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RIOT-002B環境センサーを動かしてみた

Last updated at Posted at 2022-11-13

背景

日清紡マイクロデバイス株式会社の環境センサーボードである「RIOT-002B」の動作確認を行ったのでやってみたこと、確認できたことを共有します。

概要

 環境センサーボード「RIOT-002」は、温度・湿度・大気圧・照度・加速度がモニターできるボードで、BLEを使用してandroid端末との通信ができます。
 android端末には専用アプリをインストールしておく必要がありますが、専用アプリはwebページに無料で公開されています。
 また、日清紡マイクロデバイスの電源管理モジュールが搭載されており、低電力で使用することができます。低電力で使用できることから、エナジーハーベストで使用することも可能です。
image.png

使用機器

RIOT-002B
PC
androidタブレット(Qua tab QZ10)
(AndroidOS7.0以上かつBluetooth4.1以上という条件を満たしておけばなんでも可、スマートホンでも利用可能です)

必要なもの

usb変換ケーブル(必要であれば、usbメモリをスマートホンに接続するため)
usbメモリ
携帯機器用ソーラーモジュール 300mW
ツェナーダイオード(Vz = 5.6V)
USBtype-CコネクタDIP化キット

手順

  1. ソーラーモジュールの準備
  2. 二次電池の充電
  3. アプリケーションのインストール準備
  4. アプリケーションのインストール
  5. 動作の確認
  6. デバイスの設定の変更
  7. 受信アプリケーションの設定の変更

方法と結果

  1. RIOT-002Bにソーラーモジュールをはんだ付けする
    動作可能入力電圧の最大値(5.5V)を超えた入力や、逆接続からの保護のためにツェナーダイオード(Vz = 5.6V)をVinとGNDの間に入れておきます。
    image.png

外部からの充電を可能にするためにピンヘッダををつけて、外部から充電を可能にしています。
本来であれば安定化電源を接続するのがベストですが、USBからの電源供給でも充電が可能です。
image.png

  1. 電源スイッチをオフ状態にして、太陽光に曝露させることで、センサーボードを充電する
    ドキュメントには動作可能になる目安時間は7時間とあるので、気長に待ちます。太陽光のみで充電したところ、窓際で強い直射日光が当たる状況で、のべ2日かかりました。
    動作を確認するために安定化電源を接続して、充電を行ないました。
    5Vで充電すると10mA程度流れていることを確認しました。(充電可能最低電圧4.4V以上を付加しないと充電がされません)

  2. android端末にアプリケーションをインストールする準備
    アプリケーションは公式ページからダウンロードします。
    Riot_Monitor v1.28とRIOT002_setting v1.00の両方をダウンロードします。
    image.png

zipファイルでダウンロードされるので、すべて展開します。
展開にはパスワードが必要になります。パスワードはRIOT-002B購入時に添付されてくるものを使用します。
解凍したフォルダを移動用のUSBメモリにコピーします。

android端末からUSBメモリにアクセスできるように、android端末にfilesというアプリを入れる必要があります。
google play storeでfilesと検索してandroid端末にインストールしておきます。
android端末上でXMLの編集をできるように、XML editorというアプリをgoogle play storeからダウンロードしてインストールしておきます。

  1. android端末にアプリケーションをインストールする
    android端末からUSBメモリを開いて、RIoT_Monitor_V1_28フォルダの中のapkファイルを開きます。
    アプリをインストールするか聞かれるので、インストールを押します。
    セキュリティの確認が出ますので、承認します。
    これでandroid端末へのアプリケーションのインストールが終わりです。
    ここで、設定用のXMLファイル(RIOT_Monitor.XML)をandroid端末に移動させてておく必要があります。
    android端末の中にRIOT_Monitorというフォルダが作成されていますので、その中に移動します。
    同様にして、riot002_settingもインストールします。

  2. 実際にセンサーボードをandroid端末に接続して、動作を確認する。
    デバイスのスイッチをオンにします。LEDが点滅して、電源が入ったことを確認します。
    (二次電池の充電電圧が2.43Vを超えていないと動作しませんので、注意してください。)
    RIOT monitorを開くと、特別な設定は必要なく動作することが確認できました。
    Screenshot_20221113-162122.png

  3. デバイスの設定を変更してみる
    RIOT Settingアプリを開きます。
    ここでは設定が変更できることを確認するために、デバイスの名前を変更してみました。
    image.png

名前を変更して、Writeボタンを押します。
Turn on the deviceと表示された後に、デバイスの電源をオンオフしてリセットします。
設定変更の通知が出ると設定変更の終了です。
Screenshot_20221113-173815.png

  1. 受信側の設定を変更してみる
    設定用のRIOT_Monitor.XMLファイルをXML editorで開きます。
    グラフの表示時間範囲を変更してみます。
    106行目の
    <Global DisplayedPeriod="60" UpdateInterval="10" UpdateIntervalType=...

    <Global DisplayedPeriod="1800" UpdateInterval="30" UpdateIntervalType=...
    に変更します。
    (DisplayPeriodは表示時間範囲を意味しており、1800は60*30で30分を意味します。)
    設定を保存して、ファイルを閉じます。
    image.png

RIOT Monitorアプリを再起動すると、設定が変更されていることが確認できます。
image.png

感想と発展

アプリケーションマニュアル通りに準備を行なうことで、センサーの動作を確認することができました。
アプリケーションのとして、温度や振動で閾値を決めておいて、閾値を超えるとLINEのアラートを発火するようなアプリケーションを作成したいと考えています。手始めにラズベリーパイと接続できるようにして、IoTのデモの作成から始める予定です。

appendix

用語説明

ツェナーダイオード
一定以上の電圧をかけると絶縁が破壊されるため、電圧を一定に保ちながら電流が流れるダイオード。定電圧ダイオードとも呼ばれる。

二次電池
化学電池の内の一つであり、充電と放電を繰り返して使用することができるもの(蓄電池、充電池、燃料電池など)のこと。充電することで元の状態に戻る「可逆反応」を実現できる物質を充填している。

参考情報

RIOT-002
FREE AID ツェナーダイオードとは
二次電池とは
一次電池・二次電池とは?違いや構造を解説
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