📝 はじめに
リモートワークや企業のシステム接続に広く利用されるVPN(Virtual Private Network)ですが、近年、VPNの脆弱性を突いたサイバー攻撃が増加しています。特にランサムウェア攻撃やゼロデイ攻撃の手口としても悪用されており、VPN=安全という考えは通用しなくなっています。
本記事では、VPNの基本的な仕組み・脆弱性・攻撃事例・セキュリティ対策 について解説します。応用情報技術者試験(午後試験)の対策にも役立ててください!
✅ VPNの仕組み
🔹 VPNとは?
VPN(Virtual Private Network)とは、インターネットなどの公衆回線上に仮想的な専用回線を構築し、安全な通信を行う技術 です。
📌 主な用途:
• リモートワーク(自宅や外出先から社内ネットワークに接続)
• 拠点間接続(異なるオフィス間で安全なデータ通信)
• プライバシー保護(インターネット通信を暗号化)
🔹 VPNの基本構成
[リモートPC] --(インターネット)-- [VPNサーバー] -- [社内ネットワーク]
🔑 ポイント:
1. 暗号化されたトンネル(トンネリング)を作成
2. 認証(ID/パスワード or 証明書)を経て接続
3. 社内ネットワークに内部端末としてアクセス可能
🔍 VPNの主なプロトコル
VPNにはいくつかの種類があり、それぞれ暗号化方式や用途が異なります。
プロトコル | 特徴 | セキュリティリスク |
---|---|---|
PPTP(Point-to-Point Tunneling Protocol) | 古い方式、設定が簡単 | 脆弱な暗号化(MS-CHAPv2の脆弱性) |
L2TP/IPsec(Layer 2 Tunneling Protocol) | IPsecと組み合わせた暗号化 | IPsec設定ミスによる攻撃 |
OpenVPN | TLSを使用し、比較的安全 | 証明書管理ミスによるリスク |
WireGuard | 高速で安全なVPN | 比較的新しいため、採用企業が少ない |
📌 特に古いPPTPや設定ミスの多いL2TP/IPsecは攻撃の対象になりやすい!
❌ VPNの主な脆弱性と攻撃手法
VPNは安全な通信手段とされていますが、以下のような脆弱性が悪用されることがあります。
1️⃣ VPNのゼロデイ脆弱性を狙う攻撃
🔻 攻撃手法:
• VPN製品の未修正の脆弱性(ゼロデイ攻撃)を悪用
• Pulse Secure、Fortinet、Cisco VPN などの企業向けVPNが標的
• 「VPN経由で企業ネットワークに侵入 → ランサムウェア展開」 という流れ
📌 対策:
✅ VPN製品の脆弱性情報を常に確認し、すぐにパッチ適用
✅ VPNを常時稼働させるのではなく、必要なときだけ有効化
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2️⃣ VPNアカウントの流出・不正利用
🔻 攻撃手法:
• フィッシング攻撃でVPNのID・パスワードを盗む
• ダークウェブでVPNアカウントが売買される
• 盗まれたアカウントで企業VPNに不正接続 → 社内システムを攻撃
📌 対策:
✅ 多要素認証(MFA)の導入(ID/パスワード + ワンタイムパスワード)
✅ パスワードの定期変更と管理徹底
✅ VPNアクセスログの監視(異常なログイン試行を検知)
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3️⃣ VPNの設定ミス(IPsecや証明書の管理不備)
🔻 攻撃手法:
• IPsecの暗号鍵や証明書が漏洩
• VPNの設定ミスで平文データが流出
• 脆弱な暗号アルゴリズム(例:DES, MD5)を使用し、攻撃される
📌 対策:
✅ 強力な暗号方式(AES-256, SHA-2)を使用
✅ VPNサーバーの設定を定期的に監査し、不要な設定を削除
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4️⃣ VPNのトラフィック解析攻撃(ワイヤーシャークを使った盗聴)
🔻 攻撃手法:
• VPNの通信をワイヤーシャークなどでキャプチャし、脆弱な暗号を解析
• DNSリークにより、ユーザーのアクセス履歴が外部に漏れる
📌 対策:
✅ VPNの「DNSリーク防止設定」を有効化
✅ ワイヤーシャークでVPN通信の暗号化が適切か検証
✅ セキュアなDNS(DoH/DoT)を利用
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✅ 企業でVPNを安全に運用する方法
VPNのリスクを低減し、安全に利用するためのベストプラクティスを紹介します。
1️⃣ VPNに依存しすぎない
🔻 従来の考え方:
• 「VPNで接続すれば安全」 → 内部ネットワーク全体が攻撃対象になる
✅ 代替策(ゼロトラストモデル)
• VPN接続後も、アプリごとにアクセス制御を行う
• ZTNA(Zero Trust Network Access)の導入を検討
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2️⃣ VPNの脆弱性情報を常に監視し、パッチ適用
• VPN製品のCVE情報を定期的にチェック
• 管理者がVPNサーバーの設定ミスを防ぐ
• 脆弱なプロトコル(PPTP, L2TP単独)の使用を避ける
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3️⃣ VPN利用時のセキュリティ強化
✅ MFA(多要素認証)の導入
✅ VPNのアクセスログを監視し、不審なログインを検知
✅ 不要なユーザーのVPNアカウントを定期的に削除
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🎯 まとめ
✅ VPNは便利だが、脆弱性を狙った攻撃が多発
✅ ゼロデイ攻撃・パスワード流出・設定ミスに注意
✅ 多要素認証やログ監視でセキュリティを強化
✅ VPNだけに依存せず、ゼロトラストの考え方も導入する