はじめに
スクラムマスターをしていると、ウォーターフォール(以降、WF)しかやってこなかったメンバーがチームに入ってくることはよくあります。そのメンバーに対して、スクラムとWFの違いを理解してもらうためにどんな例で説明すればいいかなと考えていました。
双方の違いの例えとして、ケーキの話や車の話がありますが、今回はゴルフでWFとスクラムの違いを説明したものをまとめてみました。
スクラムとWFをゴルフで例えると
- WFはドライバー
- 要件定義〜受け入れテストまでをほぼ立ち止まることなく、一環して行う
- スクラムはアイアン
- 1~4週間程度の一定の短い区間で動くものを作成し、それに対して確認を行なったり、作成までの過程を振り返ったりして、次に備える
天候を複雑性と仮定し、天候が悪ければ悪いほど複雑性が高いとする。
- ドライバー(WF)を選択するのは天候が良い時
- 仕様が明確の場合はスピード早く開発が可能
- アイアン(スクラム)を選択するのは天候が悪い時
- 短く区切るため、仕様の変更や要望の対応が柔軟
- ミスや認識齟齬が発生した場合でも大きく崩れることはない
- カップまでの距離が短い場合はアイアン(スクラム)の良さを活かしきれない
- 大きくブレることがなく、打数も少ないため経験を活かす機会が少ない
カップまでの計測の仕方
WF、スクラムのどちらかを選択したとしても、プロダクトゴールまでどれくらいかを知る必要があります。
プロダクトゴールをカップとします。ティーオフからカップの位置を知るためには方向と距離を把握する必要があります。
カップまでの方向はプロダクトの仕様とすることはできます。
では、カップまでの距離はどう考えれば良いでしょうか?
カップまでの距離はWFだと工数(時間)、スクラムだとポイント(規模など)で計測します。
WFの場合、契約の兼ね合いでゴールの変更は基本不可のため概算見積もりが必要です。
一方、スクラムの場合、機能の増減や期日の延長/短縮とゴールの変更は基本可能です。
なので、見積もりは時間見積もりも早く見積もることができる、ポイント見積もりなどの相対的な方法で見積もりします。