが入っています
  • これがオフィシャルな割にCDN対応しておらず結構微妙です
  • 性能的にCloudfrontで配信したかったので、若干試行錯誤したのでメモです

ActiveStorageの流れ

AWSと連携する場合、だいたい下記のような流れで利用されます。

ファイルアップロード

  • ブラウザからアップロードファイルを受け付け
  • AWSのAPI経由でS3にファイルを配置
  • と同時に、そのファイルのパスだとかファイルタイプ、サイズだとかのメタ情報をRails内のテーブルに保持

ファイルダウンロード

  • 格納しておいたメタ情報から、表示したいファイルのリンクを作成
    • このリンクはパーマネントなもの
    • Railsサーバを指している
  • ブラウザからRailsへ画像表示のリクエストを投げる
  • RailsはAWSのAPI経由で5分間限定のS3へアクセス可能なURLを払い出し、そこへのリダイレクトをブラウザへ返却

ActiveStorageの問題点

  • 上の流れでまずいのは、ActiveStorageでアップロードしたファイルを参照するには都度Railsを経由する必要があるという点です
  • つまり100枚の画像を表示する場合、瞬間的に100回Railsへアクセスが行くという事になります(あかん!)
  • 5分ごとにリンクをexpiredさせたいような、非常にセンシティブな情報(電子書籍とかね)をアップロードするサービスであれば、この方が都合がいいのかもしれませんが、そうでもないシステムにはきつい仕様です

公式な対応

対応方針

で、対応内容ですがベタです

  • (A)CloudfrontでS3バケットを参照できるようにします
    • Cloudfrontのサブドメインが払い出されます
  • (B)Rails上でS3上のファイル名を割り出します
    • User.has_one_attached :photoだとすると、user.photo.blob.keyの値がファイル名です
    • ちなみにS3ではこのファイル名で、バケット直下にずらーーーーーっと並んでます(男らしい)
  • そして(A)+(B)のURLに参照すればアクセス可能です
    • cloudfrontのサブドメインがxxxで、ファイル名がXXXXXXXであれば、 https://xxx.cloudfront.net/XXXXXXX

対応詳細

事前準備

  • 事前にActiveStorageはaws連携で使えるようにしておいてください
  • また、アップロード先のS3バケットをCloudfrontで公開状態にして、URLでアクセスできるようにしておいてください(詳細は割愛)

普通の画像表示

  • 通常こんな感じでActiveStorage経由のURLを埋め込むと思います
  • これの代替となるヘルパを作ります
erb

<img src="<%= rails_blob_path user.photo %>" />

ヘルパの準備

  • ActiveStorageの設定ファイルはこんな感じとします
storage.yml
local:
  service: Disk
  root: <%= Rails.root.join("storage") %>

amazon:
  service: S3
  access_key_id: <%= ENV['S3_ACCESS_KEY'] %>
  secret_access_key: <%= ENV['S3_SECRET_KEY'] %>
  region: ap-northeast-1
  bucket: <%= ENV['S3_BUCKET'] %>
  • こんな感じのヘルパを追加します
  • 上記storage.ymlのキーで分岐して、開発環境には影響が出ないようにしています
xxx_helper.rb
  def cdn_ready_blob_path(attachment)
    service = Rails.application.config.active_storage.service
    if service == :local
      # 元々のヘルパ
      rails_blob_path(attachment)
    elsif service == :amazon
      # S3上でのファイル名を取得してURLを組み立てる
      key = attachment&.blob&.key
      "#{Settings.cloudfront.url}/#{key}"
    end
  end
  • SettingsだとかでCloudfrontで発行されたドメインを環境別に定義しておきます
  • ステージングとか環境でCloudfrontのdistributeを分けることができます
settings/production.yml
cloudfront:
  url: 'https://xxx.cloudfront.net'

CDN対応した画像表示

  • このヘルパを使ってさっきのビューを書き直します
erb

<img src="<%= cdn_ready_blob_path user.photo %>" />

これで

  • Cloudfrontから直接ファイルが配信できるようになりました!

終わりに

  • 今後も公式のライブラリとしてやってくのならオフィシャルにCDN対応してほしいですねー!
  • ちなみにこの辺しっかりしてたライブラリのpaperclipはActiveStorageに譲ってdeprecatedという・・・
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