この記事は セゾンテクノロジー Advent Calendar 2024 9日目の記事です。
シリーズ2は HULFT10 のエンジニアによる投稿をお届けします。
前書き
初めに、HULFTってどういうイメージでしょうか。
おそらく昔から使われてるというものが第一イメージかと思います。
昔からあるがために、所々に昔ながらの部分が残っています。
今回のHULFT10はZ世代(ざっくり若者くらいの意味です)の層にも触れやすいHULFTをというテーマで、表記の見直しを行いました。
その中でも今回は、ホスト種周りの話を少ししようと思います。
8までのHULFT
早速ですが、HULFT8までのホスト種って、何が選べるかというと、下の画像のようなものです。
正直に言うと、初めてこの項目値を見た時「?」が浮かびました。
補足ですが、初めてHULFTに触れた時IT知識はほとんどなく、OSの知識はほとんどありませんでした。
色々ありますが、主に私が感じた違和感をまとめます。
- 「WindowsNT」?
- 「AS/400」?
- 「Linux」は無いのかな?
HULFT10ではこの辺りの違和感を払しょくするようになっています。
10からのHULFT
10でのOSの一覧はこんな感じです。
旧表記と新表記の差分はこんな感じになってます。
旧表記 | 新表記 |
---|---|
「WindowsNT」 | 「Windosw」 |
「UNIX」 | 「Linux/UNIX」 |
「AS/400」 | 「IBMi」 |
「K」 | 廃止 |
簡単にそれぞれどうなったかを説明します。
Windows系の表記
詳しい方ならご存じでしょうが、今のWindows11のようなOSはWindowsNT系列からの発展です。
では、8までの「Windows」は何を示していたかというと、Windows 9x系です。具体的に言うと、Windows 95などです。
今Windowsというと、WindowsNTからのものなので、選びやすいように「Windows」表記に統一しました。
LinuxやUNIXの表記
HULFTが開発されたときはUNIXがメインでしたが、今はLinuxが主流かと思います。ですがUNIXも無視できませんので、「Linux/UNIX」の両方の表記になっています。
IBMiの表記
8までは、HULFTの製品名には「HULFT For IBMi」のように、IBMiと記載していましたが、ホスト種に関しては昔ながらの言い方の「AS/400」が採用されていました。
HULFT10ではこちらも「IBMi」に統一させていただきました。
Kの廃止
HULFT10では通信保証外OSとなりましたので、「K」は廃止になりました。
少し小話
この話し、表記の修正だけに見えますが、実際には表記を変えることの影響が他の機能に影響がないかを確認したり、既存部分からの修正が最小限になるように設計を考えたりするのに苦労しました。特に、HULFTは他の製品との接続性や旧バージョンの互換など考慮することが多いのでこういった調査は地味に時間がかかります。
ただ表記を変えるだけなのに、設計書を書き上げるだけで1か月以上かかったのは流石に驚きました。まだまだ力不足だなぁと痛感しました。
まとめ
HULFTは昔から使われている製品のため、開発当時では需要の大きかったOSが今では撤退したり、表記が変わることはよくあります。サービス型の商品ですとここら辺の修正は柔軟に対応できるのですが、HULFTのようなパッケージ商品ですと、お客様に手に取ってもらえる一番のタイミングはバージョンアップですので、ここで変えるのが区切り良いのかと思います。
今後のHULFTもこういった違和感があるような表記は変えていき、若い人でも親しみやすいHULFTを開発していきますので、よろしくお願いします。