Cognos丸めの「五捨五入」を「四捨五入」に
Cognos Analytics や BI では、データ・フォーマットでのデフォルトの丸めの動作は「五捨五入」です。
「五捨五入」とは、有効数字の最終けたの端数がちょうど半分(5)になる場合、
・最終けたの数字が偶数であればその5は切り捨て
・最終けたの数字が奇数であればその5は切り上げ
という動作です。
実際のレポートで見てみましょう。
赤枠の「レンジャービジョン」と「ヴェニュー」というアイテムの数量に注目下さい。
最終桁が「5」ですが、その上の桁が「6」偶数と、「3」奇数、という違いがありますね。
レポートの中で、数量のデータ形式を、以下の様に形式を「数値」、小数点以下の桁数「0」、スケール「-1」に変更します。
再度レポート実行すると、先ほどの二つのアイテムの数量が丸められていますが、レンジャービジョン「上の桁が偶数」のものは切り捨て、ヴェニュー「上の桁が奇数」のものは切り上げられているのがわかります。
これがCognosのデフォルトの動きで、これはこれで意味があるのですが、一般には四捨五入が普通の動きとして求められる事が多いかと思います。
この様な時、Cognos BI 10.2以降 & Cognos Analyticsでは、丸めの動作を変更できます。
変更は以下のように、Cognos Administrationで「ReportService」or「BatchReportService」のプロパティの設定タブの「詳細設定」から、以下のパラメーターと値を指定します。
パラメーター:RSVP.RENDER.ROUNDING
値:halfUp
詳細手順は以下ご参照下さい。Cognosの再起動は不要です。
How to set Server rounding rules for data formatting?
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21643228
さて、もう一度レポートを実行すると、先ほどの二つのアイテムはどちらも切り上げされていて、「四捨五入」になっている事がわかります。
デフォルトの動作が「五捨五入」な事と変更可能な事を覚えておいて頂ければと。