Cognos Analyticsのデータアップロード機能の検証
個人的に動きを知っておきたかったので、データアップロードの機能を検証しましたので、共有しておきます。
データアップロードとは、Cognosポータルのこの箇所で起動される、手元のExcelやCSVファイルをCognosにアップロードして、データソースとして使用できる機能です。
結論
検証の結果わかった事を先にサマリーしておきます。
アップロードされたファイルは、Content Storeに書き込まれる
/opt/ibm/cognos/analytics/data/datafiles/datasetCache 配下にもファイルが作成されるが、キャッシュのデータである
Cognosポータル上でデータアップロードエントリーを削除しても、Content Storeの表スペースは解放されないが、別のデータアップロートの際に、表スペースの空いたスペースは再利用される
datasetCache領域は再利用されない
datasetCache領域のファイルはCognosを再起動しても自動的には消えないので、Cognos停止時にOSコマンドで削除する必要がある。全削除後にCognosを起動すると、データアップロードしたデータは問題なく使用できる。使用時に再度datasetCacheにファイルが生成される。
環境
Cognos Analytics 11.0.13 @ Redhat 6
シナリオ
No | 操作 |
---|---|
1 | データアップロード前の状態 |
2 | 95MB CSVをアップロード |
3 | アップロードした95MB CSVをCognosポータル上で削除 |
4 | 88MB CSVをアップロード |
5 | Cognos Analytics停止 |
6 | Cognos Analytics起動 |
7 | Cognos Analytics停止後、datasetCache配下を全削除して起動、動作確認 |
使用量確認コマンド
Content Storeのターブルスペース使用量を確認
db2 list tablespaces show detail
dataフォルダの使用量を確認
du -m /opt/ibm/cognos/analytics/data/datafiles/datasetCache/
シナリオ7のdatasetCacheは、起動時には空の状態
[root@Cognos datasetCache]# pwd
/opt/ibm/cognos/analytics/data/datafiles/datasetCache
[root@Cognos datasetCache]# ls -ltr
合計 0
ダッシュボードなどで、何らかアップロードデータを使用してみると、問題なく使用できる。
ファイルが生成されている。
[root@Cognos datasetCache]# ls -ltr
合計 4
drwxr-xr-x. 3 root root 4096 7月 9 03:11 2019 E0
[root@Cognos datasetCache]# du -m .
2 ./E0/5
2 ./E0
2 .
ちなみに、Cognos Analytics 11.1.Xになると、アップロードデータはContent Storeに書き込まれるものの、内部的に実装されているSparkに展開され、ダッシュボード等での使用時にはSparkがデータを提供する動きになるため、パフォーマンスが向上しているようです。
こちらはまた別の機会に調べたら共有します。
以上、メモレベルで恐縮ですが。