スマートシティを扱う講座の中で出てきた、Open Algorithmという手法が、ビッグデータと個人情報の共存を求める、今の社会にとても有効だと思ったのでご紹介します。
スマートシティを実現する上で、人の流れをデータ化することはとても重要です。なぜなら「どんな人が」「何の目的で」「どこに」「何時間いたか」というような情報が、街の移動手段を最適化に必要になるからです。
そしてこのような情報はCDRsと呼ばれる、携帯電話の利用と基地局との関係性から、地理情報を取得します。
ここで問題になるのが、プライバシーです。もちろん、人の流れの分析において、個人情報は不要ですが、ある場所に一定時間滞在していることが分かれば、それは家や仕事場である可能性が高くなり、個人が特定されるリスクが出てきてしまします。
そこで開発されたのが「Open Algorithm」という手法です。
その手順を簡単に説明すると、以下のようになります。
- 人の流れと属性などを分析するアルゴリズムを開発
- 権威ある団体がアルゴリズムをチェックし、正当性を保証
- センシティブなデータを所持している企業(携帯通信会社など)が、社内の堅牢なセキュリティ環境内でアルゴリズムを使用して、結果を出力
- 結果をアルゴリズム作成元に返す
手順によると、個人情報につながるようなデータは、元々の企業の手を離れずに、分析者はモデルや結果を得ることができるという仕組みです。
データの利活用が進む中で、今後日本でもこのようなサービスが展開されてく画が見えますね。