###どうでもいい前口上
2016年頃に買ったASUSのTransbookT100HA(以下、T100HA)のWindows10がWindows Updateでコケた。折角なのでLinuxをインストールする事に。
Ubuntuでも良いのだけどLinux mintの方が好みなので今回はLinux mint 20 Ulyanaをインストールする事にしました。Ubuntuをインストールする場合も参考になると思います。Transbookは中古を買ってLinuxを入れて使うにはいいマシンだと思います。他のTransbookのモデルにLinux mintを入れる場合も参考になるかもしれません。
###今回使用したもの
- 中身を消しても惜しくないUSBメモリとmicroSD。
- USBメモリやmicroSDを取り扱う為のPC
###手順
####インストールメディアの準備
上記のPCでLinux mintのサイトよりXfceエディションのISOイメージをダウンロードします。MATEでも良いのですが後でxrandrで画面を回転させた時に表示がおかしくなります。多分aptでアップデートすれば治ると思うのですが色々悩みたくない人はXfceで決まりって事で。LMDEはインストーラが途中でコケたので諦めました(笑
ダウンロードしてる間にT100HAにmicroSDを差してWindows10上の取っておきたいファイルをバックアップしてください。microSDの容量が足りない場合は自分で解決してください。
ISOイメージのダウンロードが終わったらWindowsの方はRufus、Linuxの方はUnetbootinを使ってUSBメモリにISOイメージの内容を書き込んでください。Unetbootinで書き込み出来ない場合はvfatでフォーマット(参考)してみてください。…書き込みが終わってもすぐアンマウントしないでください。
先程書き込んだUSBメモリのEFI/BOOTにこちらのbootia32.efiをダウンロードしてコピーしてください。Linux mintやUbuntuだと/media/ユーザ名/USBメモリのボリューム/EFI/BOOT/になると思います。コピー後アンマウントしてください。
####Linux mintのインストール
USBメモリをT100HAに差して電源を入れます。電源を入れてすぐにESCキーかF2キーを連打するか、電源ボタンの近くにあるボリュームボタンの両方を押したまま電源ボタンを押し続けて電源を入れます。上手くいけばBIOSの画面が表示されるので、BOOTの項目のセキュアブートをオフにして、ブート時に参照するメディアの優先順位をUSBメディアを上にしてセーブして終了します。その後USBメモリからLinux mintがブートする筈です。しなかったらUSBメモリの相性とかあるかも。ブート出来たメディアでもたまにブートしない事があります。その時は電源を切って数秒後に電源を入れてみてください。
うまくいけばGRUBの画面が表示されます。その際一番上のLinux mintを選択してください。その後Linux mintが起動しデスクトップが横に回転して表示されます。見づらいのでターミナルを起動して
xrandr -o left"
と入力してください。画面が正常になる筈です。
デスクトップにあるインストーラを起動してください。キーボードは日本語の一番上のモデ ルで大丈夫です。私はディスクのボリューム毎ドーンと消去しました。そもそもデュアルブートとかやれる程の容量でも無いのでWindowsへの未練を断ち切ってズバっと消した方が吉です。未練がある人はちゃんと復帰出来るようにバックアップを取るなりしてください。
ユーザ名やマシン名、パスワードを入力する段階でターミナルを開き、
sudo rm /usr/lib/ubiquity/apt-setup/generators/40cdrom
と入力してインストーラがCDメディアを見にいかないようにします。コレをしないとインストーラが途中でコケます。実はコレが一番厄介でした。
あとはインストールが終了するまで放置してください。
####インストールが終了したら
インストールが終了したら再起動してください。私のT100HAは上記のインストーラの問題で色々試したせいか分かりませんがGRUBの画面をすっ飛ばして起動してます。
GRUBの画面が表示される人、または表示させたい人はこちらをご参考に。
####インストール後の設定とか
うまくいけばブートした後横向きのログイン画面が表示されると思います。パスワードを入力してログインした後、左下のLinux mintのメニューから[設定]-[ディスプレイ]を実行して画面の回転を左に設定してください。
ログイン画面の横向きの改善ですが、こちらを参考に/etc/lightdm/lightdm.conf.d/にlogin-rotate.shを作成します。lightdmがxrandrを実行するシェルスクリプトを呼び出すようにします。
以下、nanoの部分は好きなエディタで。
sudo nano /etc/lightdm/lightdm.conf.d/login-rotate.sh
で、以下の内容を打ち込むなりコピペするなりしてください。
#!/bin/bash
xrandr -o left
exit 0
保存したら一応chmodで実行可能にするのと権限を755にします。問題があったら誰かご教授ください(汗
sudo chmod +x /etc/lightdm/lightdm.conf.d/login-rotate.sh
sudo chmod 755 /etc/lightdm/lightdm.conf.d/login-rotate.sh
lightdmの設定ファイル/etc/lightdm/lightdm.conf.d/70-linuxmint.confにgreeter-setup-script…の行を追記します。
[SeatDefaults]
user-session=xfce
greeter-setup-script=/etc/lightdm/lightdm.conf.d/login-rotate.sh
これでログイン画面が普通に表示されます。
タッチパネルの座標を調整する必要があるので、こちらを参考に以下をターミナルから実行してください。
xinput set-prop 'SIS0457:00 0457:113D' 'Coordinate Transformation Matrix' 0 -1 1 1 0 0 0 0 1
これを[設定]-[セッションと起動]に追加しとけば多分大丈夫だと思います。
####問題点や不具合など
最近のUbuntuやLinux mintだと問題点はあんまりなさそうです。閉じればスリープするしwifiも最初から認識するし。出てきたら追記します。
- バッテリーの情報が正常に取得されてないっぽい。USBケーブルで充電すると使用可能時間が長く表示されるっぽい。あと右上の通知がウザいのがちょっとね。
- 内蔵カメラが動作しないっぽい。ここでもバツ印になってるので期待しない方がいいかも。まあ仮に動いても使い道がねえ…。
- サスペンドから復帰した時にタッチパッドが反応しなくなる場合があるみたい。一応こちらを参考にgrubの設定を変えてみた。うまくいってるっぽい。
- (2020/12/08 追記)こちらの「Non-working hardware and possible issues - November 2020」の最初の行に「古いカーネルだとたまにフリーズする(適当な意訳)」と書いてある。それが関連してるのかいきなり再起動とか起きる。とりあえずその下に書いてる通り/etc/default/grubに'GRUB_CMDLINE_LINUX="intel_idle.max_cstate=1"'の内容を追加してupdate-grubを実行してみた。これで解決すればいいのだけど。
###参考にしたサイト
- https://www.linuxmint.com/
- https://kaede.adiary.jp/mkfs_fat32
- https://github.com/5bentz/linux-asus-t100/blob/master/T100TA_guide.md
- https://qiita.com/furu8ma/items/79200c0530700645fab0
- https://yozakuragum.info/t100ta-linux-form/
- https://bitwalk.blogspot.com/2017/11/asus-transbook-t100ha-ubuntu-1710.html
- https://ksk-log.com/post/2017/12/2017-12-14-linux-gpu-pc11/
- https://wiki.debian.org/InstallingDebianOn/Asus/T100TA
- https://freefielder.jp/blog/2019/12/ubuntu-usb-kbd-after-suspend.html