はじめまして、booci bocciを運営している@shoji-kaiと申します。
ITエンジニアの傍ら熊本県南阿蘇村にて水稲栽培をしている兼業農家です。
最近ではアグリテックという言葉が持て囃されております。
高齢化が顕著な農業の世界において、アグリテックの進歩はその大きな手助けになると思っているので、私も大変意義のあることだと感じています。
ですが、ドローンにしろ自動走行トラクタにしろ、現状においては基本的に大規模農業を想定して研究・開発が進められていると思います。
もちろん、それはそれで大いに意義のあることなのですが、私の住む南阿蘇のような中山間地であったり、個人や家族経営規模の小さな農家であったり、農薬や肥料を撒かない自然栽培にはコスト的にも規模的にもいささか大袈裟になってしまいます。
私は、研修期間から含めると今年で約6年間農業という世界の末席に加えさせていただいておりますが、そこで感じることは栽培作業自体よりもバックオフィス業務に非効率な部分がまだまだ多いということです。
栽培に関する作業の流れに関しては、本当に効率的です。
とにかく農作業は忙しく時間が足りないので、作業工程であったり、物の配置であったり、至るところで無駄のないように効率化の工夫がなされています。
私が研修を始めたときに、「農家ってこんなに効率的なんだ!」と一番衝撃を受けたことでありました。
一方で、バックオフィス業務になると途端に非効率な手作業メインの仕事が多くなります。
ですが、これは致し方のないところでもあります。
私の知る農作業に従事する方の多くは60代以降でパソコンやスマホなどに慣れておりません。
昔からやられている農家さんの多くにとってはそのやり方で特に困っていないわけで、むしろパソコンやスマホを覚えることのほうがストレスでしょう。
私がおすすめしたとしても「要らん」「分からない」「代わりにやって」と言われるのが目に見えています。
それでも私が技術ブログを書こうと思ったのは、「こういうものがあるんだ」「こういうことができるんだ」ということをなるべく身近に感じ取ってもらえればと思ったからです。
さすがにプログラミングを覚えるのは敷居が高いでしょうが、Google Appsをはじめ無料で使える便利なツールが世の中にはたくさんあります。
それらを取り入れるだけでも事務作業の効率化であったり、経費削減であったり、仲間内や集落での情報共有・情報伝達に役立てたり、いろいろと使い所はあると思います。
それらを使うかどうかは個人の自由ですが、そういうもの・やり方が世の中にあるということを知っておくだけでも、今後何かの役に立つかもしれません。
そういうわけで、bocci bocciは農業にも使えるニッチな技術ブログを書いていければと思っております。
以上