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TCP/IP、HTTP/2、スイッチ・ルータの仕組み

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概要

ネットワーク通信の仕組みを理解することは、応用情報技術者試験の午後問題で高得点を取るために重要です。本記事では、TCP/IP、HTTP/2の通信、スライディングウィンドウ、VLAN、L3スイッチとルータの役割について解説します。
試験対策だけでなく、実務にも役立つ知識を整理しましたので、効率的な学習に活用してください。

1. TCPコネクションとソケットの関係

Q: TCPコネクションが確立されるとソケットが1つ消費されるのか?
✅ はい、TCPコネクションごとに1つのソケットが確保されます。
・ソケット(Socket)は、IPアドレス+ポート番号の組み合わせで識別される。
・クライアントとサーバ間でTCPコネクションを確立すると、サーバ側は1つのソケットを割り当てる。
・サーバの同時接続数が多くなると、利用可能なソケットが枯渇し、新たな接続ができなくなる可能性がある。

Q: サーバのソケットが枯渇するとどうなる?
✅ 新規TCPコネクションの確立ができなくなる。
・OSやアプリケーションの設定により、最大接続数が決まる。
・接続を適切に管理(タイムアウト設定、Keep-Aliveの制御など)し、ソケット枯渇を防ぐことが重要。

2. HTTP/2とTCPコネクション

Q: HTTP/2ではブラウザが1つのサーバに確立するTCPコネクションは1つだけ?
✅ 基本的に1つのTCPコネクションを使う。
・HTTP/1.1では、リクエストごとに新しいTCPコネクションを作ることが多かった。
・HTTP/2では1つのTCPコネクション内で複数のストリームを並列処理できるため、効率的な通信が可能。

Q: HTTP/2のストリームとは?
✅ ハンドシェイク不要の仮想的なTCPソケットのようなもの。
・1つのTCPコネクション内で複数のリクエストを同時処理できる。
・ヘッドオブラインブロッキング(Head-of-Line Blocking)の問題を解消。

3. TCP/IPのスライディングウィンドウとは?

Q: スライディングウィンドウはどこにある?
✅ TCPヘッダ内に「ウィンドウサイズ」として存在する。
・TCPの流れ制御の仕組みで、受信側が処理可能なデータ量を送信側に通知する。
・ウィンドウサイズが大きいほど一度に送れるデータ量が増える。

4. VLANとRADIUSの関係

Q: VLANは通信パケットに付与されるもの?
✅ はい、VLANタグ(IEEE 802.1Q)としてイーサネットフレームに付与される。
・VLANタグによって、ネットワークを論理的に分割可能。

Q: RADIUSサーバがVLANを付与する?
✅ RADIUSはユーザ認証時にVLANを動的に割り当てる。
・企業ネットワークでは、RADIUS認証でユーザの所属VLANを動的に設定することが可能。

5. L3スイッチとルータの役割

Q: L3スイッチがあるならルータは不要?
✅ L3スイッチはLAN内ルーティング、ルータはWANとの通信を担当。

機器 役割
L3スイッチ VLAN間ルーティング(社内ネットワーク)
ルータ インターネットや異なるネットワークとの通信

・L3スイッチは高速なVLAN間通信を提供。
・ルータはWANとの接続、NAT、ファイアウォール機能を担当。

Q: 社内PCのデフォルトゲートウェイはどこ?
✅ L3スイッチをデフォルトゲートウェイに設定するのが一般的。

VLAN デフォルトゲートウェイ
VLAN 10(営業部) 192.168.10.1(L3スイッチ)
VLAN 20(開発部) 192.168.20.1(L3スイッチ)

・VLAN間通信はL3スイッチが処理。
・インターネット通信は、L3スイッチのデフォルトルートをルータに向ける。

[PC] ---> (L3スイッチ) ---> (ルータ) ---> (インターネット)

6. スイッチとルータのOSI参照モデル

Q: スイッチはL2だけ、ルータはL3だけを見る?
✅ いいえ、それぞれ下位層も処理する。

機器 物理層 (L1) データリンク層 (L2) ネットワーク層 (L3)
L2スイッチ ✅(MACアドレス)
L3スイッチ ✅(IPアドレスでルーティング)
ルータ ✅(IPアドレスでルーティング)

・スイッチはMACアドレスをもとに転送。
・ルータはIPアドレスをもとにルーティング。
・どちらも下位層の処理(L1・L2)を行う。

まとめ

✅ TCPコネクションごとにソケットを消費する
✅ HTTP/2は1つのTCPコネクション内で複数のストリームを処理
✅ スライディングウィンドウはTCPの流れ制御に利用される
✅ VLANはイーサネットフレームにタグとして付与される
✅ L3スイッチはLAN内ルーティング、ルータはWAN通信を担当
✅ スイッチ・ルータはそれぞれL1~L3

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