この記事はUdemy Advent Calendar 2021 の22日目の記事です。
目次
1. はじめに
令和3年秋期の情報処理安全確保支援士試験に一発合格しました!
勉強期間は約1.5ヶ月でした。
本記事では実際に本試験に合格するまでに実践した勉強方法と使用した教材についてまとめます。
筆者スペックも以下に掲載しますのでぜひ参考にしてください。
筆者スペック
- IT職歴3年(Webアプリ開発)
- 2019年に応用情報技術者試験に合格→高度試験の午前1免除GET
- 2021年春にネットワークスペシャリスト受験(不合格)
今年の春に私はネットワークスペシャリスト試験(以下ネスペ)を受験しましたが、あえなく不合格となりました。しかしながら、ネスペは情報処理安全確保支援士試験と相性がよく、この受験経験が支援士試験の合格にブーストをかけたのは間違いないと思います。
ですのでもし直近にネスペを受験していたらぜひ迷わず支援士試験に申し込んでほしいです!
また、今回の受験の2年前に応用情報試験に合格していたので、高度試験の午前Ⅰ免除の条件も持っていました。そのため今回の受験では午前Ⅰ試験は受験していません。もし確実な支援士合格を目指すならば、できるだけ午前Ⅰ免除は獲得しておいた方が良いと思います。
なお、本記事では午前Ⅰの解説については省略します。
2. 教材の紹介
教材を紹介する前に、私が支援士勉強の際に参考にした2つのWebサイトをご紹介します。
受験にあたって多くのWeb記事を見て回りましたが、上記の2記事が非常に参考になり、不安だった私の精神的支えとなってくれました!(勉強期間中は何度も繰り返し見て、勉強方法がぶれていないか確認しました)。
受験される皆さんもぜひ一度Web上の勉強方法記事を見て回って、自分が一番しっくりくるサイトを見つけてもらいたいです。
それでは以下より教材を紹介します。
これからの時代に必須!基礎から学ぶ「情報セキュリティ入門」(Udemy)
1つ目はUdemyのビデオ教材です。初学者の方であればまず最初の取っ掛かりとしてコチラの教材をおすすめします。
この教材では情報セキュリティに関わる知識(サイバー攻撃手法・セキュリティ対策・組織や経営マネジメント)についてのおおまか部分について学ぶことができます。映像をただ見るだけですし、再生速度を1.5倍にすれば6時間ほどで見終えるのでおすすめです!
料金は通常10,800円ですが、Udemyでは毎月1〜2回セールをやっており、セールであれば1,200円〜2,000円ほどで購入ができます。ぜひセールを狙って購入してみてください!
この教材のおかげで、私は次に紹介する書籍を挫折せずに読むことができました。
「ビデオ教材は苦手。。。」「試験まで時間がなくてセールまで待てない。。。」
そんな方は無理してこの教材をやらなくても大丈夫です。次の教材をチェックしましょう。
情報処理教科書 情報処理安全確保支援士 2022年版
通称"上原本"と呼ばれる書籍です。全800ページあり、読破するのに私は3週間ほどかかりました。
試験合格するための知識を習得するにはこの一冊で十分といえるほどの内容ですが、ネックとなるのは圧倒的ボリュームとたまにある説明や図の難解さ、そして鈍器並みに分厚く読みにくいし持ち歩きにくいことです(笑)
私はネスペ受験経験と上記Udemyを受講したこともあり、3割ほどは知っている内容でした。
とりあえず頑張って3週間かけて1周し、その後は辞書的な使い方をしました。
余談ですが私はこの本をハサミで裁断し、2冊にしました(笑)
$\tiny{※ハサミで真ん中を切った後、木工用ボンドとガムテープで雑に補強してます。}$
見た目が終わりますが、、、読みやすくなってかなりオススメです!
この本で試験合格するための深い「知識」を身に着けましょう。
2022 情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策
こちらは通称"三好本"や"重点対策"と呼ばれており、午後試験の攻略に特化した書籍です。
午後試験と鬼門となるのが制限時間内で10数ページに渡る長文を読解することです。これはいくら知識があっても事前に練習してなければ解くのは難しいです。
ネスペ受験の時、私は過去4年間の過去問を闇雲に解いた結果、あえなく不合格でした。
ですがこの本では解くべき過去問を厳選し、それらをジャンル別に掲載していますので非常に効率よく午後問題の練習ができます。
この本があればすべての過去問を解く必要はありません。上原本で知識を身に着けたら次はこの三好本で制限時間内に問題を解く実践練習をしましょう。
うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集
おそらく上原本と重点対策本をこなせばほぼ合格圏内に届くのですが、受験5日前くらいになったらお守りとしてこの本を1周すればほぼ確実に合格できると思います。
Ixy先生のかわいい表紙に騙されますが、この本は8割方合格できる勉強を終えた受験者へ向けた最後のひと押しとして書かれた本です。ですのでこの本で勉強するのは午後試験の実践練習を終えた後です。
私の本は基礎力向上よりも合格しそうな人の背中に「最後の一(ひと)押し」を与えるもの、と認識されているようでamazonの順位も試験2〜3ヶ月前から直前期にピークがきます。
— 村山直紀 (@MurayamaNaoki) December 20, 2021
年内に買うのは、今秋試験で本当に惜しかった人(午後Ⅱあと5点とか)だけにしておくのが無難です。
午後問題の各設問をカテゴライズし、さらに1問1答形式でサクサク解いて行くので、午後試験で何を問われているのかが反射的に判別つくようになります。最悪試験の前日頃に目を通すだけでもしておきたい1冊です!
教材まとめ
以上が筆者が使用した教材の紹介になります!特に上記で紹介した書籍3冊は三種の神器と言えるくらいWeb記事でセットで取り上げられています。
- 情報処理教科書 情報処理安全確保支援士
- 情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策
- うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集
これらの書籍を正しく利用することができれば十分合格できると思います。
3. 学習スケジュール
私の場合はこのようなスケジュールで学習を行いました。試験より1.5ヶ月前からのスタートです!
1.5ヶ月〜1ヶ月前
- 基礎から学ぶ「情報セキュリティ入門」(Udemy)を受講する(6時間)
- 情報処理教科書 情報処理安全確保支援士(上原本)を1周する(3週間)
最初の半月はひたすら知識を詰め込みます。Udemyと上原本をそれぞれ1周し、全体的に試験範囲を網羅します。
上原本を読み解く際は、ノートにまとめながら、わからない単語などはGoogleで調べつつ進めました。
1ヶ月〜1週間前
- 重点対策本の5〜6個の章の過去問を解く(3週間)
- 午前Ⅱ問題の過去問を解く(6回分)
知識が吸収できたら重点対策本を使って過去問を解きます。
重点対策本は過去問の午後問題の部が1章から10章に分かれており、1章に付き2つの大問が用意されています。おすすめは1章から順に進めていくことです。またこの時から時間を図って問題を解き、問題用紙は印刷したものを準備することをおすすめします(午後過去問はコチラからDLできます)。
章を進めていくと、自分が得意とする分野とそうでない分野がわかってきます。10章すべてを解かなくても大丈夫ですので、時間がない場合は6〜8章に的を絞って試験前日までにやってしまいましょう。私は「セキュアプログラミング」に苦手意識を感じていたので勉強から除外しました。
午前Ⅱ問題の対策は過去問道場を使いましょう。
午前Ⅱは最終的に直近10回分を解くのが理想です。
会員登録した方がどの問題を解いて何を間違ったか、などのデータが記録されるのでぜひ会員登録しましよう!
1回分あたり25問しかないのですらすらできると思います。
1週間前〜試験前日
- 重点対策本の2〜4個の章の過去問を解く
- 午前Ⅱ問題の過去問を解く(2〜4回分)
- 「うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集」を1周する(10時間)
重点対策本と午前Ⅱ問題のノルマを達成したら、後は「うかる!」に時間を使います。
この頃には「うかる!」の内容をそれなりに理解できるはずですので、可能なら2周しましょう。
4. 試験当日
試験当日に注意したことを列挙します。
- 持ち物の確認(受験票(顔写真付)、筆記用具、腕時計、ハンカチ)
- 腕時計はスマートウォッチじゃないやつ!
- 昼ごはんの購入
- 会場周りは込みがちなので朝コンビニで買っておくとバタバタしないです。
- 甘いものの準備
- 特に午後Ⅰ試験からの午後Ⅱ試験は相当ハードで疲れるため、甘いもの(ブドウ糖)の補給が有効らしいです(「うかる!」にかいてありました笑)。
- 午後Ⅰ試験終わった直後に筆者はブラックサンダーを3つ食べました。多分効いた。
午後問題の選択について
高度試験における午後試験の大問選びは非常に重要です。選んだ問題を解く最中にあまりにも手応えを感じない場合は、早急に大問の選び直しを推奨します。
私は当日午後Ⅰ試験で大問3問を最初にチョイスしたときにやらかしました。最初の3、4問で「やばい、全然解けない。。。」となって40分ほど無駄に時間を費やし、冷や汗が止まらなくなりました。
いったん大問3を解くのをやめて、大問1に移ったところ、25分ほどですらすら解けてしまい、同様に大問2もすらすら解くことができました。
当然見直しはできずで不安でしたが、蓋を開けてみると「78点」とまずまずの点数でした。これが大問3から切り替えていなかったらと思うと、、、ゾッとします(笑)
5. さいごに
高度試験に初めて合格できたということで、達成感と充実感がものすごいです。本当に頑張ってよかったと思います。
また、試験勉強での過程で情報セキュリティ対策に対する理解度がかなり高まり、実務においても相当活かせそうだ、という自信にもつながっています。
肝心の登録セキスペの登録ですが、今の所は登録の予定はありません。現状高い維持費を払ってまで取得するメリットが見いだせないのと、試験合格で身についたものは知識だけで、手を動かす技術はまだまだ足りないという点が理由です。しかし今後実務でもセキュリティ業務を行い、登録セキスペになることによるメリットを見出すことができたらぜひ登録を考えたいと思います。
以上、ありがとうございました!