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LTEルーターをWi-Fiルーターで拡張してみた

Last updated at Posted at 2022-09-21

概要

出力インターフェースがEthernetしかないLTEルーターに、Wi-Fiルーターを接続した。LTEルーターにWi-Fiを拡張して接続テストを行ったので、その時に行ったことを共有します。

背景

弊社では農業用の環境モニタリングに取り組んでおり、現在はWi-Fiを利用して通信を行っています。
さらに利便性を増すためにLTEを利用することを検討しています。そのために安価に安定した通信を行えなるLTEを探しています。
その候補の一つとしてさくらのセキュアモバイルコネクトを選択して通信テストを行なっている最中です。 今回は接続試験中のLTEルーターにWi-Fiルーターを追加してネットワークを構成したので、そのためにやったことを共有していきます。

使用した機材

LTEルーター UD-LT1/EX
Wi-Fiルーター WRC-733FEBK
さくらセキュアモバイルコネクトSIM
Windows PC
LANケーブル

実際の手順

ネットワーク構成イメージ

image.png
LTEルーターのWANポートからWi-FiルーターのLANポートに接続します。
通信試験の中でpingコマンドを使用します。pingコマンドはWindowsのコマンドプロンプト、WSLでのuuntuで動作確認を行いました。

①PCとLTEルーターを得ethernetが接続して、通信ができるか確認する

※LTEルーターとPCをethernetで接続します。この時ethenetのipアドレスは自動取得にしておきます。(図中①の通信)
接続したPCからLTEルータのIPアドレスにpingを送信してネットワークの接続を確認します。
(LTEルーターのセットアップに関してはこちらの記事を参考にしてください。)
PCとルーターの接続が確認できたら8.8.8.8にpingを送信して、インターネットに出ていけることを確認します。
※8.8.8.8 は Google DNSです。このアドレスとの接続を確認することによって、 インターネットに接続されているかどうかが確認できます。
image.png

LTEルーターにWi-Fiルーターを接続して通信を確認する

通信試験中にはここがうまくいかずにはまりましたので、実際に通信確認ができるようになった手順を書いていきます
Wi-FiルーターとLTEルーターをethernetで接続します。この時Wi-Fiルーターはrouterモードにしておきます。
Wi-FiルーターとPCをethernetまたはWi-Fiで接続します。Wi-Fiで接続するときはWi-FiのIPアドレスは自動取得にしておきます。
Wi-FiルーターのIPアドレスにpingを送信して、ネットワークの接続を確認します。
ネットワーク接続が確認できたらarp -aコマンドを実行して、MACアドレスを確認します。
image.png

Wi-FiルーターのIPアドレスに結びついているMACアドレスを控えておきます。

LTEルーターのDHCP設定

LTEルーターとPCをethernetで接続しなおしてブラウザからLTEルーターの設定ページに入っていきます。
http://192.168.8.1/ に接続することで設定ページに入っていけます。
設定ページで、ネットワーク設定、DHCP設定を選択します。
固定IPを追加していきます。IPアドレスはLTEルーター配下を指定します。ここでは192.168.8254を指定しました。
MACアドレスはarpコマンドで控えたものを使用します。
保存をして更新をします。
image.png

これで下層のWi-FiルーターからLTEルーターへの接続ができるようになりました。(図中の①の通信です)

通信の確認

まずは下層のWi-Fiルーターのipアドレスにpingを送信してネットワークの接続を確認します。(②の通信の確認です)
次に先ほど指定した192.168.8.254にpingを送信してネットワークの接続を確認します。(②+①の通信の確認です)
上層にあるLTEルーターのipアドレス192.168.8.1にpingを送信してネットワークの接続を確認します(②+①の通信の確認です)
Ping 8.8.8.8を送信してインターネットに出ていけることを確認します。(②+①+LTE通信の通信の確認です)
外部との通信ができることが確認して設定は終了です。

用語解説

ARP(Address Resolutino Protocol)

アドレス解決のためのプロトコル。宛先IPアドレスを手掛かりにして、次にパケットを受けとるべき機器のMACアドレスを知りたいときに利用する。宛先のホストが同一リンク上にない場合には、次ホップのルーターのMACアドレスをARPで調べることになる。ARPはIPv4でのみ利用されIPv6では利用されない。

MACアドレス

MACアドレスは48bitで構成され、NIC(Network Interface Card)の場合にはROMに焼き込まれている。同じMACアドレスがついたNICは世界中に一つしかないことになっている。だが、MACアドレスは同じデータリンク内になければ、同じMACアドレスが存在しても問題にはならない。言い換えると、MACアドレスは自由に決めてもよいが、同じ環境内ではユニークに割り振る必要がある。

考察・感想

LTEルーターにWi-Fiルーターを接続することで、Wi-Fiを介してLTE通信ができることを確認できました。
ここで作成したネットワーク構成を利用することで屋外でのIoTの通信の幅が広がると感じられました。
DHCPの仕組みとタイミングについては、まだ理解があいまいな部分があるので機会を見て把握していく必要があると思います。

謝辞

ネットワーク構成についてわからないことが多かったので、福岡市のエンジニアカフェにサポートして頂きました。
コミュニティマネージャーの鈴谷さんと田中さんには大変お世話になりました。ありがとうございます。

参考情報

LTEルーター公式ドキュメント
Windowsの「ping」コマンドでネットワークトラブルの原因を調査する
マスタリングTCP/IP 井上直也ら著 オーム社発行

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