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glideで、成年後見人が年に一度家庭裁判所に提出する財産目録を作成するアプリを作ってみました。

1 成年後見人が年に一度家庭裁判所に提出する財産目録
 成年後見人(民法843条)が就任した後、年に一度提出する書類のうち、財産目録について、Webアプリケーションを作成してみることにしました。理由は、利用者が微調整することで可能な手続きは、利用者自身が行った方が良いと考えたからです。
1-1制作過程
 元々の知識は、Wordに文字を打つことが出来る、Excelに数字入力することが出来る・SUM関数が使える、です。どのような方法があるのか、そもそもWebアプリケーションはどのような仕組みになっているのか、というところから始めました。また時間の都合上、オンラインを含めてプログラミングスクールに通うという選択肢はありませんでした。そんな中使ってみて、これなら可能かもしれないと感じたのが、glide というエディタです。グーグルスプレッドシートというExcelに似たようなソフトと連携してサービスを作成することが出来るようです。glideを利用して制作を進めていきました。最初に作るのは、情報の枠組みです。どのような表を作れば、glideというソフトが読み取ってくれて、変更が出来るのか、試しながら作っていきました。

図1 列AからZまで、行3から39まで同じような形
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図2 行番号39まで情報が入っている。
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 現状の設計では、最終形は図1のようになりました。列AからZまで利用したのは、その分入力する項目を増やすことが可能ということが理由です(実際は1行目のColumn3からColumn30までの27項目が利用可能になっています。)。また0が並んでいる理由は、図2です。入力した情報の出力先である財産目録が同じシートに入っており、行番号39まで情報が入っています。このような場合、glideから入力した情報は、40行目からしかグーグルスプレッドシートには反映されないようです。Glideからの入力が反映されるグーグルスプレッドシートと反映された情報を当てはめる財産目録は分かりやすく印刷の際も便利なので、別のシートにしていました。
 しかし、そのような設計にすると、2年目、3年目に入力したときに、情報が更新されないことが分かりました。利用できる関数やグーグルアップスクリプト を探してみましたが、見つけることが出来ませんでした。分かる方がいらしたら教えてください。情報の枠組みを作ることが出来たら、glideでアカウントを作成した後、グーグルスプレッドシートとの連携を行います(図3)。必要な個所に入力したら、書式らしきものが出来ている、あるいは申請に必要な情報は揃っている状態になるように作られている、という考え方は、私たちが普段行っているコンピュータシステムを利用した登記申請の方法や、必要な添付情報の組み立て方の考え方に似ている面があるなと感じました。次に、アプリのタイトルや入力タブを整えていきます(図4)。入力タブの設定のために、グーグルスプレッドシートでは、提出年月日をカラム(coulmn)3等と定義していきました。そして、財産目録中の値が入るセルには、=INDIRECT("列名" & COUNTA(列名:列名))という関数が入っています。INDIRECT("列名"で指定した列を参照、& COUNTA(列名:列名))で、列の中で行番号が一番大きなセルの値を参照します。1年目は行番号40番に情報が記録され、2年目は行番号41番に情報が記録される。=INDIRECT("列名" & COUNTA(列名:列名))が入っているセルは、1年目は行番号40番の情報を参照し、2年目は行番号41番の値を参照します。

図4
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 glideは、パソコンでも使えますが、スマートフォンから入力することも可能です。スマートフォンにグーグルドライブをインストールしておけば、入力から印刷(コンビニ)までスマートフォンで可能な点もglideを選んだ理由です。パソコン、プリンタを持っていない人を想定しています。また、商用・非商用を選択することも出来ます。利用したことはありませんが、商用にするとアプリケーションの便利機能が増えたり、見た目や使いやすさが上がるようです。
1-2 テスト・利用実験
 実際にアプリをインストールします(図5)。次にグーグルドライブを開ける状態にして、グーグルスプレッドシートをダウンロードや共有リンクなどで取得します(図6)。最初の画面を開いて、右上の+ボタンを押します(図7)スマートフォンから、アプリに必要事項を入力していきます(図8)。

図5
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図6
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図7
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図8
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入力画面では、上に例文のようなものを付けました。出来るだけ分かりやすくしたつもりですが、改善事項があればご指導願います。入力が全て終わるか、途中でも終了するときは、右上のチェックマーク(✔)を押していったん終了します。入力が全て終了した後、グースプレッドシートに反映されているか確認します(図9、図10)。私は、普段の業務で行っている、官公庁などに提出する書類や情報についてを官公庁に提出する前に、自分の目でチェックすることに似ていると感じました。入力が確認出来た後は、印刷に入ります。今回は、スマートフォンからコンビニの複合印刷機を利用して印刷してみます。試してみて分かったのですが、コンビニでの印刷方法には、色々な方法があるようです。

図9
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図10
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 私が調べた限りでは、センイレブンが一番使いやすそうでした 。私は事務所から近いファミリーマートにアンドロイド(android)のスマートフォンを持って行きました。まずは、スマートフォンにネットワークプリント というアプリをインストールします。次に、グーグルスプレッドシートの印刷したい範囲を設定して、PDFファイルに変更。当初は、グースプレッドシートでページ指定を行い印刷しようとしたのですが、出来ませんでした。この辺りの調整は、コンビニにおいてあるマルチコピー機のメーカーや型式によって違うようです。印刷用のPDFファイルが出来たら、ネットワークプリントアプリの中に、PDFファイルを登録します(図11、12)。ファミリーマートのマルチコピー機側の操作としては、スマートフォンで印刷、ネットワークプリント、という画面を押していきます。最後にユーザー番号(図11)を入力して、印刷開始です。印刷料金も必要です(図13,14、15)。印刷後です(図16)。

図13
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図14
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図15
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図16
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1-3改善点など
 今回、glideというエディタを用いて、Webアプリケーション、スマートフォンアプリケーションを作成しました。glideの他に様々なエディタが提供されているようです 。
 改善点
・財産目録しか作ることが出来なかった。
・箇条書きであれば、ワードで作成しているような文書(例えば後見事務報告書)なども作成することが出来る可能性がある。
・今回の機能に関していえば、glideを使わなくても、グーグルフォーム とグーグルスプレッドシートを連携させて、同じようなものを作ることが出来ることに気付きました。違いは新しいグーグルフォームとグーグルスプレッドシートを使わないといけないことでしょうか。
・appleのスマートフォンではテストしていない。
・他にも連携できるツールがあると思うが、必要最小限な機能になっているか、分からない。
 作ってみて感じたこと
・ノーコード、ローコードといわれるものを使っていると、より本格的にプログラムが書けるようになりたいと思うことがある(実際に行動するは別として)。
・ぺーバーレス、ハンコレスと電子化の過渡期に、どちらにも対応できるものを自分の手で作れるのは良いのかなと感じました。
・文中でも何度か触れましたが、必要な情報から逆算して考えたり、確実さを求めるところは、司法書士業務との共通点があると感じました。
・利用方法としては、スマートフォンを持っていてパソコン、プリンタを持っていない人に対して、glideアプリとグーグルスプレッドシートをQRコードでダウンロードしてもらい、自身で保守・管理・運用してもらうことを想定しています。最初の方は使い方をその都度教えるという形になるかもしれません。

参考
glideのHP。
https://www.glideapps.com/

グーグルスプレッドシートについて。
https://www.google.com/intl/ja_jp/sheets/about/

セブン―イレブンのマルチコピー機があなたのプリンターに。
https://www.printing.ne.jp/index_p.html

ファミリーマート・ローソン「ネットワークプリント」。
https://networkprint.ne.jp/sharp_netprint/ja/top.aspx

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