概要
Cognos BIにFixPackを適用した際に、index.html,default.htm,system.xmlなど、カスタマイズしていた色々なファイルがデフォルトに戻ってしまう事を経験された方は多いと思います。
こちらのビデオを見ていたところ、Cognos Analyticsの11.0.6から、バージョンアップ時に維持したいファイルやフォルダを指定できるという情報がありましたので紹介します。
How to upgrade your version of Cognos Analytics
https://www.youtube.com/watch?v=r4UOCNPyyG4
内容
ちなみにCognos Analyticsでは、Cognos BIと違い、バージョンアップ(アップグレード)は上書きインストールで行います。
例1:Cognos BIで10.2.2 にFixPackを適用する場合
FixPackのモジュールを用意し、FixPackのインストーラーの中で、既存のCognos BIが導入されているパスを指定し、FixPackの適用を行います。
何もCognos BIが導入されていない環境に、FixPackから直接インストールを行う事はできません。
例2:Cognos BIで10.2 → 10.2.2の場合
Cognos BI 10.2をアンインストール、Cognos BI 10.2.2を新規インストール、となります。
例3:Cognos Analytics 11.0.5 → Cognos Analytics 11.0.6の場合
Cognos AnalyticsにはFixPackはありません。
Cognos Analytics 11.0.5が導入されている環境を11.0.6にバージョンアップしたい場合、Cognos Analytics 11.0.6のモジュールを用意し、インストーラーの中で11.0.5が導入されているパスを指定し、上書き導入でバージョンアップを行います。
もちろん、何もCognos Analyticsが導入されていない環境に、Cognos Analytics 11.0.6のモジュールから直接インストールを行う事は可能です。
さて、本題ですが、Cognos Analyticsでは、以下のように<CA_Install>\configuration\preserveというフォルダの配下に、.ca_base_preserve.txtというファイルと、preserve.txtというファイルが存在します。
.ca_base_preserve.txtファイルを見ると、以下のように、アップグレード時に維持されるフォルダやファイルの一覧がリストされています。
しかしながら、このファイルを編集してはいけません。
アップグレード時に維持したいファイルを追加したい場合、preserve.txtファイルの方に記載します。
画像は初期状態のpreserve.txtファイルです。
ちなみに、11.0.5まではアップグレード時にどのファイル・フォルダが維持されるかは、マニュアルに明記されています。
Preserved files and folders when upgrading Cognos Analytics
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/en/SSEP7J_11.0.0/com.ibm.swg.ba.cognos.inst_cr_winux.doc/c_ca_upgrade_latest.html
以上、簡単ですがご紹介まで。
アップグレード時に思いがけずファイルのカスタマイズ内容が消えないように、是非ご活用下さい。