7年勤めたSES企業を退職し、フリー無職になるので今までの経験をもとに、SES企業のメリットデメリットを上げていきます。
すでにこの手の話は色々とあるとは思いますが、あくまで実際に働いた実体験として残します。
こんな奴もいるんだ程度に見ていただけると幸いです。
学生の方などは就活時に参考になるかも?
tl;dr
メリット(向いている人)
- IT業界未経験(新卒含む)の方でも採用されやすい
- いろんな現場を見れる
- 大手SIerなどに配属されやすい
デメリット
- ハズレ案件に配属される可能性がある(案件ガチャ)
- 給料が低い
- 契約面でたまにゴタゴタすることがある
筆者はどんな人?
学生当時は業界についてあまり知らず、また就活におけるストレスも嫌だったので学校の合同説明会に来ていたSES企業に新卒入社。
元々プログラミングは好きだったのでIT業界でプログラマとして働ければいいやという気持ちだった。
その後は大手SIerに派遣され、顧客社内WEBシステムの開発現場に配属された。
SESで働く人の中では珍しいとは思うが、最初に配属された現場から7年契約を切られなかった。
時折ヘルプで別現場に行ったりなどもありました。
自身の転居や給与、スキル向上目的などの都合から2023年3月で現職を退職。
メリット1 採用されやすい
SES企業は、主に自社社員を契約した現場へ派遣することで利益を上げます。
その性質上 能力 < 人手 という評価基準となり、ある程度能力が低くても採用されやすいです。
またSES企業と派遣先のお客様の契約において、派遣する人の「単価」という話が出てきます。
あくまで私が働いていた現場だけかもしれませんが、テスターやコーダーなどを採る際は
単価が安い=勤続年数が低い人が好まれやすい傾向にありました。
なので新卒採用の方が会社としては積極的でした。
その現場のリーダーが大変になりますが。
逆に勤続年数が高い方は、高い単価を設定され契約を渋られたり、
契約しても微妙に契約業務外の仕事を顧客から任されたりとグレーな感じがありました。
ある程度働いていれば仕方ありませんが、派遣先の仕事以外にも自社の事務的な作業があったりなど業務量は多くなりがちです。
この辺はどの業界にもあるかもしれませんが闇ですね...
WEB系企業はSES企業よりは採用の敷居が高く、ある程度何かしらのスキルがないと厳しいです。
新卒求人を見ても、すでにある程度技術があるという募集要項になっていたり、
転職の求人に至っては業務経験2〜4年以上などの条件が多いです。
メリット2 いろんな現場を見れる
実際働くと、人にもよりますが基本的に3〜6ヶ月の単位で契約がされる事が多く
その都度同じ現場で契約更新されるか、契約終了し別の現場にアサインされるような形になります。
その分業務で関わったシステムなどについて、深く関わることができないことが多いです。
ただ色々な人やシステムに関わることができる機会はあるのでその都度学べることはまあまあ多いです。
また仮に現場が合わないと感じた場合でも、自社側に現場を変えたいという意思表示もできるので、
技術レベルや人間関係などのミスマッチにも対応しやすい傾向にあると思います。
メリット3 大手SIerなどに配属されやすい
配属先は大手SIerなどが多いです。
SIerへの派遣の場合、SIerさんの労働カレンダーに従って働くことになるので、
土日祝はちゃんと休めます。会社によっては自社に出社しろなんてところもあるみたいですが。
また労働時間に関しても契約内容(派遣、準委任)にもよりますが、自社との契約時間内に収めないといけないため、
無理に終電まで働かされたりということもあまりないです。
もちろん繁忙期には残業をしないと間に合わないなどはあります。
仕事内容に関しても大企業のWEBシステムの開発案件だったりで、大きなプロジェクトに関われることも多いです。
デメリット1 ハズレ案件(案件ガチャ)
会社の営業力の都合などにもよりますが、自分がやりたいと思う案件に必ずしも就けるわけではありません。
コーダとしてプログラムを作りたいと思っても、テスターとして配属されたりということもあります。
あとは炎上案件で増員という形で放り込まれることもあります。
ある種、そういったところの現場経験ができるという意味であればメリットかもしれませんが(?)
勿論そういった配属先について会社側に意見することは可能ですが、必ずしも拒否することはできないというのが現状です。
私の身近なところの話だと監視業務に就いた方もいるようで、業務中ずっとサービス監視画面を見てアラートが上がったら連絡するだけの仕事だった人もいたとか。人によってはいいかもしれませんが、私はそうならなくてよかったなと思ったりしてます。
デメリット2 給料が低い
私を例にしますが、入社当初初任給が月給20万円ちょっとでした。
そして退職前7年目の基本給が24万円ちょっとです。
私は上がっているだけマシ。。。かもしれませんが、私のようにアラサーあたりになると
給与面が理由で転職を考えたりという方が私の会社では多かったです。
また、任される業務量と給与が不相応と感じていました。
自社業務、顧客との調整業務、その他自身のタスクをこなさなければいけないという立場になってもそれに伴って給与が上がるということも無かったです。
これは派遣の性質上、現場を知らない人間が人事評価をすることになるので起きる事なのかなと思っています。
あとは会社自体が給与を上げたがらないといったこともあるかもしれません。
デメリット3 契約面でゴタゴタすることがある
契約形態にもよりますが、準委任案件だとひと月の稼働時間の下限上限が決められています。
その稼働時間に満たされないとなると別途精算をしなければなりません。
明らかに稼働時間上限を超えるタスクを割り振られて上限を超えてたり、逆に年休を取らなければならず稼働時間が下限を下回ってしまった時に顧客から文句を言われたことがありました。任された時にその都度顧客にも相談はしているんですけどね。。。
(営業に言ってくれというのが本音。)
その原因を営業、労働者、顧客の3者で話し合ったりする時間とかは完全に無駄だなと感じていました。
新卒で入ったばかりでそのようなことを言われることはないと思いますが、中堅あたりになるとこのような話も度々ありストレスでした。
また、契約ではないですが勤怠連絡や日々の稼働報告も自社と顧客に別々に登録しないといけなかったりと雑多な作業は多かったなと感じてました。こればかりはどんな仕事でもあるのかもしれませんが。
まとめ
以上、私の経験をもとに主観で見たSES企業のメリット、デメリットでした。
自分の中で感じたことを整理してみたいと思い記事にしてみました。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
もし新卒の方がいましたらSES企業はやめておけとまでは言いませんが、
やめたくなったらやめるぞというくらいの気持ちの方が、色々と病まなくて済むと思います。
3年は勤めろなんていう言葉もありますが、本当に自分に合わないなと思ったならば
行動することも大事だと思います。
20代30代の時間は貴重です。自分が思った方向に進むようにしましょう。