WooCommerceを使ったECサイト開発で、「特定の商品ページでのみ表示したいコンテンツがある」という場面はよくあります。例えば：
- 特定商品のみに表示するバナー
- 商品固有の JavaScript コード
- 限定商品への特別なスタイリング
WordPress にはis_product()という関数がありますが、これは「商品ページかどうか」しか分からず、「どの商品のページか」までは判定できません。
そこで今回は、特定の商品 ID のページにいるかどうかを判定する関数を作成してみました。
実装コード
<?php
/**
* 特定の商品 ID のページにいるかどうかを判定する関数
*
* @param int $product_id 判定したい商品 ID（省略可能）
* @return bool 指定した商品 IDのページにいる場合はtrue、そうでなければfalse
*/
function is_wc_product_page( $product_id = null ) {
// WooCommerceがアクティブでない場合はfalseを返す
if ( ! class_exists( 'WooCommerce' ) ) {
return false;
}
// 商品ページでない場合はfalseを返す
if ( ! is_product() ) {
return false;
}
// 商品IDが指定されていない場合は、単純に商品ページかどうかを返す
if ( null === $product_id ) {
return true;
}
// 現在の商品IDを取得
global $post;
$current_product_id = get_the_ID();
// バリエーション商品の場合は親商品IDを取得
if ( $post && 'product_variation' === $post->post_type ) {
$current_product_id = wp_get_post_parent_id( $current_product_id );
}
// 指定された商品IDと現在の商品IDを比較
return (int) $product_id === (int) $current_product_id;
}
関数の特徴
1. エラーハンドリング
// WooCommerceがアクティブでない場合の対応
if ( ! class_exists( 'WooCommerce' ) ) {
return false;
}
// 商品ページでない場合の早期リターン
if ( ! is_product() ) {
return false;
}
WooCommerceが無効化されている場合や、商品ページ以外でのエラーを防ぎます。
2. 柔軟な使い方
// 商品IDが指定されていない場合は、単純に商品ページかどうかを返す
if ( $product_id === null ) {
return true;
}
引数を省略すると、既存のis_product()と同じように動作します。
3. バリエーション商品への対応
// バリエーション商品の場合は親商品IDを取得
if ( $post && $post->post_type === 'product_variation' ) {
$current_product_id = wp_get_post_parent_id( $current_product_id );
}
バリエーション商品（色違い、サイズ違いなど）の場合も、親商品のIDで正しく判定できます。
使用例
基本的な使い方
// 商品ID 123のページにいるかチェック
if ( is_wc_product_page( 123 ) ) {
echo '<div class="special-banner">限定セール実施中！</div>';
}
商品IDを指定しない場合
// 単純に商品ページかどうかチェック
if ( is_wc_product_page() ) {
echo '商品ページにいます';
}
複数の商品IDをまとめてチェック
// 特定の商品群でのみ表示したい場合
$special_products = array( 123, 456, 789 );
foreach ( $special_products as $product_id ) {
if ( is_wc_product_page( $product_id ) ) {
echo '<div class="premium-badge">プレミアム商品</div>';
break;
}
}
フックと組み合わせた実用例
// 特定商品のみでCSSを読み込む
add_action( 'wp_head', function() {
if ( is_wc_product_page( 123 ) ) {
echo '<link rel="stylesheet" href="/path/to/special-product.css">';
}
});
// 特定商品のみでJavaScriptを実行
add_action( 'wp_footer', function() {
if ( is_wc_product_page( 456 ) ) {
echo '<script>console.log("Special product page loaded!");</script>';
}
});
まとめ
このis_wc_product_page()関数を使うことで：
- 特定商品ページでのみ表示したいコンテンツの制御が簡単に
- バリエーション商品にも対応した堅牢な判定
- エラーハンドリングにより安全な動作を保証
WooCommerce サイトのカスタマイズでぜひ活用してみてください！