※2018/08/06現在、日本語版Stackdriver Monitoringのドキュメントは2016年に書かれたものが多いため2018年に更新されている英語版を読んだ。
概念/用語
Stackdriver Monitoring(v3)のドキュメントを読むにあたって、頻出するけどよくわからない基本用語/概念があったのでまとめた。
https://cloud.google.com/monitoring/api/v3/metrics
Metrics(指標)
Metricsはシステムやリソースのパフォーマンスを把握するための測定値。
Metric Types(指標タイプ)
はMetricsと同義。
標準メトリクスとカスタムメトリクス
GCPによって最初から用意されている各GCPのリソースに関するBuilt-in Metrics(標準メトリクス)
もあれば、
ユーザーが定義するCustom Metrics(カスタムメトリクス)
もある。
標準メトリクス例: storage.googleapis.com/api/request_count
(GCSのリクエスト数に関するメトリクス)
Label(ラベル)
メトリクスにはラベル
が定義でき、標準メトリクスには最初からラベルがついているものがある。
ラベルはメトリクスの集計に利用できる。
例えば storage.googleapis.com/api/request_count
には response code
というラベルがあり、
リクエストの成否を元に集計することができる。
Monitored Resource(監視対象リソース)
前述のラベルの中にはGCSのバケット名やGCEのインスタンスIDなどは含まれておらず、
それらはMonitored Resource
が保持する。
Monitored Resourceはメトリクスのデータポイントを送信してきた具体的なインスタンスやバケットなどを表す。
各リソースでどのような値が保持されているかについてはMonitored Resource Type(監視対象リソースタイプ)
で定義されている。
https://cloud.google.com/monitoring/api/resources
例えば gcs_bucket
にはproject_id
, bucket_name
, location
が含まれている。
Data Point(データポイント)
メトリクスの各測定値のこと。
Metric Data
、Metric Data Point
と同義。
Time Series(時系列)
Time Series
は一連のタイムスタンプ付きのデータポイントを表す。
例:タイムスタンプ:2018/01/01 09:00:00 + データポイント: CPU使用率50%
それぞれのTime Seriesは以下の4つを保持している。
- メトリクスの名前
- メトリクスのラベル
- Monitored Resource
- タイムスタンプとデータポイント
なのでTime Seriesは以下3つの値の組み合わせで一意になり、組み合わせの数分Time Seriesが存在することになる。
- メトリクスの名前
- メトリクスのラベルそれぞれの値
- Monitored Resource
注1:
compute.googleapis.com/instance/cpu/utilization
メトリクスのように、
Monitored Resource Typeが常にgce_instance
(単一)のメトリクスもあれば。
agent.googleapis.com/cpu/utilization
メトリクスのように、
Monitored Resource Typeがgce_instance
とaws_ec2_instance
(複数)から指定できるものもある。
注2:
Time Seriesはデータがなければ存在しない。
対象のデータが存在した場合のみ生成される。
Reference
Stackdriver Monitoringで使われる概念/用語説明
https://cloud.google.com/monitoring/api/v3/metrics
Monitored Resource Type(監視対象リソースタイプ)一覧
https://cloud.google.com/monitoring/api/resources