何らかの要因で OS の起動不可が発生した時、諦めて OS を再インストールするのが一番いいかもしれませんが、コマンド プロンプトからなんとかできる場合もあったりします。
今回は、OS が起動しなくなった状況でコマンド プロンプトを実行するにはどのような方法があるかというお話です。コマンド プロンプト実行後のトラブルシューティングについては、また別の記事で投稿します。
環境
どの Windows OS バージョンでも同様の方法でコマンド プロンプトを実行できます。
コマンド プロンプト実行方法
OS が正常に起動できない状況でコマンド プロンプトを実行するには、以下の方法が考えられます。
- 回復環境 (Windows RE) を起動する
- OS インストール メディアから起動する
- Windows PE を起動する
- 他の Windows 端末にディスクを接続する
方法1. 回復環境 (Windows RE) を起動する
Windows OS をインストールすると回復環境もあわせてインストールされます。OS が起動に失敗すると自動的に回復環境が起動します。ただ、必ず回復環境が起動してくる保証はありませんし、回復環境を意図的に削除している環境だともちろん回復環境は起動しません。
回復環境が起動したら、トラブルシューティング → 詳細オプション → コマンド プロンプト
と選択するとコマンド プロンプトを実行できます。
方法2. OS インストール メディアから起動する
Windows OS のインストール メディアを起動すると以下の画面が表示されます。そこで [Shift] + F10 キーを入力するとコマンド プロンプトを起動できます。
[Shift] + F10 キーを入力するとコマンド プロンプトが実行されます。
方法3. Windows PE を起動する
Windows PE を起動すると自動的にコマンド プロンプトが実行されます。
Windows PE は、自分で作成する必要があり、以下の手順で Windows PE (WinPE) は作成可能です。
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作業用の Windows 10/11 環境にて Windows ADK をインストール
Windows ADK のダウンロードとインストール
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/get-started/adk-install -
以下の Web サイトを参考に WinPE のブートメディアを作成
起動可能な Windows PE メディアの作成
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/manufacture/desktop/winpe-create-usb-bootable-drive
方法4. 他の Windows 端末にディスクを接続する
正常起動している 他の Windows 端末に起動しなくなった端末のディスクを接続し、正常起動している Windows 端末でコマンド プロンプトを実行する方法です。接続方法は、USB でも内蔵ディスクとして接続してもなんでも OK です。
正常起動している端末でコマンド プロンプトを実行するだけなので、特に説明不要かと思います。
さいごに
OS 起動不可に備えて、コマンド プロンプトを起動できる準備をしておきましょう!