概要
会社でPBS Professionalを導入したので、その時に注意したことを共有します。基本的にはアルテアエンジニアリング株式会社が提供するPBS Professional Installation & Upgrade Guideを参照し、不明な点はサポートに問い合わせてください。2021年7月27日現在のPBS Professionalの最新バージョンは2021.1.1です。
環境
OS: Red Hat Enterprise Linux 7.9
用語
- PBS Complex:PBS Professionalでジョブを管理するクラスター全体のこと
- Server Host:ジョブスケジューリングを行うホストのこと。通常はヘッドノード。
- Execution Host:ジョブを実行するするホストのこと。計算ノード。
- Client Host:ジョブを登録するために使用するホストのこと。ヘッドノードから登録する場合は不要。
インストール準備
- ハードウェア要件を満たしていることを確認すること。特にディスクの空き容量に注意する。
- ネットワーク設定
- PBS Proが使用するポートを開放する。Installation & Upgrade Guideの4.6 Ports Used by PBSを参照。
- ServerおよびMoMのホスト名とIPアドレスが1対1対応していることを確認する。これが間違っているとインストール後、Vnodeの登録がうまくいかないことがある。
- ALMサーバー(ライセンスサーバー)にアクセスできること。
- ライセンスサーバーのポートが開いていることを確認(デフォルトは6200)
- ALMサーバーとの通信がうまくいかないとライセンス認証ができないのでジョブスケジューリングもできない。PBS ServerとALMサーバーが異なる場合は特に注意すること。
- PBS data service management用アカウントを作成する。
- デフォルトはpbsdata。デフォルト以外を作成して使用する場合、インストール時に設定が必要。
インストール
- インストールはExecution Host⇒Server Hostの順に行う。
- Execution Hostへpbs-executionをインストールする。
- Server Hostへpbs-serverをインストールする。
- Server HostをExecution Hostとしても使用する場合、インストール後に/etc/pbs.confの修正を行ってからPBSを起動する。
- pbs-serverをインストール後、Server Host上でqmgrコマンドを使いExecution HostをVnodeとして登録する。
- ホスト名=Vnode名
- Server HostもExectution Hostとして利用する場合、Server Host自体はVnodeとして登録する必要はない。
- インストール後にインストールが正常に行われたか確認を行う。特に以下の点に注意すること。
- 各ホストのライセンス認証ができているか。
- 各ホストの名前解決が正しくされているか。
- ジョブ登録とスケジューリングができるか。