はじめに
みなさんはAWSについて学習する時、何を使っていますか?
公式ドキュメントやホワイトペーパー、クラスメソッドさんのようなWeb記事、書籍、Udemyのコースなど、世の中に多く溢れているコンテンツをから必要に応じて選択していると思います。
その中で今回紹介したいのが、AWSの学習に特化したプラットフォーム「AWS Skill Builder」 です。
公式が提供しているとても優れたサービスなのに、なぜか日本ではあまり話題にならないこのプラットフォーム。理由はおそらく「わかりにくさ」にあると思います。
この記事でAWS Skill Builderのわかりにくい部分を解消して、ぜひ活用してもらえたらと思います。
AWS Skill Builderってどんなプラットフォーム?
AWSが提供する学習プラットフォームで、様々なコースを受講することでAWSについて学習することができます。
通常のAmazonアカウントを使ってログインできます。
基本無料で利用できますが、リソースを作成するためにはAWSアカウントが別途必要となります(無料プランの場合)。
コンテンツの種類としては以下があります。
- デジタルコース(無料)
- Builders Labs(有料)
- AWS Cloud Quest(有料)
- AWS資格対策(一部有料)
デジタルコース(無料)
デジタルコースは、基本はテキストベースの教材となりますが、その中には動画や図解、そして理解度を試す選択式クイズも含まれており、非常に充実した内容となっています。
そして、何よりもUI/UXが洗練されていて素晴らしいです。
アニメーションも豊富に使われており、触っているだけでなんだか楽しくなります。
Builders Labs(有料)
AWS Skill Builderの一番の目玉が ラボ(Builders Labs) です(月額29USDで利用可能)。
こちらはなんと、学習コースごとにオンデマンドなAWSの検証環境をまるごと提供してもらえます!しかもリソースにかかる課金は無料!
どんなにリッチなサービスを起動しても月額料金だけしかかかりません。
右上を見るとわかりますが、LabsUserとなっており、一時的に付与されたアカウントとなります。
無料でも十分使えるのですが、やはりAWSのリソースを気にせずに自由に使用できるラボが目玉となりますね。
月額29USDは個人だとお高く感じますが、企業用の課金プランもありますので、ぜひ会社に掛け合ってみてはいかがでしょうか!?
ラボ環境はAWS Skill Builderアカウントごとにではなく、各ラボコースごとに付与される形となります。
そのためコースの終了時には作成したリソースは削除され、ラボ環境も消失しますのでご注意ください。
AWS Cloud Quest(有料)
実はAWS Skill Builderではゲームで学習ができます。ただし、2023年7月現在では日本語に対応していないため、英語が苦手な方にはあまりおすすめできません。
AWS Skill Builderのここがわからん!
ざっくりAWS Skill Builderがどんなサービスか紹介しました。しかしいざ触ってみようとすると、序盤で壁にぶつかると思います。
- メニューが英語なんだけど、日本語のコンテンツはないの?
- コースが多すぎてどれをやればいいの?
- 結局何から始めたらいいのかわからん!
安心してください。しっかり設定を行い、コースの選び方を知ることでSkill Builderを使いこなせるようになります。
ここだけ抑えれば使いこなせる!
以下を抑えれば大丈夫です。
- ログインしたらまず日本語化しよう
- フィルターと検索でコースを絞り込もう
- ランプアップガイドと学習プランで自分がやるべきコースを知ろう
1. ログインしたらまず日本語化しよう
ログインするといきなりメニューが英語で戸惑うかと思います。安心してください。日本語化できますし、日本語のコンテンツもたくさんあります。
以下に、日本語化の設定方法を説明します。
2. フィルターと検索でコースを絞り込もう
無事に日本語化できましたか?
ここからが本番、さっそく自分の興味あるコースを見つけて学習を始めましょう。しかしそこで待ち受けているのが、膨大な数の学習コースです。
特に、英語のコースや様々な種類のコースが混在していて、探すだけでも一苦労かもしれませんね。
そこで効率的に目当てのコースを見つけるために必要なのが、フィルタリングと検索です。
まず、フィルタリングを利用してコースを絞り込む基本的な設定を以下に紹介します。
- 言語: 日本語
- トレーニングカテゴリ: デジタルコース or セルフペースラボ
これらのフィルタリングを設定した上で、学習したいAWSリソース名を検索すると効率的に目当てのコースを見つけることができます。
さらに、無料/有料や難易度でフィルタリングすることにより、より細かくコースを絞り込むことができます。
以下は「日本語 and ラボ」でフィルタリングし、「CloudFormation」で検索をかけた結果になります。
この方法により、CloudFormationに関連する学習コースを255件から16件まで絞り込むことができました!
フィルタリングと検索を上手く活用して、効率的に学習を進めていきましょう。
3. ランプアップガイドと学習プランで自分がやるべきコースを知ろう
ここまでで日本語化設定とフィルタリング・検索により、学習コースの絞り込み方を知ることができました。
ですが「結局どれからやったらいいの?」となる方も多いかと思います。
そこで最後に紹介するのが「ランプアップガイド」と「学習プラン」になります。
AWSランプアップガイド
「AWSランプアップガイド」はAWSの役割別、分野別のスキルアップが目指せるコースの一覧をPDF形式で提供している資料です。
直接各コースにアクセスできるリンクが設けられているため、学習を始めるのにとても便利です!
役割別にはアーキテクト、デベロッパー、DevOpsエンジニアなど、分野別にはコンテナ、データベース、IoT、セキュリティなどのコースがまとめられています。自分が興味のある領域について積極的に探してみるのをおすすめします。
ランプアップガイドはSkill Builderの以下メニューからアクセスできます。
学習プラン
学習プランは、ランプアップガイドと同様に、分野別のコースを一覧化したリソースです。
こちらはAWS Skill Builder上で直接確認可能で、「タイプ」でフィルタリングしてアクセスできます。
以下は学習プランの一例です。学習プランを登録すると、全コースの進捗を一元管理することができます。
ランプアップガイドと学習プランを併用することで、AWSの学習効率を更に高めることができます。
どのコースから始めれば良いか迷った際には、ぜひランプアップガイドと学習プランを活用してみてください!
おわりに
この記事を通じて、AWS Skill Builderを最大限に活用するための基本的なテクニックをご紹介しました。
AWS初心者から上級者まで様々な方の学習の役に立てられるかと思います。
- 日本語化の設定
- フィルターと検索の活用
- 学習プランとランプアップガイドの利用
上記の3つのポイントを押さえて、ぜひSkill BuilderでAWSの学習にチャレンジしてみてください!