Visual Studio CodeでIntel oneAPIを使った開発をするための設定方法

はじめに

Visual Studio CodeでIntel oneAPIを使った開発をするための設定方法を紹介します。

参考：Using Visual Studio Code with Intel® oneAPI Toolkits User Guide

拡張機能のインストール

MarketplaceからIntel oneAPIのための拡張機能「Extension Pack for Intel(R) oneAPI Toolkits」をインストールします。

WSLを使う場合

常にIntel oneAPIを使って開発を行う場合は、~/.profileまたは~/.bash_profileに以下の行を加えて、常に環境設定が行われるようにします。

. /opt/intel/oneapi/setvars.sh &> /dev/null

そうでない場合は、前述の拡張機能をインストールすると、「Environment Configurator for Intel(R) oneAPI Toolkits」という拡張機能がインストールされるので、VSCodeを開いた後に以下の手順でIntel oneAPIの環境設定を有効にします。

1. Ctrl+Shift+Pでコマンドパレットを開く。
2. 「Intel oneAPI」と入力する。
3. 「Intel oneAPI: Initialize default environment variables.」を選択する。

新しいターミナルやプロセスから環境設定が反映されます。

CMakeとの連携

まずVisual Studio Codeの拡張機能「CMake Tools」をインストールします。そのあと、以下の2つの方法でIntelコンパイラを使ってコンパイルするように設定できます。

settings.jsonで設定する方法

プロジェクトディレクトリの.vscode/settings.jsonにて、プロジェクトで常にIntel Compiler ClassicまたはIntel Compilerを使うように環境変数として設定します。Intel Compiler Classicの場合は

settings.json

{
    "cmake.configureEnvironment": {
        "C": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/intel64/icc",
        "CXX": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/intel64/icpc",
        "FC": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/intel64/ifort"
    }
}

Intel Compilerの場合は

settings.json

{
    "cmake.configureEnvironment": {
        "C": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/icx",
        "CXX": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/icpx",
        "FC": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/ifx"
    }
}

この方法ではコンパイラを切り替えることができないので、次に紹介するCMake Kitsを使った方法をおすすめします。

CMake Kitsを設定する方法

プロジェクトディレクトリの.vscode/cmake-kits.jsonにて、下記の様にIntel Compilerの設定を行います(パスはWSLの例)。

cmake-kits.json

[
    {
        "name": "Intel Compiler Classic",
        "compilers": {
            "C": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/intel64/icc",
            "CXX": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/intel64/icpc",
            "Fortran": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/intel64/ifort"
        }
    },
    {
        "name": "Intel Compiler",
        "compilers": {
            "C": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/icx",
            "CXX": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/icpx",
            "Fortran": "/opt/intel/oneapi/compiler/latest/linux/bin/ifx"
        }
    }
]

参考：CMake Tools | CMake Kits

設定した後は、コマンドパレットを開き、「CMake: Select a kit」を選択し、上記のいずれかのKitを選択してください。その後ConfigureとBuildを行うと、選択したコンパイラーでコンパイルされます。