ウェブ開発において、画像やその他のリソースを参照する際に使用される相対パスと絶対パスには、それぞれの利点と欠点があります。
これらのパスの違いと、それがSEOにどのように影響するかについて詳しく説明します。
相対パスとは?
相対パスは、現在のページの位置を基準にしてリソースへのパスを指定する方法です。
例えば、img src="img/xxxx.png"
という記述は、現在のページのURLを基準にしてimg
フォルダ内のxxxx.png
という画像を参照します。
例
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現在のページ:
https://example.com/xxxx/index.html
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img src="img/xxxx.png"
はhttps://example.com/xxxx/img/xxxx.png
として解釈されます
-
-
現在のページ:
https://example.com/xxxx/
-
img src="img/xxxx.png"
はhttps://example.com/img/xxxx.png
として解釈されます
-
このように、相対パスは参照するページの位置によって異なる結果を引き起こすため、場合によってはリソースが正しく表示されないことがあります。
絶対パスとは?
絶対パスは、サイトのルート(ドメイン)を基準にしてリソースへのパスを指定する方法です。絶対パスを使用すると、どのページから参照しても同じリソースを正確に指定できます。
例
<img src="https://example.com/xxxx/img/xxxx.png">
この記述により、https://example.com/xxxx/img/xxxx.png
という特定のURLを参照するため、どのページからでもリソースが正しく表示されます。
ローカル開発環境での問題
ローカル環境でindex.html
を使用して開発する際、相対パスが正しく機能しているように見えても、本番環境ではURLパスにindex.html
が省略されることがあり、これにより、画像やその他のリソースが見えなくなる場合があります。
例
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ローカル環境:
http://localhost:8080/xxxx/index.html
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img src="img/xxxx.png"
はhttp://localhost:8080/xxxx/img/xxxx.png
として解釈され、画像が正しく表示される
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本番環境:
https://example.com/xxxx/
- 同じ
img src="img/xxxx.png"
がhttps://example.com/img/xxxx.png
として解釈され、画像が表示されない
- 同じ
絶対パスの利点
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一貫性:
- 絶対パスはURLがどのページから参照されても一貫して正しいリソースを指すため、リンク切れが発生しにくいです。
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キャノニカルURL:
- 絶対パスを使用することで、検索エンジンがコンテンツの正確な位置をより簡単に認識し、キャノニカルURLの設定が正確になります
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クロールの効率化:
- 絶対パスは検索エンジンのクローラーがサイト内のページを効率的にクロールしやすくなります。特に、サイト内リンクをたどる際にクローラーが混乱しにくくなります
相対パスの利点
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柔軟性:
- サイトのドメインやフォルダ構成を変更する際に相対パスはそのまま機能するため、メンテナンスが容易です
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短くて読みやすい:
- 相対パスは通常短くて読みやすく、HTMLのサイズも小さくなります
まとめ
サイトの構造や運用方法に応じて、相対パスと絶対パスを適切に使い分けることが重要です。ローカル環境と本番環境での動作確認を怠らず、特にパスの指定方法に注意することで、リソースが正しく表示されるようにしましょう。