認知症フレンドリーハッカソンについて
認知症フレンドリーテックハッカソンとは福岡の認知症テックフレンドリーテックの取り組みの一つとして行われたハッカソンです。
在宅医療に携わっている精神科の内田医師が主催して行われました。
認知症フレンドリーテックとは、認知症の人の周囲にいる困った人を助けるサービス、認知症当事者が安心して生活し、力を発揮するためにテクノロジーを活用してこうという取り組みです。
内田医師は「認知症の人がより良く生きるためのテクノロジー」だと言われています。
参加の経緯
LINE Developper groupから紹介があったこと、主催者の内田医師自らが感じている課題感から実際に行動を起こし、参考書籍を紹介したり、啓蒙記事を書くなど取り組みに本気度を感じたこと、なにより面白そうであったことから今回の参加と至りました。
認知症の基礎知識
認知症についての基礎知識としては、
・認知症の人はたくさんいて、これからも増え続ける(2060年には人口の8人に1人が認知症になると言われている)
・認知症の最大のリスク要因は加齢
・認知症に対して重度に偏ったイメージを持っている人が多い
等、避けることのできない問題だと考えられます。
実際に、偏ったイメージとして
・自分はなりたくない
・介護が難しい
・迷惑をかける
・家族になってほしくない
・大変
というものがあり、自分もこのようなイメージを持っていました。
それはなぜかと考えたときに、このようなイメージを持ってしまうのは、認知症のことをあまり知らない不安から来ているのではないかと考えました。
そこで認知症になる前から、お互いに助け合う互助の精神を持つ仕組みが必要ではないかという考え方に共感して、なかまのなかまチームに加わることにしました。
なかまのなかまとは
「なかまのなかま」とは認知症フレンドリーテックハッカソンで生まれたプロダクトです。
シビック(市民)× 地域DXで創るサイバーフィジカルシステムを目指している互助アプリです。
詳しくはこちらを見てください。
https://protopedia.net/prototype/3380
地域情報とユーザーをつなげるインターフェースとしてLINEを、情報をユーザーに届けるトリガーとしてを使用することを想定しています。
今回デモ用のプロトタイプの作成には、enebularを採用しました。
enebualarを採用した理由
・ウェブブラウザとアカウントがあれば使用できるので、準備するのが簡単であること
・Node-REDベースのローコードで扱えるので、誰にでも扱えること
・TLSが使用できるので、通信のセキュリティが担保されること
を理由としてenebularを使用することになりました。
enebularとLINEの連携も簡単で、
・http inノードで簡単に受信することができる
・http requestノードを利用することでLINEのAPIを利用できる
・TLS環境が準備されているので、サーバー証明を準備する必要がない
という利点があります。
さらに、Node-REDを利用してCivicTech向上に取り組んでいる、株式会社ウフルのenebularは今回のプロダクトの趣旨とあっていると考え選択しました。
DXへの思い(感想)
なかまのなかまというプロダクトは、地方自治体によるオープンイノベーションの実例になるのではと考えています。
オープンイノベーションとは、 組織内部のイノベーションを促進するために、 意図的かつ積極的に内部と外部の技術やアイデアなどの資源の流出入を活用し、 その結果組織内で創出したイノベーションを組織外に展開する市場機会を増やすことである。と定義されています。
オープンイノベーションでは、外部のリソースを探索するために、外部への開発環境の提供、ハッカソンやアイデアソンや、オープンイノベーションの啓発活動としての少人数によるワークショップ等を行うことが必要になります。
enebularを利用することで、オープンイノベーションの環境を準備することも可能ではないか考えています。
まとめ
テクノロジーを活用した仕組みと地域づくりを両輪で進めていくことで、認知症フレンドリーな街づくりに繋がっていくと良いと思います。
参考情報
記事
認知症フレンドリーテックについて知ってもらいたい
認知症フレンドリーについて
認知症の有無に関わらず、安心して外出ができる地域とテクノロジー二ついて考えてみたこと
enebularブログ
オープンイノベーションの重要性と変遷
なかまのなかま