2019年の3月にPyLadies Okinawaという女性向けPython勉強会を立ち上げ、4月に第1回目のイベントを行いました。
ここではPyLadies Japan Advent Calendar 2019の20日目の記事として、コミュニティの立ち上げと勉強会に託児室を設けてみた話をまとめます。
立ち上げ経緯
仕事でゲノムのデータ解析をしており、ぼちぼち私もPythonを書けるようになりたいな・・・と思い始めていた2019年の冬。
Pythonを書けるようになりたいのももちろんですが、それ以前に技術系の話ができる同姓の友達が身近にほしい!という気持ちがありました。
沖縄でデータ分析の会社を経営している、自身もPythonでバリバリデータ分析をしている方に飲みながらそのことを漏らすと、PyLadiesというものがあるよ、と教えていただきました。
PyLadiesとはなんぞや?
PyLadiesとは、Pythonが好きな・または学びたい女性同士をつなぐ国際団体です。
そう、国際団体なんです!
PyLadiesは世界各地にCapterと呼ばれるコミュニティがあり、2019年12月20日時点で、世界で111のChapterが女性エンジニアを繋いでいます。
PyLadies Okinawaは東京・京都に次ぐ3つ目の日本のChapterです。
PyLadies Okinawaの活動
PyLadies Okinawaでは、Pythonを通して沖縄の女性エンジニアコミュニティの輪をもっと広げていけたらなと思っています。
いまのところ2,3ヶ月おきに勉強会を開催しています。第1回はJupyter Notebookを使ったデータ分析入門、以降はDjangoでWeb開発をしたりKaggleに挑戦したりしました。
これまでのイベントはPyConJPさんのブログで様子を見ることができます。
- PyLadies Okinawa Meetup #2 はじめてのGit
- PyLadies Okinawa Meetup #3 DjangoでWeb開発!
- PyLadies Okinawa Meetup #4 Pythonでデータ分析
沖縄の女性技術コミュニティ
女性向けエンジニアコミュニティがまだまだ少ない沖縄。
いまのところPyLadies Okinawaのほかに、言語を縛らないtech美られでぃというコミュニティがあり、私も遊びに行ったりしています。
男女混成の勉強会は増えてきているらしく、沖縄のエンジニアコミュニティはけっこう活気があるのかなという印象です。
ただ参加するとほぼ男性の参加者さんの中でぽつんとしてしまう(気がして)、その結果なんだか受け身になってしまう・・・ということがあったりなかったりです。
女性向け勉強会だと女性同士で集まって技術の話ができて、純粋に楽しいです。人間ってふしぎね。
託児室設置
以前参加した女性向け技術イベントで小さなお子さんを連れて参加されていた方がいて、お子さん同伴勉強会っていいな・・・!と思いました。
でもご本人のことを考えると、やっぱり誰かに預けて話題に集中したいはず。
私はエンジニアではないので技術系カンファレンスの様子はわからないのですが、学会に参加すると託児室がある学会が増えてきたように思います。
PyLadiesは女性がお互いに助け合いactive participants
になることを目的としたコミュニティなので、お母さんエンジニアにもアクティブに参加してもらうには、「子供のお世話、誰に頼もう・・・」と悩んだりする一切の時間を省き、お子さんと一緒に勉強会にきてもらうことが一番早いかな、と考えました。
(ちなみに沖縄は基本的に車移動なので、お子さんを連れての移動が電車やバスほど大変ではない?のかな?という話がありました。)
PyLadies Okinawaでもなるべく託児サービスを利用して、子育て中の方でも参加できるようにしたい!と思い、PyLadies Tokyoの方々に相談したところ、PyConJPさんの後援を受けることができることになりました。嬉しい!!
託児室付きの小規模勉強会として開催された第1回のイベントも、PyConJPさんのブログから様子をみることができます。
PyLadies Okinawa発足のお知らせ & 勉強会に託児室を設置してみました
託児室設置の詳細
流れとしては、資金源をあれこれ探しつつ(私は当初、市の小規模助成金などを探していました。勉強会を有料にするという手もありますね)ざっくり下記のことを行います。
- その地域で集団託児・出張託児を行っている団体を探す
- 受け入れ可能年齢、託児室として使う部屋の制限などを確認
- 発注
- イベント当日
- 請求書を送ってもらう
最初は「出張託児」というキーワードも知らなかったのでググりようがなく、託児団体さんを見つけるのに苦労しました。
せっかくなので私が初回のイベントを行った際にまとめたメモを一部抜粋します。勉強会に限らず、小規模イベントに託児室をつけてみたい方の参考になれば幸いです。
事前確認事項
- 勉強会の部屋と託児室用の部屋を確保
団体さんへの確認事項とその回答
- お母さんが持ってくる持ち物
- 預け入れ時間分のオムツ、おやつ、飲み物、お着替え、その他必要な場合はご準備ください - 団体が用意してくれるもの
- マット、おもちゃ、その他託児に必要なもの - ごみの処理(おむつなど)は団体が持ち帰ってくれる?こちらで処理?
- 団体さんが処理 - 子供一人につき必要な部屋の広さや形状条件(一人につきX㎡必要、とか、扉の閉まる机などがない部屋、とか結構条件があったりします)
- 部屋の扉が閉まること - 何日前までに人数fixが必要か
- わかり次第教えて欲しい。3日前でも対応できる - 託児申し込みフォームなどはこちらで用意する必要があるか
- 特に必要なし
- ただしお子さんの年齢、性別、特記事項(障害の有無等)をお母さんのお名前連絡先と一緒に教えて欲しい
- お子さんのお名前を事前に教えてほしい。お子さんと持ち物に名札(ガムテの簡易名札)を貼るため
費用
気になる費用ですが、PyLadies Okinawaがお世話になっている託児業者さんの場合:
託児料スタッフ1名あたり1時間 ¥1,000
別途交通費がスタッフ1名あたり ¥1,000
ですので、例えば受付から解散まで5時間の勉強会で、預け入れ人数4名の場合:
預けるお子さんの数 = 4名 (託児スタッフは5名派遣)
預け入れ時間 = 5時間
(スタッフ5名 * 預け入れ5時間 * 託児料¥1,000) + (スタッフ5名 * 交通費¥1,000) = ¥30,000
参加者20名のイベントの場合、ひとりにつき ¥1,500 を募ればカバーできます。
以上、コミュニティの立ち上げと勉強会への託児室設置についてでした。参考になれば幸いです。