はじめに
先月iOSDC Japan 2024(以降、iOSDC)が開催されましたね!
今回はじめてiOSDCに現地参加させていただいたのですが、正直想像以上によかったです。想像以上に楽しく、学びがあり、そして、また参加したいと思えるイベントでした。この熱が冷めやらぬうちにぜひともこの体験を共有したいと思い、今回こちらの記事にまとめてみました。
ここでお伝えしたいメッセージとしては、初心者こそテックカンファレンスに現地参加したほうがいいかも! ということです。
実は私、これまでテックカンファレンスに一度も参加したことがなく、かつiOSアプリエンジニア歴も浅いため、イベントに参加するまで非常に不安でした。さらに、自分の周りではiOSアプリエンジニアの知り合いがほとんどおらず、このこともイベント参加するにあたり大きな障壁となっていました。しかし実際に参加して感じたのは、「むしろ初心者こそ、自分の周りに自分に似たエンジニアがいない人こそ、テックカンファレンスに現地参加したほうがいいのではないか」ということでした。本記事では、このことについて自分の体験を元にお伝えできればと思います。
おそらくこのような記事はすでにたくさんあるとは思うのですが、個人的には、こういった記事があればあるほど前述したメッセージの説得力は増していくのではないかと思っています。本記事が、iOSDCに限らず、テックカンファレンスに参加してみようと思う一助になれば幸いです。
本記事では、iOSDC Japan 2024内で発表されていたセッションの具体的な内容については記載していません。
セッション詳細について興味のある方は、別の記事か公式サイトのタイムテーブルを見ていただければと思います!
現地参加のきっかけ
参加してみようと思った理由は以下の3点です。
1. 技術力を高める足がかりになると思ったため
自社にはさまざまな技術者(エンジニアからスクラムマスターまで)がいるのですが、多くの方々がテックカンファレンスに参加しています。中でもとくに技術力が高く、社内でプレゼンスがある方であるほど、その傾向が強いように感じます。自分も技術力を高めたいと思っており、まずは参加してみることから始めてみようと思いました。(後から気づいたのですが、身近の人がカンファレンスに参加していることが、カンファレンス参加の心理的なハードルを下げてくれたのかもしれません。)
2. 自社にイベント参加サポート制度があったため
テックカンファレンスの参加費はそこそこ高い印象があり、現地参加ともなればさらに値段が高くなり、参加するのにより強い意志が必要になると思います。幸い自社には、イベント参加費を会社から出してもらえる制度がありました。この制度のおかげで、費用面のハードルを大幅に下げる(実質、ほぼゼロにする)ことができ、とりあえず参加してみようと思えるようになりました。
3. 参加すること自体がプラスになると思ったため
前述のイベント参加サポート制度の話に若干関連するのですが、試しに行ってみようと思えたのは、自分がテックカンファレンスの現地参加に向いているか、楽しめるのかを早く知れた方がいいと思ったからです。参加した結果、自分と合わなかったら来年は無理して参加しなくていいし、オンラインのほうがいいかなと感じたら来年からオンライン参加すればいいし、技術力を高める自分に合った方法を見つけることに繋がると考えていました。
現地で感じたこと
ここからは、実際にiOSDCに現地参加してみて感じたことをいくつか紹介します。1
参加者めっちゃ多い
会場に到着したらまず受付をすませて、会場1階のコミュニケーションスペースでセッションが始まるまでゆっくりしていたのですが、想像していた以上にたくさんの方が参加していることに気づきました。私は席に座ったときには、コミュニケーションスペースはほとんど満席でした。午前のセッション開始前に荷物の整理をしたり、ゆっくりするならそこそこ余裕を持って到着できるようにしたほうがいいかもしれません。
また周りを見渡すと、主にブースを出されている企業の方たちがグループでいらっしゃることが多かったですが、一人で参加されている方もちらほら見受けられました。一人で参加していた私としては少し、いやかなり安心でした。
食べ物・飲み物に困らない
個包装のお菓子やドーナツなどの軽食から、水やコーヒー、アップルジュースなどの飲み物まで自由に食べ飲み放題でした!!このことについて一切知らなかったため、一応水とカロリーメイトを持参していたのですが、一度も出番がなく、1日を非常に快適に過ごすことができました。
お祭りの雰囲気
セッション開始前にラジオのようなジングルが挿まれたり、セッション名とスピーカー名がスポーツ選手紹介風に紹介されたり、私が想像していたカンファレンスとは大きく異なり、個人的に「お祭り」という雰囲気を感じました!とくにおどろいたのは、セッション名とスピーカー名のナレーターがなんとイッテQでおなじみの立木文彦さんだったことです…!こんなところで有名声優さんのナレーションをお聞きできるなんて嬉しいと感じると同時に、スピーカーの方は自分の名前を読み上げてもらえるなんてすごく羨ましいなと思いました笑
参加してみた感想
ここからは参加後の感想です。はじめにでも述べたとおり、iOSDC非常に楽しかったです!その中でもとくによかったことをここで紹介します。
セッションそのものが非常によかった
当たり前のことかもしれませんが、さまざまなセッションを聴講することで、新しい技術や考え方を知ることができました。とくに印象的だったのは、初心者の自分でも理解できるポイントがかなりあったということです。もちろんすべてを理解することは難しかったですが、どのセッションも自分の学びとなっため、聴講して本当によかったと思っています。
またもう1つ良かったことは、スピーカーの方がどのようにして情報を得ているのか、学んでいるのかをセッションを通じて学べたことです。たとえば、何名かのスピーカーの方が参考文献としてSwift-Evolutionを用いていたのですが、私はiOSDCに参加するまでSwift-Evolutionについてまったく(存在すら)知りませんでした…。こういったセッションの主旨以外の部分も学びとなりうるのがセッションを聴講するメリットの1つだと感じました。
またセッションを聴講するにあたっては、現地参加はオンラインよりも向いてるかもしれないと思いました。というのも、現地参加ではセッションの時間をすべてセッションに費やせるためです。何を当たり前のことを言っているんだとなりそうですが、オンラインだと複数のセッションをザッピングしてしまったり、そもそも別の作業をしてしまったり、1つのセッションに集中することはかなり強い意志が必要な気がしました。一方、現地参加だと、その時間をそのセッションに集中できるため、より効率的に学ぶことができるかもしれないと感じました。2
わからないものがわかるようになった
先ほどのセッションの話に関連しますが、セッションを聴講することで今まで出会ったことのなかった、知らなかった単語や概念を知ることができました。たとえば、Type Erasure
やActor Isolation
などの概念です。個人的には、iOSDCで発表されているくらい技術力の高いエンジニアの方々が使われている表現や概念を理解することは、技術力を高めるための近道ではないかと考えています。そのため、セッション中にわからないものが出てくるたびに「自分とは関係ないや…」と思わず、とりあえずメモだけはしていました。もちろん、これらすべてをセッション中で完全に理解することはできませんでしたが、わからないものがわかった、知れたことは自分にとって非常に大きな収穫でした。
iOSアプリエンジニアの方々を知れた
セッションや懇親会を通じて、いろいろなiOSアプリエンジニアの方々を知ることができました。たとえば、iOSDCのタイムテーブルから登壇者の方々をセッションごとに確認できたり、さらにセッションページから登壇者のXアカウントも見ることができました。こういった方々を知ることで、その業界の第一人者としてのロールモデルを知ることができるだけでなく、 ブログやポスト、スライドを読むことで最新の技術やトレンドをキャッチアップしやすくなると考えています。
また最終日の懇親会で、他の会社のエンジニアの方と話せたことも私にとって貴重な経験でした。こういった懇親会がはじめてかつ知り合いがまったくいなかったので、最初はかなり緊張していたのですが、何名かの心優しい方々に声をかけていただき、技術的なことからそうでないことまで色々お話させていただくことができました。こういったことは現地参加ならではですよね!勇気を出して懇親会に参加してよかったと思っています。
まとめ
今回は、テックカンファレンス未経験、かつiOSアプリエンジニア初心者の自分がiOSDC Japan 2024に現地参加した体験談をまとめてみました。参加してみた感想で述べたとおり、iOSDCを通じて、初心者の自分でも、むしろ初心者だからこそたくさん学べるものがあると感じました。
またiOSDCに参加して、iOSアプリ開発は奥が深く、まだまだ自分の知らないことで溢れていることを実感しました。そのため、おそらく来年も自分はまだまだ初心者のようなものだと思うので、もし来年のiOSDCが開催することになれば、再び現地参加してみようと思います!