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はじめに

 本稿は、「量子コンピュータ」アドベントカレンダの24日目の記事となります。

 私は 基礎研究者でもなく、Ph.Dも持たない一般のエンジニア1 なのですが、そんな私が量子コンピューティングに取り組む理由についてまとめたことがなかったので、改めて文章にしてみたいと思ったのが執筆のモチベーションとなります。

 この記事にて、「研究者ではない一般の方」が量子コンピュータに興味を持って触れてみたいと思っていただけたら筆者としては嬉しく思います。

なお、以下の点は注意ください。

  • 「デメリット」以降はちょっと難しい話なので、スキップ頂いてもOKです
  • 量子コンピュータに取り組むと言っても、私は「その原理を提唱する理論家」や「それを実証にて示す実験家」ではないので、あくまでもその「利用・応用者」視点の内容です
  • 幅広い方に読んで頂きたいので、平易にまとめる背景で、誤解を招きそうなことは脚注に整理しています。気になる点があれば脚注をご確認ください
  • 記事に冠するQiita Organizationの通り、本稿は筆者の個人的見解であり、所属組織の公式見解や立場を示すものでは一切ありません。了承の上、お読みいただけますと幸いです

取り組むメリット2

まずは、量子コンピュータに取り組むメリットですが以下6点で説明したいと思います。

  1. ワクワクできる
  2. 入門では思ったより前提知識が不要
  3. 紙、ペン、数式を欲しているあなたへ
  4. 協力的で、強力な友人・同士達
  5. 人類未踏の課題に触れている感
  6. 情報に強くなる

1. ワクワクできる

 最初からバカバカしい理由で恐縮なのですが、研究者ではない一人の企業人が、量子コンピュータの様なディープテックにダイブするには、モチベーションの源泉が必要です。

 僕の場合は、この「ワクワク」がそれでした。

見た目にワクワク

 「ワクワク」はどんな方法でも構わないと思います。わかりやすい例で言えば、超伝導型の量子コンピュータのその見た目です。このシャンデリアの様な見た目でワクワクする。
きっかけは、それでも十分だとおもいます。3

IBM Q Quantum Computer ©CC BY-SA 2.0 (Image Source

動作原理にワクワク

 もう少し中身に立ち入ると動作原理がワクワクポイントかもしれません。
皆さんは、 重ね合わせもつれ合い といったキーワードを聞いたことがあるでしょうか?
現在、一般に利用されているコンピュータは「0と1」の確定的な状態を用い計算を行いますが、量子コンピュータでは量子ビットを用いる為、0と1の重ね合わせ状態を取ることができます。
 これが、量子コンピュータの動作原理のスタートラインかと思います。そして、この重ね合わせによりもつれ合いや、量子ビットが様々な状態を並行で保持できることをうまく活用した量子アルゴリズムへと発展していきます。

ここまでの話でピンと来なかった方も、手前味噌にはなりますが以下、ご一読いただければ嬉しいです。

入門書でワクワク

 次に、入門書を一冊手に取ってみたい。という方に向けてですが、個人的なオススメを挙げさせていただきます。書店で手にとってみていただければと。

 まずは、阪大の藤井先生のこちらの書籍になります。必要な知識を超最短経路で総なめしつつ、現時点での量子コンピュータの課題と、その課題に対する科学者の挑戦がまとまっており、1冊読むだけで概観が掴めます。

 次は、東大の武田先生の本なのですが、こちらも概観を掴むのにはとても良い構成かつ、初学者にもわかりやすいようにカラフルなイラストが多数用いられており、読みやすさに配慮されています。

 最後は、ゲートではなく、量子アニーリングやイジングマシンの産業応用といった内容であれば、寺部さんや東北大の大関先生のこちらも良いかもしれません。

2. 入門では思ったより前提知識が不要

 そんなワクワクできそうな「量子コンピュータ」ですが、①でワクワクしてもらったら次はどうするか?です。

まずは、入門編にどう取り組むか?ですが、

  • 量子コンピュータと言うことで、量子力学や高度な物理学が必要では? 4
  • 数学も初等数学ではなく、院試、大学院の範囲の数学が必要?4

といった、不安を抱きがちですが、実は入門ではそこまでの前提知識は求められません。

①でワクワクし、入門したい方には上記がオススメです。本書の冒頭にある通り、

本書は、高校の数学まで学んでいて、あと少し努力できる人なら誰も理解できる、量子コンピューティングへの入門書です。量子ビット、量子もつれ、量子テレポーテーション、量子アルゴリズムなどの量子関連のトピックを取り上げます。

上記の通り必要な前提知識は、高校数学+α(線形代数) なのです。5

入門のハードルは低いです。興味があるのなら、食わず嫌いするのはもったいない。

これがお伝えしたいメッセージになります。

3. 紙、ペン、数式を欲しているあなたへ

 大学、大学院を卒業して社会人として働きだすと、研究者や教育者、一部の専門職を除けば、「紙」「ペン」「数式」と戯れる機会は一般的に減るものと想像します。学生時代にがむしゃらに書き殴っていたノート。懐かしくありませんか?

 もし、あなたが20代なら余裕です。30代前半でも余裕です。30代後半なら6私もそのタイミングから、(恥ずかしながら)高校数学と線形代数を復習して、ノートに数式を書き殴りました。そして、わからない事には、でっかくハテナ(?)を書いてみたり、考え直すとくだらないミスをしていたり。そういった日々を繰り返し、徐々に理解が深まりました。
 やらかし含め、勉強し始めた当初のノートを恥ずかしながら晒しておきます。字が汚いのと内容も稚拙なので低解像度でご容赦ください。

 

 量子コンピュータや量子計算への理解が深まったのも喜びではあるのですが、社会人生活にて枯渇気味であった、こうやって「紙とペンと数式」に真剣に向かい合う機会をくれた意味でも、「量子コンピュータや量子計算」に飛び込んでみて良かったなと、個人的には思っています。

4. 協力的で、強力な友人・同士達

 「量子コンピュータ」に取り組んでみて、意外に、大部分?を占める収穫は実はこれでした。量子コンピュータに取り組む人口自体が少ない中、産業界からこういったディープテックにダイブしている人は、ごく一部となります。そうなると、産業界で量子コンピュータに取り組んでいる方々 (同士)と飲みに行こうとすれば、1テーブル、多くて2テーブルで足りてしまいます(笑)。Two-pizza rule然り、コミュニケーション効率が高いです。
 私自身も、勉強会で知り合いになったり、Qiitaを読んで存じ上げていた方と偶然知り合ったり、紹介いただいたり等の縁に恵まれ、それまで築いて来たキャリアではきっと出会うことのなかった方々と議論できるようになったというのは、量子コンピュータに取り組んで良かったことの一つです。
 この年末も、産業界で量子コンピュータに取り組んでいる方々の忘年会がありましたが、「Gottesman-Knillの定理」を肴に美味しいビールが飲めた、とても良いイベントでした。(そんな飲み会、中々、無いと思います。)
 ただ、この会、業界ではそこそこ有名なお方に幹事を担っていただいちゃって恐縮だったので、新年会は私が幹事をやらせていただこうと思います。(連絡しますw)
 FTQCがいつ実現されるか?まだ見通しは見えませんし、そんな、誰にも見えない未来を一人で突き進むのは孤独でしかありませんが、同士がいて、飲み会で情報交換ができて 、研究者でなくとも、産業界で量子に取り組むのも、大変ではありますが、楽しいこともきっとあります。

5. 人類未踏の課題に触れている感

 大前提として、「量子計算や量子コンピュータ」といった人類未踏の技術の最前線で戦っているのは、「その原理を提唱する理論家」や「それを実証にて示す実験家」といった 研究者の皆さん です。産業界にいる我々がフロンティアを切り開くわけではありませんが、その研究者の皆さんの発信する情報をウォッチすることで、どのような新領域が切り開かれようとしているか?を 主役(研究者)の横で同時代 にその情報へ触れることができます。
 例えば、計算機が大好きで、「真空管がトランジスタに置き換わった瞬間」 をリアルに「目にしたい!」と思っても、過去の出来事なのでタイムマシンに乗るしかありません。
 量子コンピュータは目下、研究開発の真っ只中、運が良ければ研究者が「真空化→トランジスタ」を切り開く、そのパラダイム・シフトが起こる瞬間に立ち会い、その課題解消の瞬間に触れることができるかもしれません。

6. 情報に強くなる

最後にちょっと、真面目な話も触れておきたいと思います。
量子コンピュータに取り組む上での

  • 「一個人」  としての最大のメリットが「①ワクワクできる」であれば、
  • 「一企業人」 としての最大のメリットは「⑥情報に強くなる」であるかもしれません

ちょっと古いですが、2020年の慶応の伊藤先生のお言葉をお借りします。

今の量子コンピュータは幼稚園で運動会をやっている段階だが、やがて成長してオリンピックで世界のトップを競うようになる。7

 これが、2024年末の現時点においても依然として本質の様に思います。
 量子コンピュータは理論上、「特定の限られた領域の問題については、その問題の求解を量子加速できるアルゴリズムとハードウェアがあれば、古典コンピュータを凌駕するかもしれない」と予想されていますが、現時点においてビジネスシーンで求められるような実用的な課題に対して、古典コンピュータを凌駕するのは困難と考えるのが一般的な見方です。
 ただ、「量子コンピュータ」というキーワードがもたらす「圧倒的」といった印象に便乗した、実態と乖離(している様に見える)情報を、残念ながら目にすることがあります。8
 こういった状況に対して、量子コンピュータを勉強すれば、現時点で「できる事・できない事」が明確に理解できるようになり、適正な判断ができるようになります。もっというと、現時点でそれが実現できない理由を(ある程度は)ロジカルに説明できるようになります。その判断力を磨く意味でも、産業界のエンジニアが量子コンピュータやその入門について知ることは有効だと考えています。

これ以降の議論は、ちょっと難しい話も出てくるので、入門の方はSkipでもOKです
ここまでお疲れ様でした。ぜひ、Tryしてもらえると嬉しいです。

取り組むデメリット?

デメリットと書くと波風立ちそうなのですが、、
現時点での量子コンピューティングへの取り組みは 「胆力」を要します。
この1点に尽きます。

たん‐りょく【胆力】
事にあたって、恐れたり、尻ごみしたりしない精神力。ものに動じない気力。9

「胆力を要す」

 唯一にして、最大のデメリットについても触れなければフェアではありませんので、きちんと触れておこうと思います。それは、上記「6. 情報に強くなる」の裏返しでもあるのでメリットと表裏一体なのですが、「理想的な量子計算の実現が、今この時点では困難な理由」 が勉強すればするほど 「解像度高く分かってしまう」 という産業界の一般人が取り組むには「かなりの胆力を要す分野」であるということです。
 例えば、一般のエンジニアがPythonについて勉強をする場合、勉強をすればするほど出来ることが増えていく。その成長を原動力として学習を進めることが出来ると思います。量子コンピュータの場合、勉強すればするほど、「今、この時点では実現困難な理由が明確に分かる」状況なので、何を原動力に勉強をすすめるか?ここには「胆力」が必要です。
 少々、ネガティブな表現となりましたが、言い換えると以下のようにも表現できます。

  量子コンピュータの「理論家・実験家」が切り開こうと挑戦しているフロンティアは、「人類未踏の最高難度の課題である」ことが「圧倒的な解像度で理解できる」ようになる。

勉強を進めると

 勉強の序盤は、量子コンピュータの方式、量子ビットとは、量子ゲートとは、基本的なアルゴリズム、ショアの符号等を勉強します。その際は、以下の本に大変をお世話になりました。

 次に、嶋田さんの本とともに Nielsen&Chuang を読み進めました。このフェーズはさすがに一人では勉強を進めることができない難易度でしたので、「メリット4」で上げた同士とともに輪読会形式ですすめ、なんとか一定ラインまでは到達することができました。

 そして、NISQアルゴリズム、long-termアルゴリズム、量子誤り訂正、スタビライザー符号、表面符号、魔法状態蒸留、しきい値定理と勉強を進めれば進めるほど、今の、物理量子ビットの性能で、期待するアルゴリズムを動かすことが如何に難易度が高いか を、明確に理解することができました。そして、個人的な極めつけが、Gottesman-Knillの定理でした。

Gottesman-Knillの定理

詳細は以下にリンクする記事を参照いただきたいのですが、

入力状態がパウリ基底の状態で,ユニタリー演算が全てクリフォード演算であり,かつ測定はパウリ基底でしか行えない場合,同等の演算は古典コンピュータで効率よくシミュレートできる.10

 何がなんだかわからないと思うのですが、「重ね合わせ」「もつれ合い」といった量子コンピュータ特有の現象を用いた量子計算であっても、ある枠組みの中であれば、それと同等の計算を古典計算機で効率的にシミュレーションできてしまう。11という衝撃の内容です。

 量子コンピュータの実機の世界でも、精度・ノイズ、コヒーレンス時間、誤り訂正と課題は山積みですが、論理的な世界でも、非クリフォードゲートが介在しなければ、古典に対しては優位ではないというのは、かなりのハードモードだな。。と思ったのを記憶しています。State-of-the-Artに挑戦する研究者の方々には頭が下がります。

量子コンピュータとの付き合い方

取り組みには胆力を要す「量子コンピュータ」ですが、産業界に居る我々として、どの様に付き合っていけばよいでしょうか?あくまでも、私個人の意見を整理してみたいと思います。

まずは、量子コンピュータを楽しむ

 量子誤り訂正、本格的なFTQCがいつ実現されるかは誰にもわかりません。そんな状況において、産業界のエンジニアたちはどうすればよいのか?残念ながら、誰も答えは教えてくれません。ただ、そのヒントは「メリット4」に挙げた友人から得ることが出来ました。

FTQCはいつ来るかわからない。「来ない、まだ、来ない」と待ってもしょうがないので、いっそのこと、この現状を楽しむくらいがちょうどいいのではないか?

 量子コンピュータのフロンティアは研究者がきっと切り開いてくれる。であれば、僕らは、「メリット1」の「ワクワク感」に立ち戻ってこの、FTQC黎明期をワクワク感と共に楽しむ。これが一つの取りうるスタンスかもしれません。(答えにはなっていませんがw)

技術革新に備える

 とはいえ、技術革新がいつ起こるかは、誰にも予測出来ません。5年前、一般人が大規模言語モデルを日々利用するような世の中を誰が予想できたでしょうか?AttentionやTransformerといったその兆しとなる要素はあったものの、5年後の2024年の現状を予測するのは困難であったでしょう。技術革新 は一度発生すれば世の中を大きく変化させます。
 この為にも、産業界は、量子コンピュータの研究動向を定期的にウォッチし、AttentionやTransformerに該当するような技術が開発され、それにより技術革新が発生し、自社のビジネスに影響を与えうるかをチェックし、技術革新に備えることが求められるのかもしれません。12

景気と中央銀行 / 量子と善良な市民

景気と中央銀行

 いきなり「景気と中央銀行」って何?という話ですが、、景気は「冷え込んでも、加熱気味も良くない」よって、そこは各国の中央銀行が適切な策(政策金利の変更等)をとることで、長期的な経済安定の実現を目指しています。但し、各国のトップレベルの経済学者が景気を安定させるために、様々な策、努力をしたとしても思うようにコントロールできず、最終的にはバブルが崩壊したり、リセッションが発生したりもします。
 つまり、その「冷え込み・加熱」をコントロールする調整機構と賢い人がいたとしても、時には、コントロールが不全に至ることもあります。

量子と善良な市民

 量子コンピュータに対する見方は様々で、「過度な期待を持つ人」「過度な期待を持たせたい人」「実態を見ている人」「そもそも興味ない人」とその市場には色々なプレイヤーがいます。それらが一体となって市場を形成していますが、商材となる量子コンピュータへの期待値の「冷え込み、加熱」をコントロールしてくれる人は残念なから存在しません。13
 コントローラや調停者がいる景気でさえ、たまに制御できないことがあるのに、量子コンピュータに対する期待値はどうすればよいのでしょうか?
 一つの答えは、善良な市民が、「量子コンピュータ」に対する期待が「適切な温度」になるよう実態や実力を正しく理解し、啓蒙し、努力するしかありません。
 量子コンピュータのフロンティアを切り開くのは「理論家・実験家」ですが、量子コンピュータが適切な期待値(体温)を維持できるかは、我々、市民の手にかかっています。
 我々は善良な市民であるでしょうか?

リスペクトを忘れずに

 いろいろと申し上げましたが、量子コンピュータの「理論家・実験家」たちが挑戦しているフロンティアは、まさに「人類未踏の最高難度の課題」であると言えるでしょう。成功と失敗を繰り返しながら、徐々に道が見え、その過程はまさに「点滴穿石」とも言える営みではないでしょうか。もちろん、相当の時間がかかるでしょう。
 この営みを「胆力」を持って温かく見守るとともに、この超難問に自らの人生をかけて挑戦しているイノベーターである 「理論家・実験家」へのリスペクトを忘れずに、今後も、量子コンピュータをワクワクしながら楽しんでいきましょう。

最後に

 暑苦しいポエムとなってしまいましたが。ご笑覧頂いた皆様ありがとうございました。
そして、本日は12/24です。皆様にとって良い一日となりますよう!14

y=\frac{\log_{e} (\frac{X}{m}-as)}{r^2}
  1. 量子力学に立脚した量子コンピュータを構成する理論を構築し、実験や実証に基づいて証明を与えて、量子コンピュータ構築に寄与する研究者のことを本稿では「研究者」と呼称しています。所属企業では、そのような基礎研究ではなく、それら技術を如何に社会実装するか産業で推進するかを検討する立場にあるので、広義では研究者と呼べるかもしれませんが、その様な意図で記述しております。あえて言うのであれば、社会実装検討者というのが私の立ち位置かもしれません。

  2. 草稿段階では「量子コンピュータに取り組むことをオススメする理由」としていたのですが、記事を書くにつれて、手放しにオススメはできないなという気持ちになってきました。なので、本稿では、一般の企業人が本分野に取り組むメリット、デメリットをフラットにまとめるまでに留めようと思います。というわけで、表記のタイトルとなりました。

  3. 画像は超伝導型のコンピュータですが、ノイズからの保護と超伝導状態の実現にはその素子を、ミリケルビンレベルまで冷却する必要があり、その大部分は希釈冷凍機という極定温を実現する冷凍機であること。また、その構成部品も多く、制御装置、導波管、低雑音電源、コネクタ等様々なものの集合体である。そして、量子ビットは構造のごく一部である。そういった事実は後ほど知ることとなります。

  4. 主に量子ゲート形式の量子コンピュータの利用方法であるユニタリ演算によるゲート演算を習得するだけなら。という意図で書いています。もちろん入門を超えてとか、ましてや量子コンピュータを構成する理論を知りたいとなると、量子力学諸々必要となってしまいます。 2

  5. 2018年の指導要領改定で「行列」が高校数学の単元から外れたとのことですが、2023年度に任意項目として復活したとの話なので、「行列」を含む指導要領にて教育を受けた高校生であれば、それで足りる可能性もあるのですが、一応、+α(線形代数:主に行列演算)とさせて頂いています。

  6. 何歳だって大丈夫です!必要なのは好奇心だけです。

  7. https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2012/09/news111.html

  8. 各人のお立場もあると思うのでこれ以上は申し上げないのですが、量子コンピュータを勉強すればするほど後述の通り、現時点での実力が理解できるようになります。そして、勉強すればするほど科学技術に対して謙虚になれると思います。この謙虚さは、科学者・研究者だけではなくその利用者にも求められると思いますし、産業人が量子コンピュータを本気で勉強すると得られる本当の価値は 「科学に対する謙虚さ」 なのかもしれません。

  9. https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E8%83%86%E5%8A%9B/

  10. https://quantphys.org/keisukefujii/tokyotopological.pdf より。一部加筆。

  11. スタビライザ符号においては、スタビライザ形式(スタビライザ群、生成元、スタビライザ状態)のおかげて符号語の扱いが楽になるというメリットを享受していましたが、非クリフォードのTの扱いが難儀でゲートテレポーテーション等で対処していた。一方で、Gottenman-Knillの定理においては、その困りモノだった非クリフォードのTを含まなければ、古典計算機で効率よくシミュレーション出来てしまうのでTが必要と表裏一体となっているのは興味深いです。また、その理由も、その量子状態を物理的に扱わず、スタビライザ形式で扱うことで、古典計算での効率性を獲得するというのも面白いと思いました。なので深刻そうに書いていますが、これは、これで興味深い。

  12. FTQCが5年で完成しますという主張では、全くありませんのでそこは誤解なきよう。

  13. 景気でいう中央銀行の役割は、産業政策や科学政策にあるかもしれませんが、その調整弁となる政策金利の様な強力メカニズムは存在しないように思えます。

  14. $y=\frac{\log_{e} (\frac{X}{m}-as)}{r^2} \rightarrow r^2y=\log_{e} (\frac{X}{m}-as) \rightarrow e^{r^2y}=\frac{X}{m}-as \rightarrow \color{green}{me^{rry}=}\color{red}{X-mas}$

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