はじめに
2025年は「AIエージェント元年」になると言われており、早速色々なニュースが世間を騒がせていますね。
私はエンジニアでありながら、なかなかAIを活用した開発ツール(CursorやらWarpやら)を使えていないな〜という自覚があったので、よく耳にするClineというAIエージェント的に使えるツールを使ってみました。
Clineとは?
Clineはエージェント型の開発支援ツールです。VSCodeやCursorの拡張機能という形で利用することができます。
Github CopilotやCursorだとあくまでコーディングをする主体は人間ですが、Clineはエージェント型のため、人間は指示を出すだけでコーディングの主体がClineになります。
使用するAIモデルは代表的なものは網羅されているイメージで、ClaudeやGPTなどが自由に選択できます。
料金体系は?
Clineを使うだけでは料金はかかりませんが、利用するAIモデルのAPIを使った分だけ料金がかかります。
開発にがっつり使うと結構な入出力トークンが必要なため、それなりに値段はかかってきそうですね。
Clineで使うべきAIモデル
前述したように、トークンの消費量によって料金がかかってくるので有名所のAIモデルはなかなか利用しづらいです。
そこでよくClineとセットで使われているのがDeepSeekというAPIです。
DeepSeek-V3の場合、入力トークンの通常価格は100万トークンあたり0.07ドル、出力トークンは0.27ドルになってます。
そしてなんと、2025年2月8日までは100万トークンあたり0.014ドル、出力トークンは0.14ドルと更におやすくなっています!(比較で言うとClaude 3.5 Sonnetの約1/54程度らしい)
deepseekにはセキュリティ上の問題も指摘されていたりするので、ビジネス利用する際にはお気をつけください(自己責任でお願いします)
DeepSeekの場合に実際かかった料金(参考)
今回私はLambda上で実行するPythonのコードをほぼ全てClineに書いてもらったのですが、入力トークンが50万・出力トークンが7000トークンくらいで、全部で0.01ドルでした。
想定していたよりもだいぶ激安ですね!
使い方
使い方ですが、VSCodeの拡張機能として使えるようになっているのでとても簡単に利用できます。
1. VSCodeの拡張機能検索で「cline」と検索すると一番上に出てくるのでインストール
2. 利用するAIモデルのAPI Keyを発行する
利用したいAIモデルのAPI Keyを発行してください。
私の場合はDeepSeekを利用しました。
3. Clineの拡張機能設定から使いたいAIモデルと発行したAPI Keyを入力する
4. chatにやって欲しいことを入力する
これで使える状態にはなっているはずなので、後はchatからやって欲しいことを入力するだけです。
私の場合は、日本語の命令をChatGPT-o1で英語に翻訳してもらって入力をしました。
使ってみた所感
ターミナルも勝手にガンガン使ってくれたり、リアルタイムでコードが書かれていく様はなかなか面白いものでした。スピードも全くストレスなかったです。
新たにファイルを作成したり・編集をしたい場合は最後にユーザー側に適用するか聞いてくれるので、
意図と違った場合はrejectすることもできます。
アウトプットとしては基本普通に動くものができあがるんですが、今回はLambda環境という外部に依存するコードだったので実際にデプロイしてみると問題があるので自力で解決が必要でした。
コード上に存在しないコンテキストを伝えるのがなかなか大変かもしれません。
すでにある程度出来上がっているアプリケーションの修正や機能追加だとどんな使用体験かも気になるので、また使ってみようと思います!