はじめに
AWS SOAに試験ラボという名の実技試験が導入されてはや数ヶ月が経ちました。
Web上では合格された方をちらほら見かけますが、Qiitaでは合格記事がまだ少なめだったので投稿します。
結果はかなりギリギリでした。1000点満点であと24点足りなければ泣いていました。
筆者スペック
- AWS使用歴:1年半
- AWS保有資格:クラウドプラクティショナー(CLF)、ソリューションアーキテクト(SAA) ※いずれも2020年10月に取得。
- 普段使うAWSサービス:VPC、EC2、ECS、RDS、S3、IAM、Cognito
- 触ったことのあるAWSサービス:Cloudwatch、Route53、ELB、System manager、DynamoDB、Elasticache、SES
試験ラボについて
以下の記事がとても参考になります。
上記記事にもある通りで、試験ラボとは「実際に画面上でAWSマネジメントコンソールまたはAWS CLIを操作して指定されたタスクを完了する」課題のことです。
AWSマネジメントコンソールとは、AWSを実際に使ったことのある方ならご存知のこの画面ですよね。
試験本番では、全55問の選択問題完了後、自動的にWindowsマシンのデスクトップ画面及びAWSマネジメントコンソールが立ち上がるイメージです。これが中々やっかいでした。。。
試験時間の配分についてはちょっと特殊だったのでAWS公式サイトからの引用も踏まえつつ説明します。
セクションと時間
新しい AWS 認定 SysOps アドミニストレーター – アソシエイト 試験は 2 つのセクションに分かれており、試験時間は 180 分になります。第 1 セクションには多肢選択法と複数回答の問題が含まれ、第 2 セクションには試験用ラボが含まれます。
第 1 セクションを終えた後、第 2 セクションに移る前に、自分の回答を確認することができます。第 2 セクションの試験用ラボを開始すると、第 1 セクションに戻って答えを見直したり、変更したりすることはできません。
試験を受けるときは、時間配分を計画してください。試験の開始時に、第 2 セクションで試験用ラボを何回行う必要があるかが提示されます。ラボに取り組む時間が足りなくならないように、各試験用ラボの完了には 20 分程度の時間を確保することをお勧めします。つまり、試験用ラボが 3 つある場合は、多肢選択法と複数回答の問題の第 1 セクションを完了した残りの試験時間が 60 分になるようにしましょう。なお、試験用ラボを完了して次の試験用ラボに進んだ後、完了した試験用ラボに戻って、行った内容を変更することはできません。
これを読むとわかりますが、なんと試験ラボの課題は2〜3個あります。
しかしながら2021年10月時点では、私を含めてほとんどの方が2個だけのようです。
公式は1問あたり20分は確保してねと言っていますが、私の推奨する確保時間は30分
です
なので試験ラボの問題が2問のときは、第一セクションの選択問題を120分で完了して、残りの試験ラボに1時間使えるような時間配分を推奨します。
試験時間180分の配分(筆者のおすすめ)
セクション | 時間 | 注意点 |
---|---|---|
選択問題 | 120分 | 試験ラボ1に進むと選択問題には戻れなくなる(進む前に十分な見直しを!) |
試験ラボ1 | 30分 | 試験ラボ2に進むと試験ラボ1には戻れなくなる(見直し!) |
試験ラボ2 | 30分 |
試験ラボ1問あたりに30分確保する根拠として以下があります。
-
AWS環境がラグいため操作性が悪い
筆者は試験センターで受検したのですが、AWSの操作性はあまりよくありませんでした。具体的には0.5〜1秒程度のラグが常につきまとう感じです。正直言ってストレスがたまるので、余裕を持った時間が必要になります。 -
問題文の表示領域が狭く、こなすべきタスクを把握するのに時間がかかかる。
これは実際の試験ラボの画面を見ると理解できるかと思います。なので公式より引用します。
- シンプルに問題が難しい
わりとこれが一番です。生半可なAWSスキルだと普通に返り討ちにあいます。しかしながら選択問題を8割以上解けるレベルであるならば、使ったことのないサービスでも問題文からヒントを冷静に手繰り寄せて、ギリギリ合格まで狙えるかもしれません。
勉強方法
選択問題の勉強
- AWS WEB問題集で学習しよう(ベーシックプラン:4480円(税抜))
- 公式の有料模擬試験(PearsonではなくPSIでしか受検できないので注意!)
筆者はまずAWS WEB問題集の有料プランに加入して、ひたすら模擬問題を解き続けました。時間としては10日間、毎日3〜4時間ほど使った感じです。
こちら結構おすすめです。有料プランがわりと良いお値段なのがネックですが、3ヶ月分使えるのと、プロフェッショナル版(5580円(税抜))であればほぼAWS全試験の問題を解きまくれるので最高です。筆者は今後AWS全冠を狙うことにしたのでプロフェッショナル版を登録しました(決して回し者ではありませんのでご了承ください。)。
Web問題集の**#50〜#91までを2周した後、試験の当日にAWSの公式模擬試験を受けました。
公式模擬試験は、SAAなどの他試験においては、「25問しか問題ないのに2000円もお金取られる!」と評判ですが、SOAに関してはなんとフルの55問の解説付き問題**を解けてお値段据え置きです(20USD)。また、本番でも1割ほど同じ問題が出たのでぜひ解くことおすすめします(過去にAWS試験を合格された方ならば、無料の模擬試験クーポンを取得しているはずです!)
あとは他の方の合格体験記を見て勇気をもらい続けました。勉強開始前に見ておくとイメージが湧くと思います。
試験ラボの勉強
実際の試験ラボの操作になれるため、受検申込後に使用可能になる「試験ラボのサンプル」をやりました。
こちら、自分のPCで試験ラボによる試験を体験できるサービスとなっています。
受検申し込み後に送付されるメールに案内が書かれているので忘れずに1回は触っておくとよいと思います。
(※2021年12月31日までに申し込んだ人が対象となっているようです。受検希望の方は早めの申込をおすすめします。)
あとはこちらの記事を一通り眺めました。
それ以外は対策らしい対策はしませんでした。とはいえギリギリでなんとかなっただけだと思います。
全くAWSを触ったことの無い方は、こちらのUdemy教材でハンズオン形式でAWSを触っておくことをおすすめします(筆者は1年前にこちらを1周しています)。
受検後の感想
10日間のみという準備期間に加えて試験ラボという新制度もあって、かなりギリギリの結果になってしまい反省しています。
総合的な難易度としてはAWS SAAより1段階上かな、という印象です。
試験ラボについては、最初の1問目がかなり難しめで(ぼやかしていうとS3バケットにまつわる色んな設定をしろ!的な問題)、2問目がSAAの試験対策で散々やったようなVPC周りの問題だったので2問目に助けられた感じです。
ですが試験ラボによってAWSのリアルな操作に対する客観的な評価をしてもらえた気がするので、改めて自信も付きました。
今後も試験ラボは他AWS試験で必須になっていく気しかしないので、そうなる前にできるだけ早めに他のAWS試験も制覇していこうと思います!