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Cognos Command Center の検証メモ(IBM Planning Analytics on Cloud対応)

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概要

Cognos Command Center(CCC)とは、Cognos BIやTM1などの環境を、運用管理するためのツールです。
このツールを使っている方は、ほとんどいらっしゃらないと思いますが、Cognos TM1の後継のIPA(IBM Planning Analytics)のon Cloud版では、Planning Analytics(PA)環境の運用管理のため、CCCを使用する事がガイドされています。
例えば、クラウド環境のPAの共有フォルダにファイルがアップロードされたのを検知して、取り込みのための(Turbo Integrator)TIプロセスを実行する様な、ジョブを設定するとか、ジョブスケジュールでのTIプロセス処理のエラーを検知して、メールで通知する、というような事は、CCCを使ってやるようです。
IPA on Cloudを本格的に使うために、CCCの構成や機能を知っておく必要があり、個人的に学習するため検証してみましたので、こちらに学んだ事を共有しておきます。

導入&構成

Cognos Command Centerは、各IPA環境に導入する(されている)Agentと、一括管理のためのServerから構成されます。
Serverモジュールは、オンプレのサーバーに導入する構成になります。
CCC Serverを動作させるために、リポジトリDBとして、SQL ServerかOracleが必要になります。

Cognos Command Center
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/SSD29G_2.0.0/com.ibm.swg.ba.cognos.tm1_cloud_mg.2.0.0.doc/c_tm1_cloud_cognos_command_center_agents.html

<抜粋>
You can use IBM® Cognos® Command Center on-premises to automate your TM1® Server on the cloud.

image.png

マニュアルを見る限り、SQL Serverの方が簡単そうなので、Microsoftのサイトから無償版のSQL Server Expressをダウンロードして、インストールします。

SQL Serverのインストールの際には、認証モードは「混合モード」にして、saユーザーでアクセスできるようにしておきます。
028.PNG

Cognos Command Center 10.2.3の環境サポート情報サイトが見つからないので、参考までに10.2.4見てやりました。

Cognos Command Center 10.2.4 Supported Software Environments
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27049408

SQL Serverは、2008、2008 R2、2012がサポートされるようなので、いずれかのバージョンを導入してみます。
image.png

次に、CCCの本体を導入します。

IPAを契約すると送付されてくるWelcome Kitの中に、Cognos Command Centerのセットアップやアクセス情報があります。
まずは、Welcome Kit内のPlanning Analytics shared folderにある、以下を見て、IPAノード上からCCCを導入するためのモジュールをダウンロードします。
Your install for Cognos Command Center is available in:
\data\s\install\Cognos Command Center

2017年11月現在のIPA On Cloudでは、以下のモジュールが提供されていましたので、これをオンプレのCCCノードにコピーしてきて、導入を開始します。
CCCのバージョンとしては、10.2.3となります。
10.2.9100.23が本体、.29がFixPackになりますので、.23を先に導入します。
001.PNG

※SQL Serverが起動している状態で、.23のモジュールを管理者で実行します。

コンポーネントは、一応全部選択しました。※Agentは本当は不要です。
008.PNG

リポジトリ用のSQL Serverの指定は以下の指定です。黒塗りの箇所はCCCノードのホスト名です。※正確にはSQL Serverのノードのホスト名。
User nameにsaとパスワードを指定します。
011.PNG

無事に.23のインストールが終わったら、次に.29のインストールですが、その前にSQL Serverで、NT AUTHORITYユーザーにsysadmin権限を付与する必要があります。

以下の様なファイルを作成して、sqlcmd -U hostname\SQLEXPRESS -i filename で実行しました。

IF NOT EXISTS
(
    SELECT name
    FROM master.sys.server_principals 
    WHERE IS_SRVROLEMEMBER ('sysadmin', name) = 1 
    AND name LIKE 'NT AUTHORITY\SYSTEM'
)
EXEC master..sp_addsrvrolemember
    @loginame = N'NT AUTHORITY\SYSTEM', @rolename = N'sysadmin'

これで.29ファイルを実行すると、無事インストールは完了します。

CCC Clientの操作

デスクトップのClientアイコンか、WindowsのメニューからClientを起動します。
041.PNG

まずはAgentの登録を行います。
「Agents」を右クリック→Newで、Welcome Kitにある、以下の情報を入力します。
Setting up an agent in your Cognos Command Center Server
Host name: XXXX.planning-analytics.ibmcloud.com/ccagent/
Port: 443
Platform: Windows
Agent user name: admin
Agent password: XXXXX

042.PNG

次に、TM1 10.2.2.2に接続用のプラグインを導入します。
「Tools」→「Manage Plugin Tasks」から「Load file」を選択し、
037.PNG

以下のフォルダから、TM1 10.2.2.2のファイルを選択します。
※IPAへのアクセスですが、TM1 10.2.2.2で問題ありません。
039.PNG

「Ecosystems」を新規に作成し、「Computing resources」タブで、接続先のIPAのTM1サーバーを指定します。
Typeは、「TM1 10.2.2.2 Server」を選択します。
036.PNG

Welcome Kitにある、以下の情報を入力します。
Setting up a computing resource in your Cognos Command Center Server
Agent: Select the one you created above
Home Directory: c:\ccc\your_choice
Server endpoint: The TM1 server endpoint. Server endpoint is created by concatenating
"https://"+hostname+"/tm1/api/"+tm1_server_name+"/api/v1".
User name: Your TM1 user name
Password: Your TM1 password

こちらも参考にして下さい。
Configure a TM1 10.2.2.2 Computing Resource
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21983018

CCCの機能

「Ecosystems」の下の「Processes」「File Resources」「Triggers」の下で、ジョブストリームみたいなものを作っていくイメージです。
ここでは、何が出来そうかを書いておきたいので、全機能の画面キャプチャーを貼っておきます。

「Processes」でできる事
メールの送信はできそうです。
001.PNG

ファイルの各種操作
002.PNG

ファイルのFTP送信
003.PNG

FTPS送信
004.PNG

Cognos BIに対する操作
005.PNG

Cognos Integration Serverに対する操作
006.PNG

一番知りたい、TM1に対する操作ですね。TIプロセスの実行もちゃんとできます。
007.PNG

Oracleの色々なS/Wに対する操作
008.PNG

SFTPで送信
009.PNG

サーバーの管理のようですね。
010.PNG

サーバーに対するユーティリティ
011.PNG

「Run Process」で、プロセスの中からプロセスを呼び出す事ができます。
012.PNG

「Run Program」は、バッチファイルを実行したりするようです。
013.PNG

「Conditional Task」は以下の感じです。
014.PNG

「Wait on Process」タスクでは、プロセスが完了・起動するのを待って、他の処理をするというのができそうです。
017.PNG

例えば、あるプロセスが終わって、何かConditionを評価して、条件に当てはまったらメールを送付するなどできそうです。
018.PNG

そのた、Sleepとか、色々な処理があります。
015.PNG

次に、「File Resources」ですが、これはIPAにファイルを送信するタスクのようです。
016.PNG

「Triggers」です。指定したファイルが作成・削除・修正されたら、トリガーとなってActionを実行できるようです。
019.PNG

Actionは、特定のプロセスを実行するとかのようですね。
020.PNG

あと、「Process Overview」では、作成したプロセスの実行スケジュールを設定できます。
021.PNG

という感じで、ジョブスケジューラーとしての、必要最低限の機能は保持してそうですね。

是非、どこかの環境で、本番使用した事例がありましたら、フィードバック頂けると非常にうれしいです。

参考

CCCのマニュアルのリンクになります。
Cognos Command Center 10.2.3 documentation
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/SSPLNP_10.2.3/com.ibm.swg.ba.cognos.ccc.doc/welcome.html

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